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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

2021年当時のコロナ肺炎

2023年02月06日 | Weblog

 昨日記載の56歳男性は、2021年6月にCOVID-19で当院感染病棟に入院した。2021年はCOVID-19の入院では大抵肺炎を来していた時期だった。

 市内の内科クリニックでコロナと診断されていた。糖尿病・高血圧症でリスクありになるが、その頃は経口の抗ウイルス薬はなく、対症的に経過を見られていた。

 発症7日目になっても発熱が続き、呼吸苦を訴えたため、保健所の依頼で入院となった。両側肺にすりガラス陰影が散在していた。左上葉の陰影が目立ち、すりガラス+浸潤影だった。陰影から見ると、それほど酸素飽和度が下がるものではない。

 白血球5000・CRP6.5と炎症反応はさほどではないが、Dダイマー4.1・血清フェリチン2384・LDH421と重症化指標は上昇していた。

 レムデシビル点滴静注に、1週間経過していたので、デキサメサゾン注を併用した。抗菌薬も併用したが、このころは中等症までは細菌感染は併発しないので、不要だったかもしれない。

 入院6日目(発症12日目)に解熱した。最大4L//分の酸素吸入は2週間くらい続いて、酸素飽和度がなかなか上がらなかった。睡眠時無呼吸症候群があるようだが、感染病棟にいて対応が難しい。

 このころは、重症化すれば高次医療機関への搬送も可能だったので、そうなれば搬送でという気持ちで診ていたはずだ。病床が逼迫した昨年などは、「最初に診た病院でそのまま診る」ということになっていたので、中年の患者さんで酸素投与を要する患者さんの受け入れはより慎重になっていた。(従来中等症まで対応の病院なので)

 

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