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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳出血・くも膜下出血

2024年07月26日 | 脳神経疾患

 7月23日(火)に、脳血管疾患の専門病院から68歳男性が転院してきた。計3回の脳出血とくも膜下出血の既往があり、今回は右被殻出血で、リハビリ目的の転院だった。

 当市内在住だが、ずいぶん昔に職場の健診を当院で行っているが、病気での受診歴はない。ずっと紹介先の病院の扱いになっているが、最初は市内の開業医の先生が紹介したのかもしれない。

 最初に右側頭葉皮質下出血が起きて、その後に右小脳出血が起きている。

 2021年にはくも膜下出血でコイル塞栓の治療を受けた。その後はコイル塞栓の追加、さらに2023年12月にFDステント留置と記載されている。

 FDステントは知らなかった。フローダイバーターステントは脳動脈瘤のある血管に網目の細かい特殊構造のステントを留置して、脳動脈瘤内が血栓化・治癒を目指す治療だった。

 脳動脈瘤の治療は開頭クリッピング術だったが、血管内治療(コイル塞栓術)の方が治療成績が優れていることがわかった。しかし、口の広い動脈瘤(広頸瘤)や大型瘤では十分なコイルの充填が困難で、治療後の再発が発生する。そこで登場したのが、塞栓術フロダイバーターステントということだ。

 この治療をすると、留置後に抗血小板薬の内服が必要になる。今回は右被殻出血を来したため、抗血小板薬2剤を内服していたのを一時的に中止して、急性期を過ぎたところで抗血小板薬1剤を再開となっていた。

 

 この方はステント留置のための抗血小板薬だが、脳血管障害では脳出血と脳梗塞の両者を来す患者さんだと、抗血栓薬(抗血小板薬、抗凝固薬)の処方をどうするかという問題がある。

 大抵は出血の急性期だけ中止して、その後は使用継続となるが、また出血が起きた時は当然裏目に出る。

 

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髄膜腫

2024年07月22日 | 脳神経疾患

 7月16日に記載した膵癌の女性のその後。入院後はある程度食事摂取できるようになった。高次医療機関への紹介は、地域の基幹病院を希望されていた。

 今週末の消化器内科の外来予約をとったので、その直前に当院を退院することになった。担当の先生が診療補情報提供書をと画像を準備された。

 

 この患者さんは昨年2月にめまいを訴えて外来を受診していた。頭部CTで右高位円蓋に石灰化を伴う境界明瞭な腫瘤を認めた。髄膜腫で、周囲に脳浮腫を伴っている。

 この時は、外来で担当した先生ががんセンター脳神経外科に紹介していた。がんセンターで手術するのかと思われたが、手術は脳神経外科の専門病院に紹介となっていた。

 無事に脳腫瘍の手術を受けたが、その後に右橈骨遠位端骨折を来した。それは当院整形外科で手術をしている。さまざまな疾患を乗り越えてきているが、今回はどうなるか。

 

 先週末は金曜日に遅番(外部の病院から当直バイトの先生が来るまで)で、日曜日は内科の当番だった(日当直は別の外部の先生)。

 金曜日の遅番の時に、良性発作性頭位めまいの高齢男性が救急搬入されて入院した。(本日午後退院)日曜日の分は、後で救急外来受診者を確認すると、結構頑張って帰していて入院はなかった。ただ高齢者の高熱など、入院になりそうな患者さんがいて、今週再受診してくる可能性がある。

 病棟からは、金曜日の夕方に心不全で入院した超高齢女性の尿量が4000mlと出過ぎるくらい出て、どうしましょうかという連絡が入った。バイタルの大きな変化はなく、利尿薬減少の指示で済んだ。総じて比較的楽な週末ではあった。

 

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内頚動脈解離

2024年07月18日 | 脳神経疾患

 7月16日(火)に脳血管障害の専門病院から46歳男性がリハビリ目的で転院してきた。最初に転院依頼の紹介状が来たのは6月始めだったが、その後いろいろトラブルがあって1か月以上かかっての転院だった。

 5月15日に職場で倒れているところを同僚に発見されて、地域の基幹病院に救急搬入された。症状は意識障害(JCS 10)、左半身麻痺だった。頭部MRIで右中大脳動脈領域に梗塞巣を認め、CTAで右内頚動脈閉塞と診断された。

 血栓回収術のため、先方の専門病院へ転送となった。脳血管造影で右内頚動脈解離と診断されたそうだ。ステント留置を試みたが難しく、バルーン拡張のみ行ったとある。

 右内頚動脈は血流回復しているが、右中大脳動脈領域の脳梗塞はそのまま残った。

 その後穿刺部の出血から貧血を来して輸血を要した、というのが2回目の転院依頼だった。

 さらに穿刺部に感染を来して、菌血症・敗血症になった。血液培養で起炎菌は検出されなかったが、エンピリック治療の抗菌薬で症状軽快してきた、というのが3回目の転院依頼だった。

