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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

猫と旅

2025-03-19 | 一人旅たまに人と旅
猫がいるから旅行は一泊までというと、誰かに頼んだら?預けたら?ペットホテルは?
ってよく言われるけど、どれも猫にはストレスだし、
わたしが帰ってこないだけで猫には不安なことだろうし
(寂しがってる様子はないけど普段と違うと不安みたい)、
何より旅先で猫に何かあったらどうしようとか、
猫を不安にさせてほっといてまで旅行しなくてもよかったのかもとか、
わたしが考えてしまうので。
一泊でさえ、猫に負担だなぁと思うとしょっちゅうは行けない。
せいぜい年に数度。

数日以上の旅行に行くことはこの先もうないのかと思うと残念な気もするけど、
わたしは徒歩圏内の散歩だけでもこんなに楽しめるし、
国内一泊でもすごく充実できるし、遠くの旅は諦めてもいいや、と思ってる。
いつでもどこでも自由に行ける人生に憧れてたけど、家に猫がいる人生の方がいい。
ただ母を連れてどこかへ、というのは一度くらいはした方がいいかも。ハワイとか。
母83歳、いつもう行けなくなるかわからないしな。
その時は息子に泊りがけで猫のお世話に来てもらえばいいかな。

福井合宿その9:おちょことお土産

2024-12-29 | 一人旅たまに人と旅
朝からお風呂に3回も入ったら、帰りの電車はうとうと。
福井駅まで戻ったらホテルで預けてた荷物を受け取り、
前日にチェックしといたお弁当とそれに合うお酒を駅ビルで買いました。
近くで合宿の友達が数人、軽く飲んでると言うので時間もあと30分くらい余裕あったし参入。
近くの施設のフードコートでお別れの小さい宴会中にお邪魔して
買った日本酒を少しずつみんなのグラスにお裾分けし、
わたしもマイおちょこを出して少し飲む。
みんなで前日の話やその日の話、翌日の予定などあれこれ話し、
福井在住でアテンドしてくれたいつもおしゃれなミッキーにお礼を言い、帰りの電車へ。
新幹線に少しだけ乗って乗り換えし、特急電車に乗ると、さて、お弁当と地酒タイムです。
前日に解禁になった?という紅ズワイのお弁当。最後の3つくらいでした。



それに合わせて蟹に合う日本酒。ラベルもかわいいね。

この時間のために、列車の旅にはおちょこを持っていく。
ハンカチに包んで鞄の隙間につっこめば邪魔にならないし、
紙コップで飲むより遥かに美味しいしね。
列車旅は帰りのほっとした気分で、買った地酒とお弁当を食べるのが
わたしの旅のクライマックスの一つと思う。
むしろ、それをやりたいがために旅行に行くのかも。笑
今回行きも帰りも女性席を予約したので、ほぼ満席の電車だけど気持ちよく過ごせました。


そして帰宅後、旅のお土産写真は、いつも撮るやつ。
あまりしがらみがないので母にあげるお菓子以外は自分用で
とろろ昆布や、ご飯に混ぜるふりかけのようなものやワカメ。
お茶や、もちろん地酒。
お土産を買って旅を少し持ち帰るのだ。
そしてしばらくの間、楽しかった気分を纏ったお土産を食べる。
お土産を買わない旅人に憧れるけど、わたしは未練がましく旅を長持ちさせるために買う。

福井合宿その8:三国温泉と芦原温泉のはしご

2024-12-28 | 一人旅たまに人と旅
船酔いでふらふらになりながら船を降りたので、
そこから三国港の駅まで揺れない地面を歩くのは気持ちよかった。
上の写真は、車がビュンビュン通る道に干してあった大根。誰のなのかなぜここなのか謎。笑

途中に、友達が言ってた温泉があったので、ちょっと浸かっていくことに。
東尋坊三国温泉ゆあぽーとという、日本海が一望の日帰り温泉ということだったけど
お風呂には露天風呂はなく、室内の展望風呂は海に面してはいるものの
窓の下半分は何か貼ってあって遮られていて海は全く見えず・・・半分の空だけ。
お風呂を出てレストラン横のテラスからなら海が見えるけど、
横に畳の部屋があって、お年寄りの団体?がカラオケ大会の真っ最中で、ゆったりはできず…





