木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

民族差別主義者の跋扈する日本にオリンピックはふさわしくない

2013年05月03日 | Weblog

五輪招致で猪瀬イスラム差別発言。
福島第一原発事故の終息の道筋も見出せない日本、とりわけその原発の電気を最も無駄遣いしてきた東京が、世界中の選手と観客を集めて「オリンピック」に浮かれるなど狂気の沙汰で「あり得ん!」と思っていたが、これで決定的となった。
直ちにこれ以降の招致活動は税金の無駄遣いの上乗せになるのでやめるべきで、立候補から下りるべき。
「東京」という所は狂っている。他国への差別発言を平気でする人間を行政のトップに選び続け、大震災や原発事故で苦しんでいる人々を貶めて、それでいて「世界の人達、東京へどうぞ」って、誰のおかげで水や食料や電気が供給されていると思っているのか。
これは知事とその取り巻きだけの問題ではない。猪瀬の得票は400万票だったそうだが、宇都宮健児氏という財界ではなく都民の側の立場に立った立派な実績のある統一候補がいたのに、猪瀬などに投票した都民も批判されねばならない。
ネットの情報によると、今回ニューヨークへの大名旅行に猪瀬はファーストクラスを使ったという。石原もそうだったが、税金でファーストクラスに乗るな!
かつて都知事に立候補したことのある福祉問題に長年関わってきた樋口恵子氏は「東京都は財政が豊かなのに福祉関係は最も貧弱」と批判していた。

「押し付け憲法」を望んだのは保守政治家と昭和天皇だった。
「それでも日本人は戦争を選んだ」などの著書がある日本近現代史研究者の加藤陽子氏が今年2月11日に信毎に寄稿した評論にそうした主旨の文章がある。
日本の敗戦当時アメリカは、日本人捕虜の多くが軍上層部への不満や批判は積極的に述べるのに天皇への批判が殆どなかったことに注目し、これを占領政策に生かすことを考えた。
日本の憲法をどうするかについての最高決定権を持つ極東委員会(米・英・ソ連・中国・オーストラリアなど11カ国)では、天皇の訴追を求める声が有力だった。
これをかわすためにアメリカは急いで憲法草案を作り、それを受け入れるよう日本政府首脳に迫った。
幣原喜重郎首相、吉田茂外相、芦田均厚相らがアメリカ案を呑む選択をした。
芦田の日記では46年2月、マッカーサーは「極東委員会の討議内容は総理の想像の及ばないほど日本にとって不快なものだが、それに対抗する米国の憲法草案は天皇護持のために最も有効なものとなっている」と幣原に語りかけたとある。
極東委員会から天皇を護る「唯一の方法」が象徴天皇制と国民主権を規定した憲法第一条であり、戦争放棄をした第九条だとアメリカは説得していた。
そして日本国民もこれを支持した。
国民は昭和天皇の実像を知らなかったし、戦争はもうこりごりなのだから9条はこれ以上ない「日本再生の理想の条文」となった。
こうして日本国憲法は定まり、これにより中国・朝鮮を始め、アジアの周辺国も「軍国国家日本」に縛りができたと歓迎したのだ。
天皇を尊重する保守主義者なら現憲法をありがたく受け入れるのが筋だ。

コメント
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