sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

卒業制作スタート

2008-04-30 | 芸術、とか
4時半に起きて
子どもの朝ご飯夕ご飯と
自分と子どもの昼のお弁当をこしらえて
京都の大学に行ってきました。
眠すぎて吐き気する、と思いつつ
6時前には家を出て電車、バス乗り継ぎ学校へ。
うまくいくと片道2時間かからないんだけど
休日の朝はバスが少なく連絡が悪く
10分遅刻するか
40分早く着くかのどっちか。
先生の顔ぶれで決めるのですが(笑)
昨日は40分早く着く方でした。

卒制の進め方説明と
担当教員の紹介、
パネルの作り方のデモンストレーションの他
午前中は美術評論家の方の講義が少し。

この評論家の方は70歳を超えて
癌で胃を全摘、転移した他の部分の手術もしたうえ
肺気腫で苦しい、という状況の中
出ない声をふりしぼるようにして
つらそうな体で講義して下さいました。
このような講義をして下さるのは
最後になるだろうと
後で先生がお話しされました。

声も小さく
言葉も聞き取りにくかったのですが
何か、伝わるものはあった気がします。
近代の優れた画家にじかに接してきた
生き字引のような方ということでした。

何年ぶりかのクラスメートや
一緒に卒制行こうと話していた友達と再会して
卒制の話をするうちに
モチベーションもアップしてきました。

学校も、また、新しい建物ができてて
(儲かってるらしく、どんどん増えて行きます
把握しきれないほど~)
隈研吾設計のかっこいいもので
(写真の建物です、黒い壁がナナメになってる~)
学食まできれいになってて、気持ちいい。

卒業したら二度と大きな絵は描かないだろうと思ってたのに
卒制は100号じゃなくて
50号二枚の連作にしようかなと思うようになったら
その50号のモチーフをもっと色々描きたい気持ちも出てきて
何枚か描いちゃおうかなぁとか、
はじめて前向きに思いました。

人生すべてに関して
モチベーションの足りないやる気の薄いわたしだけど
卒業できるよう、なんとか頑張ります。

しかし、学校遠すぎ。
通学がしんどいです。

いじける(笑)

2008-04-29 | Weblog
DVDをレンタルした時
ケータイ会員登録したら半額になる、と言われ
はいはい、じゃあ、します~、と。

HPからアクセスするのか
DVDと一緒にくれたチラシに書いてあるのか
確かめようと
「ええと、登録はそこのアドレスで?」と聞いたら
若い店員さん、とても親切に

「はい。ご自分で難しいようでしたら、私どもの方で
お客様の携帯を操作して登録お手伝いしますので
どうぞお申し付け下さい」
「はいはい大丈夫、家でやります」とわたし。
「もしできなかったら、遠慮なくお申し付け下さいね~」

・・・できるってば(笑)!

親切はうれしいけど、
ああ、そんなこともできないおばちゃんに見えたのか、と
ちょっとがっくり~。
確かに、わたしの父母世代や何人かの年配の友達は
ケータイ持ってても通話しかできなかったりするけど
自分もそう見えたのかも、と思うと・・・。

まあ、そうなる日も近いけどさ、と
デジタルの波に乗れてないわたしは
ため息をついたのでした。

ブルーベリーマフィン

2008-04-28 | お弁当や食べ物
ブルーベリーマフィンって
うちの14歳が好きなので、わたしも何度か食べたけど
あまりおいしいと思ったことなかった。
ブルーベリーって結構高いので
わざわざ作ろうとも思わなかったし。

でも、いい感じの大粒冷凍ブルーベリーがあったので
はじめて自分で作ってみたら
すっごくおいしくて1日で3つ食べちゃった。

チョコチップマフィンより
レーズンより
クルミより
バナナより
ポピーシードより
おいしいぃいいいかも!