入浴料500円で、サクッと軽く入って汗を流し、すぐに駅まで戻ったけど
遊覧船に昼休み前に乗らなくてはと急いできたせいで、だいぶ時間が早い。
電車は1時間に1、2本ずつだったけど、どこかで降りて2時間くらい過ごせるなぁ、
えちぜん鉄道1日フリーパスがあるし、と路線図を見ていて、あわら湯のまち駅に気づく。
芦原温泉は駅からまたバスでだいぶかかるのかな?バスの時間を考えると
2時間では難しいかなと思ってんだたけど、Googleマップを見ると駅のすぐそばみたい。
JR北陸新幹線・ハピライン福井線の芦原温泉駅よりこっちの方が温泉に近いのだった。
温泉好きだし、それならもう一回入っちゃおう、と途中下車することに。

駅を出ると、温泉街にしては新しくてきれいな街です。
駅前にはごく小さな飲み屋さんをたくさん配した屋台村がおしゃれに作られてたり
きれいな足湯の施設があったり、大きな町ではないのでぶらぶら散歩しても気楽。
予定外で何も調べてなかったので、とりあえず近くの日帰り温泉施設セントピアあわらへ。
入浴料600円で、ここは外の光を浴びれる露天風呂もありました(露天風呂好き)





朝、福井駅そばのホテルの露天風呂にも(温泉じゃないけど)入ったので
3回お風呂に入ったことになりますね。
遠く旅に来たらもっと他に見るものもありそうだけど、温泉好きだからいいのです。

駅までの道で見たセイタカアワダチソウも、空き地のも駐車場のもやはり背が低い。
セイヒクアワダチソウ、かわいいな。



福井合宿その7:遊覧船で海から東尋坊を見る

2024-12-27 | 一人旅たまに人と旅
荒磯遊歩道が途切れたあと、車道沿いの日陰のない道を歩いたけど、海は見えてて美しい。



この後にも思ったけど、この辺りのセイタカアワダチソウはなんか背が低い。
高さが揃ってて、こじんまりして、なんかかわいい。セイヒクアワダチソウだ。

遊覧船が出るのは本当は東尋坊の崖下の船着場なんだけど、
波が高いときは難しいので、サンセットビーチに変更になるとのことで
わたしが行った日はそれでした。(朝、遊覧船のサイトでチェックしました)

サンセットビーチは、本当は夕日が美しいのを見に来る場所なのでしょうが
猫が待っているわたしは今日中には帰らないといけないので、
昼間に遊覧船に乗ります。
どこでも遊覧船見かけたら乗るけど、このリンクは→釜山の海雲台の遊覧船のこと。

さて、今回は30分くらいかな、東尋坊の辺りまで北上して戻ってきます。
海から見る崖は船に乗らないとみられない景色でとてもよかった。
ただ波が高くて、30分程度でもだいぶ酔って、苦しかったですが。

東尋坊の少し北にある雄島の波型岩↑と蜂の巣岩↓



カラーで撮ると、林の中に赤い鳥居が見えますね。大湊神社。


海から見る東尋坊の6枚屏風岩



他にも千畳敷やろうそく岩、ライオン岩など説明してもらいました。

福井合宿その6:荒磯遊歩道と高見順

2024-12-26 | 一人旅たまに人と旅
東尋坊から三国港まで行く道の半分くらいは海沿いの遊歩道になっています。
ここを歩いてみたかった。
東尋坊はたくさんの人で賑わっていたけど遊歩道を歩く人は滅多にない。
山でもそうだけど、登山で有名な場所は人も多いけど(うちの近くだと六甲山とか)
地元の自然を楽しむ山(宝塚や妙見山や箕面)は、いつ行っても人がいない。
函館のロープウェイ横のハイキング道も誰もいなかったし、
新潟で海辺の道を歩いて坂口安吾の石碑を見つけたところも誰もいなかった。
そしてわたしはそういう静かで誰もいない自然の中にいるのが好きなのです。
有名な場所ではないけど、それぞれなりに特徴があって面白いものです。

