3月で終了する呼吸器科の先生が、患者さんたちを他の呼吸器科外来や、院内の他科、さらには他院に振り分けていた。この時期は全国の病院で、このようなことが行われているのだろう。
現在70歳の男性は、昨年春に市内の他の病院からその先生の所属する専門病院に紹介されていた。いわゆる「抗菌薬の効かない肺炎」だが、その病院にも呼吸器科の医師がいるので、精査・確診のための紹介だったかもしれない。
右肺の2か所(中葉と下葉)にair bronchogramを伴う浸潤影がある。2か所に細菌性肺炎が起きたというよりは、やはり「普通の肺炎ではない印象」がある。
気管支鏡検査でBALFと組織診が行われて、器質化肺炎organizing pneumoniaと診断されていた。プレドニン20mg/日から開始して、症状軽快している(現在は5mg/日になっていた)。その病院から当院外来に出張で来ていることから、当院の呼吸器外来で経過をみていたのだった。
その後の漸減中止の仕方、中止後の再燃時に対処を記載して、患者さんを元の紹介病院に戻していた。