(前回からの続き)
金(ゴールド)の価格が上昇するなか、それをドルの信認低下と捉える米FRBは、これ以上の金の値上がり(ドルの減価)を食い止めたいところですが、前回綴った理由等から、いずれはそれに失敗することになるでしょう(?)。とはいえ、あくまでも現時点では「金価格、ロケット点火!」というほどではなく、しばらくはFF金利(政策金利)等を反映した値動きをしそうな気もします(自信はまったくありません、突如skyrocketedになってしまうかも、あるいはその逆かも・・・)。ということで、そのあたりをふまえてこの先の金価格を勝手気ままに予想してみましょう・・・
先述のように、この1か月で金は1トロイオンス当たり1300ドルから1400ドルあまりに上がりました。直近の高値は6/25の1423ドル(NY先物終値)でした・・・が、その後はやや下がり、先週末の終値は同1414ドル。これは6/25あたりまでは市場が、今月のFOMCでFRBはFF金利の誘導レンジをいま(2.25~2.50%)よりも0.5%(も!)引き下げるだろう、と過剰な期待を寄せていたところ、FRBの幹部らの0.5%の利下げは正当化されないだろう、といった控えめな(?)見通しが伝わったために、上値の頭が抑えられた、といったあたりでしょうか。なので現在の金の市場価格は、次回FOMCでの0.25%の利下げまでを織り込んでいるものと思われます(?)。
このへんを単純に当てはめると、0.25%の利下げで金価格はこうして100ドル程度上がる、となるので、かりにサプライズで利下げ幅が現状予想の倍の0.5%(1.75~2.0%)となれば、金価格はさらに100ドル上がって1500ドルあたりになるのかも(?)。そして・・・FF金利が2%からついに(というか、またも?)ゼロ%に下げられると・・・2%/0.25%×100ドル=800ドルほどが上乗せされて、その価格は2000ドルを軽~く超える水準、すなわちドル建てで史上最高値に達する計算になります・・・(ちなみにこれまでの最高値は2011年9月の1923ドル)
とまあ、何ともいいかげんな見通しですが、FF金利がゼロに至る時点で金価格が2000ドルを超えるというのは、個人的には保守的な予想で、十分にあり得るレベルだな、と感じていますが、どうなることやら・・・
で、いうまでもなく、そして本ブログで何度も指摘しているとおり、FRBの政策金利ゼロ%は単なる通過点に過ぎず、マイナス圏に超没入、つまりQE4(量的緩和策第4フェーズ)が実施されるのは、もはや誰もが疑わないところでしょう。その「4段(4弾)ロケット」のエンジン大暴発?で、金価格はFF金利ゼロ時点の2千数百ドルから、さらなる空の高みへ、そしてこれに反比例するかたちでドルの信認は・・・となるような気が?