なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

糖質制限は良く効く

2016年08月15日 | Weblog

 今日外来を受診した60歳女性は、健診で糖尿病・高血圧症・高脂血症を指摘されてから、数年来通院している。健診時のHbA1cは10%だった。それから治療を開始して、高血圧症・高脂血症はそれぞれ1種類の内服薬で改善したが、血糖コントロールは不良だった。

 HbA1cは7%台のこともあったが今年の4月にはまた10%になった。肥満があるが、変形性股関節症で松葉杖を常用しているので運動はできない。インスリン注射は絶対イヤという標準的な患者さん?だった。こちらも肥満を助長するので、インスリンは使いたくない。Cペプチドは3.37ng/mlと十分で出ている。尿蛋白陽性なので、早めに7%未満にしなければならない。

 やせればそれだけで改善するが、それが難しいという標準的な糖尿病患者さんだった。カロリー制限は難しいので、糖質制限を勧めていた。DPP4阻害薬とメトホルミンにSU薬が入っているが、アマリールを2mg/日に増量して経過をみていた。HbA1cが9.7%、8.7%と下がってきたが、これまでの経過からその辺が限界かと思っていた。

 それが今日の検査で、HbA1c6.5%と2か月で2.2%も良くなっていた。どうしたのか訊いてみると、夕食のごはん(米飯)を抜いていたという。朝昼はそれまでと変わりない食事だった。糖質制限としてはごく初歩だが、けっこう効果があるものだ。体重も2か月で5Kg減少していた。継続できそうか尋ねると、できそうだという。夫にはなぜ夕食の時にごはんを食べないのかと言われるそうだ。

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