 転院してきた日の前日まで抗菌薬が投与されていた。当院で経過をみて、また発熱が見られれば、血液培養提出・抗菌薬投与が必要になる可能性がある。

 

 両親はすでに亡くなっていて、兄と二人暮らしだった。兄と相談して、日中ひとりで過ごせれば自宅退院だが、それが難しい時は施設入所ということになった。(本人は仕事ができるようになると思っているようだ、ともいっていた)

 内頚動脈解離は初めて見る。特に高血圧症など治療を要する疾患はなく、健診でも異常がなかったそうだ。

 

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意識変容

2024年07月13日 | 脳神経疾患

 7月12日(金)に地域の基幹病院脳神経内科から86歳男性が転院してきた。当院から搬送しているので、正確には戻って来たということになる。

 

 認知症で隣町の施設に入所していた。グループホームなので、食事摂取・排泄・歩行などは自立していた。6月27日の朝に起きてこないので、職員が見にいくと、まだベットに寝ていた。

 呼びかけても返答はなく、手足はそれに反応してなのか勝手になのかベット上で動かしていた。救急要請して当院に搬入された。膀胱瘻の管理を当院の泌尿器科外来で行っている。

 救急担当の内科が対応した。画像検査は頭部CTで出血はなく、頭部MRIでも拡散強調画像で新規の脳梗塞はなかった(陳旧性左小脳梗塞はある)。胸部X線で肺炎像はなく、血液検査・尿検査でも意識障害をきたすような異常はなかった。心電図では心房細動があった。

 「非けいれん性のてんかん重積発作も考えられる」ということで、地域の基幹病院脳神経内科に連絡して、搬送となった。

 

 搬入時は開眼はしているものの発語はなかった。頭部MRI再検でも異常はなかったそうだ。入院後はその日のうちに発語がみられるようなっていた。

 意識がはっきりしている時は自力で食事摂取もできるが、その後は反応がみられなくなったり、良くなったりを繰り返していた。脳波検査は異常を認めず、診断的治療として抗てんかん薬を投与しても変化はなかった。

 「認知症による意識変容と低活動性せん妄」と考えます、と記載されていた。認知症の薬は発売されたばかりのアリドネパッチが開始されている。

 

 療養転院は内科医が順番で受けているが、今回担当になったのは、搬送した先生ではなく、昨年尿路感染症・敗血症(大腸菌ESBL)の入院で担当した先生になった。

 膀胱結石があったことから、非常勤の泌尿器科医が県庁所在地にある総合病院泌尿器科に紹介して、膀胱瘻造設・膀胱結石摘出術が行われていた。

 

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慢性硬膜下血腫

2024年07月12日 | 脳神経疾患

 透析で通院している86歳男性が、7月8日(月)に3日前からの右半身麻痺を訴えた。

 脳梗塞疑いで頭部MRIを撮像すると、左慢性硬膜下血腫を認めた。順序が逆になったが、頭部CTでも確認していた。血腫除去術を要すると判断されて、地域の基幹病院脳外科に入院となった。

 ただ透析患者さんなので、その日の分の透析を済ませてから、午後から先方の病院に向かった。確か火曜日が手術日に当たるはずだ。術後の10日には患者さんを紹介した腎臓内科医に連絡が入って、当院転院の手配がされていた。

 慢性硬膜下血腫は珍しくないが、頭部MRIで見ることはあまりないので、興味深く拝見した。順番に拡散強調画像、T1強調画像、T2強調画像、FLAIRになる。

 慢性硬膜下血腫では間違わないが、出血and/or梗塞はMRIでは判断を間違う可能性があり、頭部CT→頭部MRIの順で行うことにしている。

 

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くも膜下出血

2024年07月04日 | 脳神経疾患

 6月30日(日)は日直だった。午後2時過ぎに一過性に意識消失した62歳男性が救急搬入された。

 この方は東京都在住で、一人でバイクに乗って北海道を旅行してきた。6月22日に出発したが、6月24日に頭痛が発症した。程度がひどくないので、そのまま旅行を続けていた。

 6月30日は北海道からフェリーで東北に戻り、高速道を走って東京に向かっていた。途中のパーキングエリアに休憩のために立ち寄った。そこで意識消失して倒れてしまった。

 近くにいた人が救急要請して、救急隊が駆け付けた。救急隊到着時は意識は回復していて、会話も普通に可能だった。頭痛がそれまでよりも強いようだという。

 救急隊から搬入依頼が来て、くも膜下出血が疑われた。当院では診断のみで脳外科のある病院に搬送になるが、来てもらうことにした。

 患者さんの意識は清明で見当識障害もなく、旅行の行程を話してくれた。すぐに頭部CTを撮影すると、やはりくも膜下出血だった。橋前槽などに出血を認めて、中脳水道内にもあった。シルビウス裂には出血がなく、椎骨脳底動脈領域の動脈瘤を疑った。

