sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

30年ぶりのソウル(12)変わったこと:物価と男性

2019-05-29 | 一人旅たまに人と旅
今回のソウルで覚えた言葉は、更年期と発泡酒でした。笑

わたしの友達は韓国系オランダ人女性ですが、彼女の連れてきた古い友達という
韓国の韓国人と、わたしの知ってるどの在日より韓国語の上手い日本人といる時に
たまたま「キッチンドランカー」の話になりました。
オランダ人はその言葉自体を知らず(彼女が知らなかっただけなのかな?)、
日本人と韓国人は、台所で一人でお酒飲んでついつい一本あけるようになるのは
「アンデ、アンデ」(あかん、あかん)と言い、
猫から逃げていつも台所で飲んでるわたしもキッチンドランカーと呼ばれるかも、と
微妙な気分でニコニコしながら聞いてて、
なんか、その流れで発泡酒や更年期という言葉が出てきたのでした。
同じ漢字の韓国語読みのようです。似てる国だし同じ漢字の言葉が多いですね。。

韓国語がうまくないわたしは、話の半分ちょっとくらいしかわからなかったけど
優しく気を使ってくれた韓国人の男性は、実は昔はもうすごく、ザ・韓国の男で、
わたしの友達のオランダ人の友達とも、よく喧嘩したという話を聞いて、驚いた。
30年前の韓国は、日本以上に男尊女卑がひどかったのですが、
ヨーロッパ育ちの友達は、韓国の価値観を持った彼とぶつかることが多かったらしい。
同じ時期に留学してた日本人もその頃は、女子がタバコ吸ってるの見ただけで、
説教、攻撃してたよなぁ、と言う。殴る奴もいた、というような話をして
ああ、わたしも攻撃されたわ・・・と思い出す。
わたしも、そういう目には散々あいました。
韓国のそういう女性差別や男尊女卑で、死ぬほどつらい思いをしたのに、
人って変わるもんだなぁと、いいことなのになんとなく納得のいかないような気分。

そして、あんなに女性差別のひどかった国なのに、
今や韓国でフェミニズムが日本より浸透しつつあるのは、なぜだろうという話。
韓国は政治に対して自分たちで闘って変えたことがあるというある種の成功体験から
政治にぶつかって努力するのが現実的な選択肢として機能してるということかな、
と言う結論に。

そういえば、女性の問題だけでなく、
例えば物価について、もう昔のような差がないことも、
何か買うたびに実感としていちいち思った。もう日本とさして変わらないなぁと。
食べ物やお酒は少し安いけど大体のものの値段が日本とあまり変わらなくて、
経済は日本以上に大変だろうし問題も多く深いと思うけど
ずーっと停滞している日本と比べて(だって30年前と大卒初任給変わってない)、
韓国は良くも悪くも変わり続けているように見えます。

経済も人の意識もあんなに封建的だった韓国でこんなに変わり続けてるのに
日本は亀の歩みで、日本って本当にバブル以降同じ場所にいるのかなぁと
悲しい気分になりました。

30年前、日本がバブルでアメリカの土地や会社まで買いまくっていた頃に
ソウルでアメリカ人の留学生に「日本はなんでも高いし、
なんでも物の値段を上げてしまう。円も高い。」と言われたことを思い出す。
遠い昔の話だなぁと思う。