sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:ニューヨーク公共図書館

2024-07-31 | 映画


長い。とみんな、まず言う。

美術館ドキュメンタリーは何本も見たけど、図書館ドキュメンタリーは初めてだし、
ドキュメンタリーってやや短めの尺が多いのにこれは200分超えという根性のいる映画だった。
かなり不思議な映画です。
この図書館の多岐にわたる活動をいろんな面から描くにしても、一件一件について
それぞれ内容にもかなり踏み込ませ長いわりに、
話者の肩書きや場面についての説明キャプションがなくて、
固有名詞のあまりない状態で見ることになります。
パンフの情報があれば理解できるけど無いと、ぼーっと見てたら半分も理解できそうにない…
それが狙いなのでしょうが、かなりじっくりと見ることを要求する映画だわ。
興味深い映画だけど、こういう作り方は観客に多くを要求しすぎなのでは?
普通のドキュメンタリーの作りで90分の尺で作って、
200分版はノーカット版として別に出す感じにした方が見る方も見やすいと思うけどなぁ。
90分でまとめても、これ結構ちゃんとこの図書館の全貌を俯瞰することはできると思うのです。
それぞれの話題の話の中身を延々聞かせるのではなく、エッセンスに刈り込んで、
取り組みの多様さにフォーカスさせて作ればいい。
それ以上にコミュニティの公共図書館の運営や問題を掘り下げたい人たちへの別物として
ノーカット版でしか伝わらないことはノーカット版200分でやればいいと思う。
その方が多くの人に届く気が、わたしはします。

映画を見てアメリカにも税金つぎ込んで作られてる歴史修正教科書が流通してるのを知って
ああ、何処も同じかと思ったりしました。
黒人文化保存センター?研究所?みたいなところの会合のシーンでしたが、
なんとかという会社(忘れた)の教科書が、
アフリカ系アメリカ人に関しては労働者として良き生活を求めてアメリカに来た、と
自由意志で来た移民労働者のように書く一方で、
ヨーロッパやオーストラリアからの移民に関しては重労働を課せられつらい使役に耐えた、
という同情的な書き方をしていることに怒っているシーンがあったのでした。
その教科書(9年生)はテキサスで採用されたようで、記述の間違いについて指摘しても、
問題になったら考えるみたいな姿勢で不誠実だと映画の中で言ってました。
映画には直接関係ない会話だったんだけど、日本でも起こっていることだったので気になった。
こういう歴史修正主義への批判のあと、でも我々には図書館がある、と続きました。
いつでもいつまでもここに来て集うことができる、みたいな言葉が続いてたと思う。
良心の拠り所としての図書館、黒人の、マイノリティの、コミュニティとしての図書館。
公共ということの果たせる役割に、どれだけいろんな可能性があるかじっくり描かれた映画でしたね。
珍しくパンフレット買いました。見るのは疲れたけど、公共を考える時には必ず見たい映画です。
アメリカには問題も多いけど、こういう良心が大きく深く健在なのは素晴らしいと思う。
1911年に建てられた図書館の建物も素敵です。

予告編にある言葉:
>図書館は本の置き場ではない。図書館は「人」なんです。

あと公式サイトにあった、映画公開記念パネルディスカッションの書き起こしもとてもいい内容です。
→ニューヨーク公共図書館と<図書館の未来>

この映画の翌年くらいに見た「パブリック 図書館の奇跡」というのも
アメリカの図書館を舞台にしたフィクションで、予想外に良かった。
こちらは物語がどんどん展開していくので楽しく気楽に見られるので
「ニューヨーク公共図書館」を見て良かった人はこちらも見てほしい。

映画:クロース(CLOSE)

2024-07-27 | 映画


この映画の直前に見た「ウーマントーキング」は主観的に撮らず叙事的な映画にしたと
監督が言ってた通り静かな引きの画面が多かったけど、
こちらは対照的にカメラが近いというか狭いというかアップが多くて揺れもある撮り方の映画だった。
とはいえアップのシーンも含めて全体にドキュメンタリー的な感じに自然に撮られていたし、
登場人物との間に距離感があって、特にドラマチックで主観的なカメラとは思わなかった。

画面が狭くてアップが多くてやたら揺れる映画といえば「エゴイスト」がそれで、
画面が狭苦しく、途中で酔ってしんどかったけど、この「Close」はそういう心配はなく、
主役の子供のアップはひたすらその美しい目に引き込まれていくらでも見ていられた。