 地域の基幹病院に連絡した。タイミングが悪く、くも膜下出血の患者さんが搬入されて、脳外科で手術が始まるところだという。他を当たって下さいということだった。

 県庁所在地にある脳神経の専門病院に連絡すると、受け入れてもらえた。血圧が140/100だったので、ニカルジピンで血圧を下げて送るようにという指示をもらった。

 最初から搬送するつもりだったので、搬入した救急隊を待たせていた。救急車に戻して、そのまま搬送先の病院に向かってもらった。(東京の家にいる妻には、搬入先の病院に向かうよう救急隊が連絡していた)

 それにしても、高速道を走行中に意識消失しないでよかった。

 

 休憩で立ち寄ったパーキングエリアは隣県にある。高速道の上り下り(高速道に入るインターの位置)の問題で、当市内の救急隊が出動していた。

 そのパーキングから一番近い病院(脳外科もある)に連絡したところ、救急隊は当県の所属なので、当県の病院に連絡するように、といわれたそうだ。

 

 その後、搬送した病院から返事が来ていた。「左椎骨動脈解離によるくも膜下出血」だった。血管内治療もできる専門病院へ紹介したので、患者さんにとって良かった。

 椎骨動脈解離による頭痛が発症して、搬入された時は破裂してくも膜下出血になったという経過なのだった。

 

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Broca失語

2024年07月02日 | 脳神経疾患

 6月28日(金)に施設の嘱託医から87歳女性の頭部MRIが依頼が来ていた。MRIを撮像すると脳梗塞を認めたため、放射線科で何かあった時(造影剤の副作用など)の連絡係になっている若い先生に連絡がいった。(その先生から当方にも、MRIを診て下さいと連絡が入った)

 患者さんは4日前から発語がなくなったという。歩行可能で食事も自力で摂取できる。指示通りに上肢を動かしたり、質問にうなずいたり首をふったりした。言われたことはわかっているが、言葉が出ない。Broca失語(運動性失語)の症状だった。

 すでに4日経過しているので、頭部CTでも同じ部位に梗塞巣が描出されていた。今更の感はあるが、入院して経過をみることになった。聴覚言語療法士がいるので、リハビリはできる。

 

 開業医の先生方から、放射線科にCT・MRIの依頼があると、撮影(MRIは撮像)して放射線科医の読影レポートをつけて画像を(CDに入れて)送っていた。

 放射線科の常勤医がいた時は平日毎日、常勤医が定年退職して非常勤医が週3回来るようになった時はそれに合わせて受けていた。現在は遠隔診断だけになったので、画像はすぐ持って行ってもらうが、読影レポートは数日後の発送になる。

 市内の整形外科医からの、脊柱管狭窄症疑いの腰椎MRIや靭帯損傷疑いの膝関節MRIなどは緊急性はない。内科医からのアルツハイマー型認知症疑いの頭部MRIも緊急性はない。

 しかし脳神経症状が発症した患者さんの頭部CT・MRIは、所見があった時に画像だけ持たせて帰していいのか、という問題になる。

 入院の紹介先を選ぶのは開業医の先生の判断によるので、「所見がありましたが、当院で対応しますか他院に紹介されますか」と訊く必要がある。

 現在当院には脳神経の専門医はいない。非常勤だが脳神経内科の外来が週に2回あるので、うまくタイミングがあえば専門医に診てもらえる。診てもらっても、入院は専門医のいる病院へ紹介となること多いが。

 

 放射線科の技師さんによると、退職した脳神経内科医は開業医の先生とバトルを起こすことがあった。開業医の先生の中には、「当院で画像だけ撮って、所見があれば他院に紹介する」、という先生もおられたそうだ。

 

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外傷性くも膜下出血

2024年06月26日 | 脳神経疾患

 6月24日(月)に市内の整形外科クリニックから91歳女性が紹介されてきた。

 施設(グループホーム)に、開設当初から入所しているそうだ。グループホーム入所なので、身の回りのことはできる。前日の日曜日の午前6時ごろ、振り向いた時にバランスを崩して転倒した。本人の話では、意識消失はなかった。

 右手関節部と右殿部の打撲による発赤・皮下出血があり、右側頭部にもあった。その日は特に痛みも訴えず、普通に過ごしていた。

 月曜になって、打撲した右手関節部と右殿部の痛みを訴えたため、整形外科クリニックを受診したという経緯だった。クリニックでX線撮影をしている時に2回嘔吐があり、体温が37.6℃あった。頭部外傷のためでしょうか、という紹介だった。