ここの遊歩道は荒磯遊歩道と言って、東尋坊から続く切り立った崖の上を
海を見ながら歩く4キロくらいの道で、モサモサと繁る草木の向こうに青い海。
東尋坊の賑わいからすっかり離れて静かな道でした。
すごく日差しの強い日だったのに林の中はずっと木陰で、とにかく気持ちよかった。
歩いているとすっかり、いつもの一人旅の自由な気分に浸っていきます。


東尋坊タワーを海辺の方から仰ぎ見る。


崖の淵を歩いている感じ。





森の成り立ちの勉強をしながら歩いていると

高見順の文学碑が。こういう道にはなぜか文学者の碑があるのよね。

高見順の碑は闘病中に故郷荒磯について書かれた詩だった。
作家の筆跡に似せて掘られたものだそうです。

おれは荒磯(ありそ)の生れなのだ
おれが生れた冬の朝
黒い日本海ははげしく荒れていたのだ
怒濤に雪が横なぐりに吹きつけていたのだ
おれが死ぬときもきっと
どどんどどんととどろく波音が
おれの誕生のときと同じように
おれの枕もとを訪れてくれるのだ


わたしがぶらぶら歩いてる途中に見かけたのは高見順だけだったけど
三国にゆかりのある詩人や作家たちの石碑が他にもいくつかあるそうです。
こういう石碑は地味だけど旅先でたまたま見かけるとなんだか面白いものですね。

この遊歩道の途切れたところから観光バスの通る道路沿いを少しあるいたところに
遊覧船の出るビーチがあって、旅先で船があったらとりあえず乗ることにしているわたしは
これに乗るつもりで時間割りを考えて動いていたのでした。

福井合宿その5:東尋坊

2024-12-25 | 一人旅たまに人と旅
わたしは小さな漁港が好きで、一番好きだったのは釜山の海雲台のそばのものでした。
ビートや遊歩道もいいけど、地元の方が作業してる漁港の、船や魚や道具の景色が興味深い。
だから、今回は三国港をゆっくり散歩して写真を撮ろうと思ったんだけど、お天気が良すぎた…
眩しくて景色がよく見えないくらいで、光のコントラストが強すぎて写真が撮れない。

諦めて、駅のそばのバス停から東尋坊までバスに乗りました。
これは三国港駅。この駅もとてもいい雰囲気。



そしてバス停。1時間に一本くらいなのでだいぶ待つなら歩こうかと思ったけど
そうでもなかったので少し待ちました。

東尋坊へは生きか帰りのどちらかは遊歩道を歩いて遊覧船に乗るつもりだったのだけど、
とりあえず行きはバス。
このバスの運転手さんが観光バスみたいに見所や案内をしてくれて楽しかった。
海の色は毎日結構違うんですよ、今日の色はね、あの辺から2色になってて変わった色ですね、とか。
途中、変な音がするので止まって確かめま〜す、と止まった時には心配したけど、
パンクみたいな音だと思ったけど大丈夫でした、とすぐに戻ってこられてひと安心。

東尋坊のバス停に着いてバスを降りたら、合宿の仲間が3人いて今から帰るところでした。
彼女らはこの後福井に戻ってから永平寺に向かうのでした。
永平寺にもとても興味はあったけど、マイペースでゆっくり時間を使う方を選んだ。

