木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

「セーヌ川」。アポリネールの詩

2024年08月09日 | Weblog
「ミラボー橋」。
探したら詩集がみつかりました。
ミラボー橋の下をセーヌ川が流れ、われらの恋が流れる。私は思い出す。悩みの後には楽しみが来ると。
日も暮れよ。鐘も鳴れ。月日は流れ私は残る。
手と手をつなぎ、顔と顔を向けあおう。こうしていると我らの腕の橋の下を無窮のまなざしの疲れた時が流れる。日も暮れよ。鐘も鳴れ。月日は流れ、私は残る。
流れる水のように恋も死んでゆく。いのちばかりが長く、希望ばかりが大きい。
日も暮れよ。鐘も鳴れ。月日は流れ、私は残る。
日がたち、週が行き過ぎた時間も、昔の恋も2度とはもう帰って来ない。
ミラボー橋の下、セーヌ川が流れる。
日も暮れよ。鐘も鳴れ。月日は流れ、私は残る。
(堀口大学訳)
ギョーム・アポリネール。(1880-1918)
ポーランド人の母、イタリア人の父との間の私生児として生まれる。19歳の時にパリに出て、第一次世界大戦にも従軍。頭部に負傷し送還。
1918年、スペイン風邪のため38歳の短い生涯を終える。でもこの詩、永遠に残りそう。パリを象徴する詩ですもんね。



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