 当院受診時は、嘔気はなく、普通に会話可能だった。頭痛はないそうだ。施設職員の話では車酔いをするので、それで嘔吐したかもしれないという。

 打撲の触診では骨折はなさそうだった。打撲部のX線と頭部CTを行うことにした。

 その日は血便1例、血痰2例の新患があり、再診の合間に診ていて忙しかった。CTを担当している放射線技師さんから連絡が入った。「出血があります」ということだった。

 見に行くと、右側頭部に骨折があり、脳表面の数か所に小出血を認めた。左頭頂部の出血が一番目立つ。硬膜下ではなく、脳溝に及ぶのでクモ膜下出血だった。

 

 意識清明で、その日の朝食も普段通りに食べている。保存的に経過をみていいのかもしれないが、それは脳外科の判断になる。

 地域の基幹病院の脳外科に連絡すると、午後から外来で診てもらえることになった。救急搬送ではなく、そのまま施設車で向かってもらう。家族は市内在住なので、連絡して脳外科受診時に立ち会うよう伝えた。

 整形外科クリニックには、頭部CTのコピー(CDではなく印刷で)も添えて返事を出した。「御高診の通り」と書くのは忘れた。

 

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脳梗塞の所見あり?

2024年06月22日 | 脳神経疾患

 6月20日(木)に81歳男性が右半身麻痺の症状で内科を受診した。前日の19日午後8時ごろにトイレに行こうとしたら、右半身の脱力があり、歩けなくなった。

 一人暮らしの方で、翌20日午前10時に妹さんに付き添われて当院を受診した。意識清明で会話もできて、明らかな構語障害はなかった。前日の発症時よりは右半身麻痺は軽快していた。

 担当した内科の先生が頭部CTを行うと、出血はなく、梗塞巣は指摘できなかった。続いて頭部MRIを行った。MRIでもはっきりした梗塞巣は指摘できないと判断されていた。

 ちょうどその日は脳神経内科外来(大学病院から非常勤医)があり、診察を依頼した。脳神経内科外来を受診した時には(午前11時30分)、明らかな麻痺は認めないくらいになっていたようだ。

 診察しているうちにまた右半身麻痺が出現して(午前11時45分)、構語障害も認めるようになった。地域の基幹病院脳神経内科外来に連絡して搬送することになった。

 ところが、搬送前に診察すると(午後0時)、右半身麻痺と構語障害は軽減していた。神経症状の軽減と悪化を何度か繰り返したため、診療情報提供書には頻回の一過性脳虚血発作(TIA)となっていた。

 

 頭部MRIを見ると、左の放線冠~内包に所見があるように見えるが、これは所見としてとっていいのか?。

 

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脳梗塞

2024年06月20日 | 脳神経疾患

 脳梗塞の54歳男性が、6月11日に地域の基幹病院の脳神経内科から当院の回復期リハビリ病棟に転院してきた。

 5月9日の午後から嘔気があり、5月10(金)日に右不全麻痺が出現して先方の病院に救急搬入された。その日の頭部MRI拡散強調画像でもはっきりしなかった。

 入院当初は構語障害はあったが、飲水・経口摂取が可能だったそうだ。その後、右片麻痺と嚥下障害が悪化した。5月14日(火)の頭部MRI再検では左延髄内側に拡散強調画像で高信号域を認めた。(前脊髄動脈領域の梗塞と思われる、とあった)

 経鼻胃管による経管栄養が開始された。通常はその状態(経鼻胃管)で転院となるが、転院まで少し日数があったためか、5月30日に内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を行ってからの転院だった。

 転院後は流動の栄養剤から半固形食に変更したが、カロリーなどはそのままにした。リハビリといっても、介助で車移乗して座位保持ができるかというところまでになる。

 

 当方が行っているのは、糖尿病でインスリン強化療法になっていたので、その調整だった。それまで通院している病院(隣市)では経口血糖降下薬(DPP4阻害薬・SGLT2阻害薬・メトホルミン)に持効型インスリン(グラルギン)のBOTだった。

 経管栄養になってからは経口血糖降下薬が中止されていたので(糖尿病科で対応)、それを少しずつ再開して、インスリンを減量することにした。患者さんは母親との二人暮らしで、退院後は在宅介護が困難で施設入所になるので、できるだけ簡単な治療にしたい。

 心房細動もあり、DOAC(アピキサバン)が使用されている。DOAC(リバーロキサバン)服用下での発症なので、もし経口薬が内服できるようになったらダビガトランへの変更を、と記載されていた。

 家族(別居の姉)の話では、自宅に処方薬が大量に残っていたそうで、きちんとした内服状況ではなかったらしい。

 

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