これ飲んだよ、と友達が見せてくれたビール。

バス停から東尋坊の崖のところまではゆるい坂を10分くらいのぼります。
道の両側にはお土産屋さんや食堂が並んでて、観光地の賑やかな温泉街みたい。

通りの写真は撮ってないけど、猫がいたので1枚。

そして有名な東尋坊。火曜サスペンス劇場でお馴染み。

前日の雨が嘘のようにお天気が良くて、素晴らしい眺めでした。

さて、バス停まで戻ってから遊歩道の入り口を探します。
大体の景色の良い観光地って、多くの人は観光バスや自動車で来る場所のようで、
市バスの人は少なく、徒歩の人はもっと少ない。
だから遊歩道はあっても入り口はちょっと分かりにくかったりします。
Googleマップで見ると東尋坊の方へ随分戻らなきゃいけないけど、
ここって案外小さい道があってまっすぐ行けるんじゃないの?と近道を探してうろうろしてたら
東尋坊タワーの下で駐車場のおじさんが教えてくれました。
でもおじさんも、まっすぐ行く道はあるけど歩くのちょっと危ないかな、と言います。
少し右側に行ってその先の道をぐるっと戻る感じと教えてくれたけど
なんか普通に歩けそうな道があったのでまっすぐ下っていったら遊歩道に出ました。
こんな道も歩けないほどひよわに見えたのかな?笑

福井合宿その4:えちぜん鉄道と三国港食堂

2024-12-23 | 一人旅たまに人と旅
前夜にたくさん飲んで食べるだろうしと、ホテルの朝ごはんはつけませんでした。
コーヒーだけ飲んで、えちぜん鉄道に乗ります。
えちぜん鉄道は福井駅からは三国芦原線という、北に向かって三国港に行く路線と
勝山永平寺線という、東の方、永平寺の方に行く路線があります。
合宿としては午前中に三国港や東尋坊を見て一旦福井に戻り、
午後は永平寺に行くプランで、さらにもう一泊する人たちもいるのだけど、
わたしは猫が待ってるので1泊で帰りたいし、移動が多いとしんどくなるので
三国駅まで一緒に電車に乗った後はもう解散。
このあとは一人旅ですね。


しかし三国港駅まで普通運賃が片道820円で、1日フリーパスが1200円って、
普通こういうのって往復より少し安い程度じゃない?気前が良すぎる。うれしいけど。

電車はポケモン電車でした。恐竜王国福井ならでは。



えちぜん鉄道は阪神電車くらい駅が多くて、すぐ止まる。笑



長閑な車窓

駅のホームにレンタル自転車が置いてある。

空いてる車内をうろうろして写真撮ってるうちに三国港駅到着




駅のすぐ前に港と市場があります。水産物の取引をしている卸市場です。

日曜の朝は、朝市をやってて海産物やお弁当、お惣菜などの販売のほか
市場食堂がオープンしてて、三国港の新鮮な水産物を使った海鮮汁と炊き立てご飯が食べられます。

この日は、甘エビとガサエビが一つずつで500円で出ていたのでそれもつけました。



海鮮汁も海老で、海老づくし。スープはシンプルながら滋味のある味。
甘エビは甘く、ガサエビは旨味が強い。どちらも新鮮でめちゃくちゃ美味しかった。
熱燗があれば、わたし絶対おかわりしてただろう。

福井合宿その3:ご飯とジャズハウス

2024-12-22 | 一人旅たまに人と旅
雨はなかなか止まず2時間くらい傘を刺して歩き回ってるうちに靴下まで濡れて冷えてきて、
だいぶ疲れたので一旦ホテルにチェックイン。
靴下を履き替えて、靴を少し乾かして、ホテルの大浴場にさっと5分ほど浸かったらすっかり元気に。
ここは温泉ではないけど、大浴場は露天になってて気持ちよかった。
夕食の時間まで、駅ビルの地酒とワインの立ち飲みでちょっと一杯。
新幹線駅になってからできた新しい場所みたいで、どこも綺麗でおしゃれ。




わりと自由行動の多い合宿ですが、この夕ご飯だけは全員参加して楽しい会。





こちらも駅ビルの中にあって、大人数入れて料理は美味しくて手頃な値段でいいお店でした。
ビールも地酒もたくさん飲んですっかりいい気分に。

そして、地元のミッキーの案内で、10分ほど歩いたジャズクラブ「シライハウス」へ。



すっごく賑わっていて、しばらく立ったまま飲んで待ちましたが、
なんとか席を作ってくれたので落ち着いて演奏を聴く。いい店。
こういう店は、地元の人が連れてってくれないと中々行けませんね。