公式サイトよりあらすじ:
花き農家の息子のレオと幼馴染のレミ。昼は花畑や田園を走り回り、夜は寄り添って寝そべる。24時間365日ともに時間を過ごしてきた2人は親友以上で兄弟のような関係だった。
13歳になる2人は同じ中学校に入学する。入学初日、ぴったりとくっついて座る2人をみたクラスメイトは「付き合ってるの?」と質問を投げかける。「親友だから当然だ」とむきになるレオ。その後もいじられるレオは、徐々にレミから距離を置くようになる。
ある朝、レミを避けるように一人で登校するレオ。毎日一緒に登下校をしていたにも関わらず、自分を置いて先に登校したことに傷つくレミ。二人はその場で大喧嘩に。その後、レミを気にかけるレオだったが、仲直りすることができず時間だけが過ぎていったある日、課外授業にレミの姿はなかった。心ここにあらずのレオは、授業の終わりに衝撃的な事実を告げられる。それは、レミとの突然の別れだった。
移ろいゆく季節のなか、自責の念にかられるレオは、誰にも打ち明けられない想いを抱えていた…。


最初の方は二人の少年のすごく仲良く戯れ合い遊ぶ姿が、これくらいの年齢特有の、
独特な無邪気さ、かわいさ、親密な幸せが溢れてて、その幸せの美しさにうっとりする。
close (距離や関係が近い)というタイトルだけど、intimate(親密な)という感じかな。
クラスメートに冷やかされるほどの仲の良さだからね。
レミがレオの顔を描くところとか、ちょっと怪しい感じがするほど親密だし、
二人だけのルールで想像遊びをするところは、二人だけの世界の充足が濃密でちょっとどきどきする。
二人の気落ちの中に性的なものがあるかないかははっきりとはわからないように描かれているけど
まあそれははっきりさせなくてもいいんだよね。
とにかく二人の近さが、その後の悲しさを際立たせます。

あまり説明しないし、登場人物の気持ちなども言葉にしないかわりに、
画面の美しさが言葉でないものを多くを語るタイプの映画です。
喪失とその後を描いた映画。素晴らしく哀しく美しい。お花畑のシーンのきれいさはずるい。

エンドロールのキャストの最後にdogというのがあって
(忘れちゃったけどジェームズとかそういう名前だったような(^_^;)、
あら、あの犬さんちゃんとキャストに入ってるのねとちょっと微笑ましかったな。

映画:ホールドオーバーズ

2024-07-25 | 映画


最初に男子校の寮で、学生たちが複数出てきても誰が主役かわからなくて、
馬鹿ボンのクソ差別主義者(顔はかわいい)の子が成長して変わっていく話かなと思ってたら、
主役は別の子だった。笑
でもこの子がとても良かった。尖ったナイフのようなところもある繊細が素晴らしい。
若い時のジョニー・デップやシャラメ君がやるとぴったりくるような
傷つきやすい孤独な問題児の役を、ばっちり好演してた。
周りの大人達はもちろん文句ない演技。
細かいエピソードもそれぞれよくできてて、
たくさんの小さなちょっと心に残るいいシーンをアルバムに綴って行くような描き方。
強烈な印象で心に残るというより、少しずつ心が温まっていくような優しいタッチです。

1970年冬、ボストン近郊にある全寮制のバートン校。
クリスマス休暇で生徒と教師のほぼ大半が家族と過ごすなか、生真面目で融通が利かず、生徒からも教師仲間からも嫌われている考古学の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)は、家に帰れない生徒たちの“子守役”を任命される。
学校に残ったのは、勉強はできるが家族関係が複雑なアンガス・タリー(ドミニク・セッサ)。
食事を用意してくれるのは寮の料理長メアリー・ラム(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)。メアリーは一人息子のカーティスをベトナムで亡くしたばかり。息子と最後に過ごした学校で年を越そうとしている。
クリスマスの夜。「ボストンへ行きたい。スケートしたり、本物のツリーが見たい」と言い出すアンガス。はじめは反対していたハナム先生だが、メアリーに説得され「社会科見学」としてボストン行きを承諾する。
ボストン、考古博物館にて。「今の時代や自分を理解したいなら、過去から始めるべきだよ。歴史は過去を学ぶだけでなく、いまを説明すること」
アンガスはハナム先生の言葉を真剣に聞き入る。「とてもわかりやすい。授業でも怒鳴らずそう教えてよ」
古本市、ボーリング場、映画館……ボストンを楽しむふたり。しかし、実はアンガスがボストンに来たのには、ある目的があった。ハナム先生も二度と会うはずのなかった大学時代の同級生と偶然出会う。お互いに誰にも言っていない秘密が明かされていく……。
(公式サイトより)

