木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

殺人機械になるためにこの世に生まれたのか?

2013年05月19日 | Weblog

米海兵隊のブートキャンプ(新兵訓練所)の12週間を描くドキュメンタリー映画ONE SHOT ONE KILL(ワンショット・ワンキル) 監督;藤本幸久 プロデューサー;影山あさ子
橋下は沖縄駐留の米軍海兵隊の司令官に「風俗産業」の利用を勧めたというが、その海兵隊とはいかなるものであるかを記録したこの映画は昨年一部の映画館で上映されたが、そのチラシが私の手許にある。
この映画のプロデューサー影山あさ子の文が、私達が軍隊というものを理解する入口になると思うので紹介したい。
沖縄から海兵隊が戦場へ送られる。イラクのファルージャ攻撃にも遠征軍2200人が沖縄から出撃した。イラク人7000人が犠牲になり、50人の海兵隊員が戦死した。
高校を卒業したばかりだろうか、沖縄で見かける海兵隊員達はとても若い。凄惨な戦場とはあまりに不釣合いな幼顔をしている。
パリスアイランド(サウスカロライナ州)のブートキャンプ(新兵訓練所)には毎週500人の若者達がやって来る。彼等は特別な若者ではない。「大学に進学したい」、「良い仕事に就きたい」と軍隊に志願するごくふつうの、そして大多数は貧しいアメリカの若者達だ。
深夜にバスで到着するや否や教官たちに怒鳴り散らされながら12週間の訓練に突入してゆく。「返事は!」「Yes,Sir」「声が小さい!」「Yes,Sir」「叫べ!」「Yes,Sir!!!」深夜の基地に若者達の悲鳴と絶叫が響く。
最初に教えられることは「口を閉じよ。疑問を発するな」ということ。髪を剃られ、制服に着替え「私」という言葉を禁じられ、個性の一切と思考を放棄させられる。そして卒業まで何万回も同じ事を繰り返す反復訓練。
一言で言えばその教育は①洗脳と②肉体の記憶作りである。命令には疑問を持たず直ちに従う人格形成と、考えなくても命令どおりに動く肉体づくりだ。素手で殴り殺し、銃剣で刺し殺し、ライフルで撃ち殺す。沖縄に送られてくるのは無意識でも人を殺せる技術を身につけた若者達なのだ。沖縄の海兵隊員達の顔がそれでもなぜ幼く、屈託なく見えるのか。それは彼らがまだ人を殺していないからだ。戦場は沖縄の先にある。
人を殺したら元の自分には戻れない。
Marines Go Home.(海兵隊はアメリカへ帰れ)。一日も早く

オスプレイが配備された普天間基地も、高江のある北部訓練場も、辺野古にあるキャンプ・シュワブも海兵隊の施設である。沖縄の基地の大部分は海兵隊の基地なのだ。
海兵隊は海外での武力行使を任務とし、どの戦場でも真っ先に送り込まれる攻撃部隊である。朝鮮戦争でもベトナム戦争でもイラクでもアフガニスタンでも彼等は沖縄から直接戦場へ飛び立っていった。
沖縄県民が「隣人」として暮さざるを得ない彼等は何を任務とし、どんな訓練を受けた、誰なのか。辺野古で、高江で、普天間で座り込む人達は本当は何を止めようとしているのか。米海兵隊のブートキャンプの12週間の訓練と新兵たちを描く映画「One Shot One kill」はそれを鮮明に脳裏に記憶させてくれるだろう。(解説文より)

軍隊の訓練と本質はどこでも同じだろう。「命令のまま何も考えずに人を殺す」機械になること。
米軍は「人殺し」の訓練と準備のために沖縄にいる。それ以外の理由はない。
戦前、中国戦線で残虐の限りを尽くし、しかしその活躍ゆえに褒賞された小平義雄という人物がいたという。
だが戦後、彼は強姦殺人を繰り返し死刑に処された。やったことは同じだが、相手が中国人の場合は「よくやった」とほめられ、日本国内に戻って同じ事をして犯罪者として断罪された。

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