周年イベントで、元オーナーの白井氏による演奏も。

しばらく聞いてから、何人かはとても有名な焼き鳥屋さんへ行くことになったけど
わたしはなんだか静かに飲みたかったので一人で別のバーへ。
来る途中に目星をつけておいた一軒が見つからず、別のいい感じに古い建物の店に入った。



知らない街の知らない静かなバーが好きで、一人旅の楽しみでもあるけど、
合宿でもこうして一人旅感を味わえるのがいいです。

バーテンダーの人から街の話をいろいろ聞いて、この後さらにもう一軒パブでビールを飲んで

ホテルに戻りました。

福井合宿その2:福井駅周辺

2024-12-21 | 一人旅たまに人と旅
ランチの後再集合して、雨は止みそうにないので雨に負けずに、えいやっと気合を入れて街へ。
福井在住の先生(←というと怒られる)、ミッキーはいつも超ダンディーでかっこいい。
たまに京都へ日帰りでいらして、美術展などを見て一緒に飲む会をされるんだけど、
彼の若かった頃の日本の元気さ、広告やファッション、アートの話が面白くていつも楽しみです。

これはミッキーのカメラ。

さて、雨を避けてアーケードの中を歩いたり(雪国なのでアーケードは発達してる)しながら
雨に負けずに撮影しました。

天井の高いアーケードとミッキーと友達。

アーケードの中の電気のメーターボックスを生かした落書き?おしゃれ。


このへんは柴田勝家関連のものが多いね。

この笏谷石はこの辺りの石らしく、あちこちでよく見かけました。

資料館でお勉強も。


福井映画祭というのをやってたみたい。時間があれば見てみたかった。


書体がかっこいい福井新聞社。


裁判所かな、立派な建物。

かなり歩いて、帰りは路面電車にも乗った。

福井合宿その1:旅の用意と始まり

2024-12-20 | 一人旅たまに人と旅
うちの写真の会の合宿は現地集合現地解散。
食事の予約などあらかじめ予約や申し込みが必要なものはあらかじめ決めるけど、
基本大体自由なので、同じ場所に行ってもそれぞれ違うところに行ったりして、
食事の時にお互いのその日の話をするのも楽しい。
宿もそれぞれで取るので、同じ宿の人も違う人も。
一人旅の楽しさとグループ旅行の楽しさとどちらもあるのがとても良いのよね。
今回わたしは2日目はすぐに離脱して一人旅になったけど、
夕方新幹線の駅の近くでたまたま同じ時間にいた人が少しあって
30分ほど報告しあいながら飲んだのも楽しかったな。
現地集合、交通も宿も各自で別々の旅は本当にいい。

旅の始まりはいつも本とプシュッ。
この本は前から単行本を持ってて積読してたけど、文庫が出たのでこっちを持ってきた。
大好きな著者なので、文庫を読み終わったら好きそうな人にあげられるのがよい。
だから大好きな文庫はつい持ってても買ってしまう。
でも、この人の本どれもそうだけど、1ページ目から良すぎて、
少し読んでは多幸感に包まれ余韻に浸り、で、全然進まない。
この本もまた最初の数ページで中学時代からのわたしの大事な本、
アン・モロー・リンドバーグの「海からの贈り物」の話と、江戸の男装の女性詩人の漢詩が、
どちらも素晴らしくて泣きそうになって、続きが読めない幸せに包まれる。

さて、今回の合宿は福井県。
うちの会の講師陣に、福井在住のデザイナーの人がいて、今回はその方にいろいろ案内してもらう旅。
福井へは、以前は大阪から特急サンダーバード1本だったのが、北陸新幹線のせいで少し不便になりました。
それはそれで仕方ないので受け入れるけど、便利になった便利になったと言われるとムッとする。
東京の人には便利になったかもしれないけど、関西人には不便ですっ!とみんな言ってる!
時間は数分早くなったらしいけど、途中で乗り換えが増えて、
短い区間の新幹線の切符を買って乗り継いだりするのは、やっぱり手間です。前の方がいいよね。

というわけで敦賀で乗り換えて福井駅にお昼前に集合。
予報通り雨だったので、ランチは駅ビルのレストラン街で、適当に分かれていただく。
1泊だと食事の回数も少ないので、とりあえず福井と言えばのソースカツ丼と越前そば。