やっと、ブルーベリーマフィンが
人気なわけがわかりました。

スコーンにだけは自信があったのだけど
このブルーベリーマフィンも中々。
当分毎日のように作ります。

うさ子

2008-04-27 | うさぎとねこ
友達の子ども、男の子二人に
交代でなでられたときは
くんくんしながらも、警戒してたのに
わたしの友達二人には、すぐ
けっこう懐いて、いきなりひざの上に乗ったりしてた
うちのうさぎ、はてな。

友達の一人は猫好き、
もう一人は、最強の動物好きで
今、家にいるのは猫と犬とフェレットと
ハムスターと、あと何だっけ。
シンガポールに住んでいたときには
公園でひろった!ふくろう!を
飼っていたという強者(笑)。
動物の扱いに慣れてるので
わたしより上手に、はてなを扱っていました。

先日ウサギを飼ってたという人にあって
うさぎってワガママですよね~って言ったら
困ったように
うちの子はおとなし過ぎる子で・・・って答えられて
そういう子も多いということを思い出しました。
そういううさぎさんは、知らない人が来たりすると
固まっちゃったり、
ストレスで、すぐ体調くずしたりしちゃうんです。

はてなは、気が強くて、好奇心が強くて、
わがままなうさぎなので
その点は安心といえば安心かもしれない。

でも動物慣れしてる二人に遊ばれて
「かわいい~」「かわいい~」とほめられてると
いつもワルうさ女王にしか見えないはてなが
普通のかわいいうさ子に見えてくるから不思議。

だけど、こんなにおだてられて
ますます威張るようになったら大変。

うちに来た

2008-04-26 | お弁当や食べ物
まず、冷蔵庫に1本だけあった発泡酒、
そして白ワインはコープさんの安物だけど
酸化防止剤無添加のフレッシュなもので
少し甘口で、ブドウジュースみたい。
タコのバジルソースマリネ食べながら、
ぐいぐい飲む。
遅れてきた友達が麦焼酎とお刺身とかつおのたたき持ってきて
お刺身には麦焼酎のお湯割りがいい感じ。

友達が皮と餡持ってきて、うちで包んで焼いた餃子は
柔らかくてすっごくおいしい。
これはうちで漬けた15年モノの梅酒と。

辛く炊いた揚げ豆腐は大絶賛の中
一昨年漬けたリンゴ酒と食べる。

同じく一昨年漬けたコーヒー酒をミルクで割ったら
カルーアよりベイリーズより
さっぱりして香り高くておいしい~!

マンションなので、ちょっと近所迷惑だけど
少しピアノ弾いて遊んだりしながら
またリンゴ酒に戻って
苺をつまんでいるうちにもうお開きの時間。
高いワインもあったのに
そこまでたどり着けなかった・・・
っていうか、そういう献立じゃなかったか。
普段着のおうち飲み会でした。

どうですか~
うちに来てみたくなったでしょ。

うち来る?

2008-04-25 | Weblog
うちに来る?
↑このときの友達が、今夜うちに来ることに。
実は、マレーシア友達(何もかも見せすぎ・・・)以外で
うちに友達が来るのははじめて。

掃除してます。

スリッパがない・・・あったけど埃かぶってたので捨てた。なしで我慢して
トイレマットに漂白剤こぼしてシミが!
         →毛糸でモチーフ編んでつけてカモフラージュした
ビールがない→ワインでがまんして
グラスがない→奥から出して洗わなきゃ
割り箸がない→マイ箸持ってきて
4年間、あけてない飾り食器棚→閉めっぱなしでも埃たまるのね。
          中身全部とりだして洗ってふいて片付けた

台所は入らないようにしてもらうから適当でいいや、と思ってたら
「餃子の皮と餡持ってくから、そっちで作らせて」とメールが・・・・

台所ガス台・壁・換気扇フィルター・鍋・スパイス棚・床・・・・掃除中

ホスピタリティというものが欠けていて
来客仕様になってないのです、うちは。
来る人、ごめんなさい。はやく酔っぱらって
埃が目に入らなくなりますよう・・・

写真は前に一度使ったものですが~

さびしいトリル

2008-04-24 | 音楽
雨です。
出かけないことにしたので
楽しいです。
通勤の方、通学の方、ご苦労様です
すみません、楽しくて。

ベッドで雨の音を聞くのも
国道沿いのリビングで
お茶飲みながら
雨のタイヤの音を聞くのも好き。

雨降るとショパンとか弾きたくなるよね。
ショパン好きじゃなかったんだけど
雨の日にポロポロ弾いてみると
(ポ・ロ・ポ・ロ・としか弾けないけど)
いいのよねぇ。
華麗に何曲も弾くんじゃなくて
(いや、だから弾けないけど)
一つの曲の好きなとこだけ弾くのが
いいんですよねぇ。
トリル寂しげに控えめにして。

