木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

テロとの戦いは殺人鬼への道

2010年03月21日 | Weblog
軍事の民営化。
CS「朝日ニュースター」の「デモクラシーNOW」は大手メディアでは報じない、おもに「アメリカの恐るべき暗部」を伝える独立系メディアの番組だ。
軍事の民営化に付いては、アメリカのイラク侵略を取材しようとして、イラクの部族集団に拘束されてしまった元信毎の記者安田純平氏も早い時点で言及していたが、それはイラクからパキスタン、そしてアフガニスタンに拡大している。
アメリカの民間軍事会社「ブラックウォーター社」は、パキスタンで秘密作戦に関与。無人爆撃機を操縦するのはブラックウォーター社員で、民間という名のもとに政権トップも知らずに暴走する危険な状態であると取材のジャーナリストの報告だ。
1人の「悪者」(これはあくまでアメリカ側の主観でだが)を仕留めるためには民間人を何人犠牲にしようとまったく気にしないのが軍事会社の社員だ。
民間会社は軍隊そのものより融通が利く存在で、時に援助関係者を装って、作戦を進めたりする。
オバマ大統領はアフガニスタンへの3万人の増派を表明しているが、その内訳はアメリカ軍と民間派遣の合同軍だという。
歴史的には「傭兵」というのは常にある存在ではあるが、「傭兵」は「正規軍」よりはるかに無謀、統制が及ばない。
それでいて責任の所在をあいまいにできる存在でもある。
ブラックウォーター社は、正規軍で訓練した兵士を高給で引き抜き、引きとめている。
アメリカは現代の戦争を「テロとの戦い」と位置づけている。しかし「テロとの戦い」は「殺人鬼」への道だ。
どこから襲ってくるかもわからないという恐怖感があるから、民間人に対して過剰反応をする。精神的にも病んで来る。
こんな「殺人鬼アメリカ」と同盟を深化させるなど、冗談でしょ、としか言いようがない。
アメリカがこれ以上「テロとの戦い」を続けると、政府が正規軍を人的にも装備的にも持ちこたえられなくなって、軍事を民間に委託するという状況がさらに進むと考えられる。
日本駐留の米兵に札付きの軍事請負会社の傭兵が混じっていても不思議ではない。日本の側はそれを区別する手段を持っていない。
そうでなくても米兵の不祥事はやむことなく続いている。
「デモクラシーNOW」を見ていると、日本の報道は全くといっていいほど、アメリカの他国への恐ろしい犯罪を伝えていないことがわかる。
クジラとクロマグロとイルカ
「調査捕鯨」になんで、それほど非難が集中し、身体を張ってこれを妨害するグループがいるのか、わからなかったのだが、グリーンピースジャパンの星川氏がこの疑問に答えてくれた。
「調査捕鯨」というからわかりづらいのであって、南氷洋?に出かけていって、1000頭ものクジラを取っているという。これはもう立派な「商業捕鯨」だ。
「クジラを食べるのは日本の食文化」は、本当か。
確かに給食には出て来た。しかし「刺身」ほどには一般的に食べられているわけではない。
星川氏もクジラを絶対食べるなというわけではなく、沿岸に漂着してきたようなものを捕獲して食べることまで否定するわけではないと言った。
「南国土佐をあとにして」の歌詞にあるような、「室戸の沖でクジラを釣った」というような牧歌的な漁とは、「調査捕鯨」なるものは全く違うのだ。
クロマグロの禁漁は阻止されたが、クロマグロの場合は、蓄養という稚魚の内に根こそぎ取って大きくする漁法が一番の問題だという。
やはり「食い改める」しかない。
イルカはよくわからない。イルカを食べるという話は聞かないけど。
コメント
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