庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

マスメディア自ら【KM】に邁進する大風呂敷を論じるべき。

2010-12-10 | 国創り政治問題
このブログの12月1日から9日に渡って、地域主権と国がやるべき役割について、多くの問題が放置されている状況を書いてきた。
期せずして、朝日新聞の12月10日の社説は「地域主権改革:大風呂敷をたたむな」である。
論旨は「ひも付き補助金を廃止して、一括交付金化する制度づくり」と、「国の出先機関改革の具体案づくり」に早急に取り組め!という主張である。

この取り組みを3月の社説で、地域主権改革について「大風呂敷を歓迎する」と書いて、民主主義そのもの改革として位置づけ、中央集権型の「分配と依存の政治」から抜け出そうとする姿勢を応援する意味を込めていた。
ところが、鳩山政権のだらしない終焉と、菅内閣のふがいなさに、業を煮やしたことで、再び「大風呂敷」を進めよとの提言である。

この方向はおおいに歓迎するべきであるが、3月に言った事を実行しない政治家のだらしなさは当然、批判されるが、マスメディアの代表である大新聞が、地域主権改革の停滞に久しぶりの論陣を張るのは9か月振りというのは、いかにも危機感の欠如があるのではないか。
この様な重大な国家的課題があるのに、大した問題でないことばかりに目を奪われて、読者受けする記事や話題に大きな紙面を割いている。
現代のマスメディアの問題も、今後の大きな課題である。

政治家と官僚のだらしなさを言うならば、まず自分の領域、「報道、論説の分野」でもっと意識改革をしてもらいたいものである。
こちらは、個人ブログという。『ナノメディア』であるので、こだわって「地域主権改革」をどう進めるか、どうして進まないのか、をあらゆる視点から書いてきたが、解っていただける人の範囲は限定的になってしまう。

愚痴を言っても始まらないから、関心を持ち続け(KM)、考え方を揉み(KM)、改革の芽を産みだす(KM)事を目指して、書いている夢想者となるばかりである。

幸いなことに、地域の一部では国に頼ることは止めて、地域のことを自分たちの責任で実施できることを取組始めている。
大阪府の橋本知事と名古屋市の河村市長は、「大阪都・中京都」の構想を打ち上げて、3割自治の下請け行政から抜け出し、2重行政の無駄を徹底排除して、中央集権、主都東京の一局集中を変えていくキッカケづくりに動き出している。

その一方で、民主党政権はハローワークの仕事を国の管轄下に置こうとしている。
地域でやる方がはるかに効率的な仕事を、国がやりたがるのは、もっと難しい「新産業の創出・育成」などの重要課題に失敗し続けているので、できるだけ易しい仕事を自分のところにおいて置きたいだけである。
いかにも風呂敷の小さい政治家、中央官僚のやりたがる権限を守る姿勢に徹している。