明日は友達がうちに飲みにくるので
掃除しなくちゃ。

森の一日マーケット

2008-04-23 | お弁当や食べ物
去年、わたしが小さな個展をした
梅田のギャラリー「ほなな」で
この前の日曜日、
オーガニックフードのマーケットが開かれました。

           

野菜、山菜、黒豆、
パン、ケーキ、クッキー、おまんじゅう、
はちみつ、ジャム、エッセンシャルオイル、など。
小さなスペースなので種類は多くなかったけど
楽しいミニマーケットでした。

わたしはパンと黒豆と(黒豆ご飯を作るのだ)
クッキーやおまんじゅうなど
おやつ系を少し買いました。

PTA

2008-04-22 | Weblog
子どもには常々、この時期が過ぎるまでは
目立つな、と言ってるのだけど
PTA委員の選出が会って
ああああ、やられた。
何でやねん(泣)。

特殊な小学校の特殊な学年で
異常に忙しい委員にさせられ
もう一生分やったと思ってたのに。

それにしても
この公立中学校の先生やPTAの方々の
要領の悪さに1年ぶりに疲れました。
何で、あんなに仕事が遅いの~???

わたしをよく知ってる方なら
わたしが決して仕切るタイプではないのを
ご存知でしょうが
つい、じゃあこうしましょうよ!って
声をあげそうになるのを何度もぐっとこらえました。
ここで、目立ってしまっては
また大変な役がまわってきかねない。
大人しく、こらえて、こらえて~

でも委員がきまっちゃったあと
学年ごとに各部に振り分ける集まりのときは
さすがに切れて
時間もったいないですし
決めちゃいましょうね~って
やってしまった・・・
かなり控えめにしたつもりだけど
なぜか、帰る時に選管委員の方とかが
遅くなってすみませんでした、とか
よろしくお願いします、とか
わたしにだけ声をかけていかれる・・・。
まずい。

でも後日の各部部長決めでは
最初の1時間、ひたすら黙ってこらえたので
3年生のお母様がひきうけてくれることに。
ほっ。

さくっとささっと、仕事を片付けよう。

続ドーナツシリーズ(またまた長文です)

2008-04-22 | 作り話
ベッドの中までチョコレートの匂いだろうか、と
最初に会った時、思った。
極上のカカオ、
ロシアの秘密。


その頃、
仕事は面白くないわけじゃなかったけど
何年も忘れられない人がいて
オフィスのコンピュータや インクの匂いは その人を思い出させるので、
仕事の後、 何か別のことをしないでは、家に帰れなかった。

ソムリエの講座には半年通ったけど 資格試験を受ける前にやめてしまった。
ワインの香りが、その人を思い出させたから。
カベルネもメルローもシラーズも シャルドネもピノノワールもシャブリも
どんなワインも
その人の姿を いろんなバージョンで思い出させるばかりだったから。

フラメンコ教室には1年通った。
踊れば踊るほど 、たくさんの夜がよみがえり
そのどの夜にも、その人の影がいたのだった。
そして発表会があるというので、 その前にやめてしまった。
その人でいっぱいの
わたしの血管の色を、匂いを、
昼間の公民館のホールで 家族連れの観客にさらすわけにはいかなかったから。

フラワーアレンジのクラスもとってみた。
どんな可憐な花も
オキーフの絵のような妖艶さで迫ってきて、
その香りが やっぱり、その人を思い出させるので
体験クラスだけで逃げ出してしまった。
その人とどんな花も 一緒に見た記憶はないのに 、
春、風に浮き上がるたんぽぽの綿毛でさえ 頼りなげな匂いを感じ、
そして、その人を思い出す。

ネイルアートの教室はもっとひどかった。
二人ペアで、相手の爪を塗る時、塗られたネールに嫉妬してしまうのだ。
その色に、その匂いに、
今、その人と一緒にいるかもしれない 知らない女性を感じて 落ち着かなくなり
結局、3回しか通えなかった。

