『日本書紀』全訳を読書中
ようやく秋の気配。夜になると虫の声が耳に届く。年齢のせいか近頃自然の移り変わりに心惹かれる。夜の空を見るのも好きになった。月は自分では光らないのに美しい月影を地球の我々に届けてくれる。
さて相変わらず韓国たたきが大好きな日本のマスコミだが、日本こそ問題山積みなのにそれには忖度で殆ど触れない。
さてそんな中、私が今読んでいるのは「日本書紀」の現代語訳。宮澤豊穂という戸隠に住む中学の先生のお仕事だ。
これが出版された時(2009年)早速買い求めたが積んでおいた。せめて自分がお金を出して買った本はあの世に行く前に読んでおかなければという発想。
とてもじゃないが漢文で書かれている原文は読めないのでこれは助かる。
歴代の天皇記だが、神話の時代から書いてあるので何処から実在の天皇なのか調べなくてはわからないが、女帝の持統天皇の代まで記されている。この後の天皇記が「続日本紀」だが、ここに平安遷都を断行した桓武天皇の生母が百済、今の韓国の王だった武寧王の子孫だったことが記されている。
韓国たたきの右翼はこの事実は棚に上げて韓国たたきを扇動する。ご都合主義の典型のような連中だ。
古代史家の故上田正昭氏が「帰化人」という岩波新書でこの事実を書いた時、右翼から猛烈なバッシングを受けたという。
しかし金大中大統領が来日した時宮中晩さん会で当時の平成天皇がこの「続日本紀」の記述に触れ、韓国とのゆかりを述べた時は、右翼はうんでもなければすんでもなく沈黙した。「続日本紀」に書いてあるのだから反論しようがない。
それにしても天皇の地位を争って皇族たちは殺し合っている。何のためらいもなく「天皇は殺した」と記述されている。
敗戦後に成人した平成天皇に特に恨みはないが、昭和天皇の戦争責任をあいまいにしている日本は自国の罪をあいまいにし、どころか盗人猛々しく朝鮮や中国を非難するとんでもない国である。特に安倍政権はその極みである。
そんな安倍政権を許すだけでなく支持している日本人は救いがたい民族だ。
やはり天皇制が存続しているのが元凶だと私の考えはそこへ行きつく。