お蕎麦は腰のあるもっちとした麺で、すごく好みでした。
ソースカツ丼も初めて食べたけど、ご飯にソースかけたカツが乗ってるだけなのに
思ったよりずっと美味しくて、このあと帰宅後も何度も家で作ることに。笑
このお店のお箸が使い捨ての割り箸とかじゃなく若狭塗りのお箸で、こういうの少し嬉しい。


これは旅行の前にいつも必ず作る、持ち物ノート。

下の方に「おちょこ」って買いてあるけど、この話は帰り道のところで書きます。

水俣修学旅行7: 番外編 みんぱく

2024-06-25 | 一人旅たまに人と旅
万博記念公園の中の民族学博物館(みんぱく)は、何度も行ってるすごく面白い場所。
ヘトヘトになるくらい広くて、展示も膨大で、写真OKで、
企画展も面白いものが多いし、万博記念公園は四季折々に素敵だし
隣にある日本民藝館も素晴らしくて、そこのショップで手頃な器を買うのも楽しくて、
大好きな場所なのですが、そこで「水俣病を考える」という企画展がこのタイミングでやってて
水俣で相思社に行った時も、みんぱくの展示も楽しみだなぁと思いながら見てた。

旅行は3月の終わり頃だったのだけど、みんぱくに行けたのは5月の初め、
ゴールデンウィークの最中でした。
ゴールデンウィークはここ10年京都にKYOTOGRAPHIEという写真のフェスに行ってて
毎年毎年暑くて参るんだけど、今年は2日フルにまわってへとへとになる合間の1日にみんぱくへ。
京都でなく万博公園でもやっぱり暑かった。ゴールデンウィークは暑いね…
そして連休の最中なのでイベントが複数重なって、駅からすごい人出!

サウナエキスポって何!?サウナ入るのここで??笑

でもみんぱくの建物に入ると、いつも通り人は多くなくて広い場所を静かに見て回れる。
常設展示は楽しいけどまともに見ると半日ではとてもたりなくて、
足が棒になるし情報量多すぎるので、この日はこの企画展に絞ってみました。
相思社のことは既に買いたので展示の写真だけ貼っておきます。









相思社の運営に携わり「水俣病歴史考証館」の設立に尽力した吉永利夫さん。
それまでのチッソや国は「敵」という考え方を変えて、「敵」とでも分断を解き
理解できる点をみつけ、できることを協働しようとした人。素晴らしいなぁ。


あ、案内してくださった方だ!その節はどうも!


本当の中立は弱い側に立つこと。全ての問題について言えますね。


深く詳しくという感じではないんだけど、平明にわかりやすくいい展示でした。

そのあと、
セットになってた特別展もさらっと見た。さらっと見るには勿体無い面白い企画でしたが。


みんぱくから2、3分の横にある日本民藝館の蕎麦猪口展も見ました。



全部蕎麦猪口なので、形のバリエーションはなく、一つ一つは小さいけどすごいたくさんあって
見応えあった。小さいものが好きなのでこれもみたかった展示でした。

万博記念公園は全部素敵なんだけど広くて暑くて、展示を見て回った後ではもう歩けない。
でも帰り道に最後の力を振り絞って日本庭園を少し散歩。

見るところ多すぎていつもここまで辿り着けなくて、なんと初めてでしたが
想像してたよくある名所の江戸時代くらいの日本庭園だけでなく
古い時代の庭からわりと最近の庭まで何種類かの庭が連続して作られていて
見応え、歩き応えのあるお庭でした。

この日は2万歩くらい歩いてフラフラになったけど、充実した一日でした。

これで長く続いた「苦海浄土」関連の日々もやっと一区切りかな。
本と映画と旅と博物館。
でも石牟礼さんの本はもっと読みたいし、水俣もまた行って今度は港のあたりを歩きたい。