中国茶の教室も同じことだった。
その人と中国茶を飲んだことなど一度もないのに
煙ったような、時には花のような、お茶の香りが立ち上がるたびに
その人のうなじや肩甲骨を思い出して 、
そこにくちびるを這わせたときに返ってきた 自分の息を思い出した。
しんとした瞑想的で清潔な雰囲気の教室で
一人耳を赤く染めているわけにもいかず
あわててお茶菓子を口に入れると
それは干した杏で
その湿って柔らかい感触が、わたしの耳をもっと赤くさせてしまうのだった。

いろんなお稽古が全部無駄だとわかると
習い事ではなく夜のアルバイトをしてみることにした。
といっても、お酒を飲むようなところではなく
明るいチェーンのドーナツ屋である。
ドーナツの甘い匂いの中で、はじめて
その人のことを苦しくなく思い出すことができそうだった。
夜のお客は若い子ばかりで、みんな馬鹿に見えた。
それも、ちょっとほっとすることだった。

このドーナツ屋の並びには、老舗のチョコレート専門店があった。
2月14日を中心に、日本に大量に入ってくる外国の高級チョコレートではなく
神戸では知らない人のない、戦後から続くチョコレート屋である。
元々、外国人による家族経営で、初代オーナーは亡命ロシア人だったということで
パルナスの歌を思い出すような、
ロシアのメランコリックな空気漂うチョコレートの専門店だ。
舶来という言葉がよく似合っていた。

ある日、そのチョコレート専門店でチョコレートイベントの貼り紙があった。
セミナーと書いてあるが専門的な講義ではなく、
そこの3代目だか4代目だかが、自社の宣伝のためにするイベントらしく
無料で試食とおみやげつき。
昼間の開催だったけど、丁度、前の週に会社の泊まり合宿があって
その振り替え休みが取れる日だったので 、申し込んだ。

セミナーは、西宮の駅から10分くらい歩いた
川沿いにある料理教室の大きな部屋で開催された。
ゴールデンウィーク直後の平日午後は、 熱いほどの陽気で、
レースのカーテンを通して 教室中明るく白っぽかった。
参加者は全員女性で 、家事手伝いの若い子や専業主婦、
ほんの少し女子大生のような子もいた。

教室は最初から甘いチョコレートの匂いが漂っていたけれど
講師役の40代くらいの男性が、わたしの後ろから現れ、教室を横切った時
教室のチョコレートとは別の 、甘い風が起こった。
しっとりと冷たく湿った、深い深い森を思い浮かべるような
落ち着いた甘い風。
手でつかめそうなくらい、強い印象なのに
目を見開くと、気配だけ残して消えてしまいそうな、
甘い風。

髪は落ち着いたグレーで、目も同じ色。
二分の一、四分の一だろうか、白く乾いた肌、厚みのある体の後ろに
日本ではない、涼やかな大陸の風景が見える。
何より、日本人がチョコレートのお風呂に入ってもこうはならないと思われる
深い深い緑の甘さがあった。

わたしは、彼の真っ白なシャツが、
これほど甘い香りにも染まらず、清潔に白いことに驚き
そして思ったのだ。

ベッドの中までチョコレートの匂いだろうか。
爪の中まで、髪の1本1本まで
チョコレートの匂いだろうか。
まつげのひとゆれも
片頬だけの微笑みも
甘い匂いをまき散らすのだろうか。
そしてシーツのしわのひとつひとつに
チョコレートの香りの、深く冷たい森が潜んでいるのだろうか。

チョコレートにまつわる簡単な話が終わって
出されたのはチョコレートフォンデュだった。
6人でワンテーブルの各テーブルにひとつずつ
フォンデュチョコレートのはいった大きなル・クルーゼの鍋が置かれ
そのまわりに一口大に切って、 くしに刺した果物やケーキが並べられた。
アルバイト先で毎日イヤになるほど見て、食べてもいる ドーナツも、
一口大になってくしに刺さっていると、まるでドーナツらしくなかった。
その、もとは丸く輪っかだったドーナツのかけらを
たっぷりのチョコレートにつけて食べると
それは、ますますドーナツらしくなくなって
わたしは何だか愉快になった。
愉快になって、
耳を赤く染めることなしに
チョコレートの匂いの深い森を潜ませたベッドを夢想した。

そして
匂いの記憶のない人を
あらゆる匂いで思い出し続けた日々が
ようやく終わりそうだと気づいたのだった。