水俣修学旅行6:カライモブックス

2024-06-24 | 一人旅たまに人と旅
今回の旅行は、水俣病についての施設見学も、温泉もお食事も楽しみだったけど
実は一番楽しみだったのはここかもしれない、カライモブックス。
最初に決めていた日程がカライモブックスさんの定休日と重なってたのでずらしたほど楽しみだった。
ここは石牟礼道子さんの旧宅で、石牟礼道子さん好きすぎの古本屋ご夫婦が
京都から移住して開いた古本屋さん。
2023年の5月に移住して11月に本屋をオープンしたみたいです。
石牟礼さんのお家も見たいし、それだけの情熱のある本屋さんも見たい!わくわく。
少し離れた津奈木町にある「つなぎ美術館」も見たい野外作品などあったのけど、
新幹線の時間までを計算すると慌ただしくて、
水俣でのお昼もゆっくり食べたいしと、ここでじっくり時間をとることにしました。

温泉宿からコミュニティバスで水俣駅まで行って、そこからタクシーに。
運転手さんに「カライモブックス」と言っても知らいようだったけど、
住所を伝え、石牟礼道子さんのお宅だったところですと言うと、
住所をナビに入れるのではなく無線で「石牟礼先生のお家わかる?白浜町の?
うんうん、うんうん」と、聞いて、無事連れていってくれました。
こっちのタクシー、端数を負けてくれたりするし、ナビではなく無線で調べるし、
少し懐かしいような、暖かい気分になりますね。
そして運転手さんが「石牟礼先生の」って言ってたのがなんかうれしかった。

わー、石牟礼さん宅の表札だ!

この左手奥のの縁側から上がったところが本屋さんの入り口。

雨に濡れたお庭も素敵。

ここで靴を脱いで上がったところが石牟礼さんの書斎だったところ。
雨でなければ縁側でもお庭を眺めながらのんびりしたかったな〜

ここに座ってお庭の見えるところで原稿を書いていたのね〜!
もちろん座ってみた。掘り炬燵になってます。
それぞれ何冊か本を買い、お店の人ともお話をして、ゆっくり過ごしました。
それからランチのお店のおすすめを聞いて、老舗の洋食屋さんに行くことに。

ナポレオン。

ランチセット。おいしかった!

ゆっくり食べて少し飲んで新幹線の駅で解散。
ひとりは鹿児島で一泊して帰るそうで、もう一人は同じ新幹線の別の席です。
帰りの新幹線では買ってきた水俣のお酒を飲みながら、カライモブックスで買った本を読み
この2日のことをあれこれ反芻しました。行けてよかったなぁ。

そして帰宅後、お土産を並べてまた反芻。
いい旅行だったし、いい読書体験だった、でもまだ番外編があります。
それは万博記念公園の民族学博物館での企画展「水俣病を伝える」
今回見学した相思社さんが協力している企画展。行くしかない。

水俣修学旅行5:お風呂と食事

2024-06-23 | 一人旅たまに人と旅
散歩を程々で切り上げて、夕ご飯前にひと風呂。
お風呂は内側から鍵がかけられる小さい貸切風呂が3つと大浴場と、
外の階段を登った高いところにある露天風呂。
他のお客さんが少なかったので、お風呂も入り放題だった。
部屋の真前に貸切り風呂が並んでたので、そこに都合3回入ったかな。朝も入りましたね。



いいお湯でした。最高。

お食事はテーブルの個室でコースで出てきました。
コースでも重すぎず、ちょうどいい量だった。ビールと日本酒も少し楽しんだ。









夕ご飯の時間が決まってたので、街でゆっくりできなかったのだけど
その甲斐のある美味しい食事でした。

部屋でクラフトビールをもう少し飲んで、またお風呂に入って幸せ。

翌朝はまたお風呂に入って、美味しい朝ごはんを食べてチェックアウト。

バスの時間を調べておいたので、バスで街まで。

時間の余裕がなくてタクシー移動が多かったとはいえ、
肥薩おれんじ鉄道も、コミュニティバスも乗れたので乗り物的にも満足です。

水俣修学旅行4:温泉町

2024-06-22 | 一人旅たまに人と旅
水俣病資料館と相思社「水俣病歴史考証館」を見学した後、エコパーク内の道の駅に立ち寄る。
日差しの強い日で、アイスを買って食べました。

他に日本酒の小瓶やお菓子、お茶、お漬物などを書いました。
それから今夜の宿へ。

水俣の少し山の方へ行ったところにある湯の鶴温泉という温泉地です。
「水俣曼荼羅」に出てきた宿も見かけましたが、わたしたちが泊まったのは
湯宿鶴水荘という、お料理のコースも美味しいという宿。







部屋はレトロな雰囲気で、ベッドが二つと畳敷のコーナーにお布団がひと組み。
窓は川に面していて向かいにも温泉宿の建物が見えます。

荷物を置いて、まだ明るく夕食まで時間があったので手ぶらでぶらぶらと温泉街を散歩。
賑やかだった頃があったのだろうけど今は静かな風情のある温泉街ですね。









3月の終わりで関西の桜はまだだったけど、このあたりは少し咲いていました。

水俣修学旅行3:相思社

2024-06-21 | 一人旅たまに人と旅
そういうわけで水俣病資料館を、少しモヤモヤした気持ちで出てからタクシーで移動しました。
バスを待つ時間的余裕がなかったので今回の水俣での移動の基本はタクシー。
アプリの使えない地域だったので電話で呼ぶと毎回すぐにきてくれました。
(ちなみにわたし電話がすごく苦手なのでいつも友達がかけてくれた)
同じ人に当たったことがあって、その人、タクシー代1030円の30円をいいよと負けてくれて
それだけでも驚いたのに、2回目にその人のタクシーに乗ったらまた、たまたま1030円で
そしてまた30円はいいよ、と。
気のいい運転手さんだけど、さすがに2度も続くと悪いからと2度目は30円払いました。
この運転手さんいつも端数負けてくれてる人なのかな?

さて、向かったのはエコパークのあった海辺から少し離れて丘を上がったところにある施設で
「相思社」という水俣病歴史考証館のあるところです。

他に水俣の農産物なども売っていて、横に水俣病学習者用の宿泊施設もありました。



海からさほど離れてなくて、丘の上から見えます。

そして南国っぽい草木と海の近さが、なんだかハワイを思い出させる気持ちのいい場所でした。





歴史考証館の建物は、水俣病患者の作業所だったところで、
チッソの力の強い地元地域でh差別を受けたり阻害されたり孤立しがちな水俣病患者や家族の
拠り所を作りたいということで寄付を募り作られたそうです。

勝手がわからずうろうろしてると、相思社の方が案内してくれました。この方。


歴史考証館はここの前に見た水俣病資料館より手作りっぽい感じでこじんまりと展示してあるけど
ダイレクトに訴えかけられた気がしました。


石牟礼さんの原稿は資料館にもありました。作家の生原稿は興味深いです。
「オン・ザ・ロード」で有名な作家ケルアックのタイプ原稿を見ると
「G」を強くタイプする人なのがわかるという話を聞いたことがあります。
生の原稿はそれを書いた人の体温や指先が少し伝わる気がしますね。






猫の実験小屋。水俣病の始まりは猫でした。猫もかわいそうだったな。




相思社のサイトより「相思社がめざすもの」
水俣病多発地から丘を少し登ったところに相思社があります。眼下には不知火海がゆったりとたたずんでいます。半世紀ほど 前、不知火海に面した漁村に得体の知れない病気が発生しました。病に冒された人々は近隣の人々のさげすみの目を避けるようにひっそりと暮らしていました。 なぜ、罪科のない人々が理不尽な苦しみを強いられなければならなかったのでしょうか。
水俣病事件は一企業の犯罪にはとどまりません。便利で豊かな生活を追い求めるという、ごく当たり前とされる行為が歴史の必然として産み落とした事件でした。水俣病患者は歴史の、人間の欲望の犠牲者だったのです。
半世紀を経た今も人々は便利さ・豊かさという呪縛から解き放たれてはいません。水俣病事件は人間のあり方を根元的に問い続けています。水俣病事件の真実と意味を明らかにすることは人類の未来にとって重要な意味があります。相思社はそのために努力を続けています。