息子を亡くした料理長の黒人女性が仕事のあとに一人テレビを見る姿に彼女の空虚が感じられるし、
ポール・ジアマッティの名演は、彼の体臭が感じられるほどだけど、
彼の不器用で運が悪い人生の理不尽を受け入れて生きる姿に世の中の不公平を思う。
一方世の中を舐めきったお金持ちの悪ガキもいて、どうにもならない不平等に
やりきれない気持ちにもなるけど、全体としてはものすごく暖かい映画なのです。
貧しさも不運も不平等も奪えないものを持っている人たちを肯定する映画だ。

食堂のクリスマスのシーンや、駐車場のケーキのシーンも良かったけど
クリスマスに招かれた家の子供たちが集められている地下の部屋で
ちょっとかわいい女の子といい感じになって視線を交わすシーンがよかったなぁ。
あの女の子、もっと出してほしかった。
70年代の話だけど、70年代に撮られた古い映画を見ているような気持ちになりました。
いつの時代も変わらないものを誠実に地味に描いているからだと思う。
こういう真っ直ぐで王道な暖かい映画を好きだという人は信頼できると思う。

監督は「アバウト・シュミット」「サイドウェイ」や「ネブラスカ」のアレクサンダー・ペイン。
映画に文句はないけど、配給的に、クリスマスシーズンに見たかったなーとは思う。
クリスマスシーズンに家族や恋人や一人で、見てほしいです。

安宅コレクション(東洋陶磁美術館)

2024-07-22 | 芸術、とか
この春リニューアルした東洋陶磁美術館のカタログのような本(写真右側)を時々眺めるんだけど、
この美術館の作品紹介に丁度いいサイズで印刷も良くてすごく素敵な本です。
その本の巻頭の対談で、ここの収蔵品は安宅コレクションと呼ばれたもので、
安宅産業が破産?したときに貴重な骨董が散逸しないように住友が仲介をして?
大阪市に一括寄贈したというようなことが書かれていた。
この安宅コレクションを作った人が創業家の人なのは知ってたけど、それは創業者の長男で、
その創業者自身はわたしが10年通った女子校の創立者だということを初めて知った。
愛校心が無さすぎて創立者知らんかった…笑
安宅産業の倒産はかなり大きな問題だったようで、松本清張が小説に書いてる。
友達とそんな話をしてたら、友達はその本をすぐに読み出して、別の友達も読み出して、
結局わたしも読んで、今度一緒に東洋陶磁美術館に行って、
安宅コレクションと安宅親子について喋る会をしたいなと話している。

その松本清張の小説は「空の城」(くうのしろ、と読むようです)という企業小説ですが、
財閥の話は面白いよね。ちょっと韓国ドラマみたい。
「空の城」の話はこの安定していたはずの大企業が、誰が何をどうして傾くことになったか、
石油ビジネスに関わる魔術師のような悪魔のような雰囲気の男に
どういいように騙されたかという駆け引きや社内政治の話が中心だけど、
そこで強烈な印象を残すのが安宅コレクションを作った長男(がモデルの社主)。
ひたすら音楽と骨董を愛した一方で、事業には全く関心がなく関わろうとせず、
でも人事権だけは独裁的に握ることで恐怖で役員を支配し、会社に君臨し、
自由にお金を使って自分の美への探求を続けていた様子が書かれています。
金持ちの道楽といえば道楽だったんだけど、ちょっと常軌を逸するほどの執着だったようですね。

過去の美術品など文化芸術は、結局富裕層あってのものだったので、今そういうものを見ても
その背後にある特権階級による搾取や略奪をすっかりなかったことにはできなくて、
それらを育て守り集めてきた支配者たちを手放しで褒め称えるわけにはいかないんだけど、
芸術作品自体はやはり素晴らしいと思ってしまうし、あってよかったと思うし、
人はパンのみにて生きるにあらずだし、気持ちの落ち着きどころが難しいなぁといつも思う。
ハプスブルク家の美術品のドキュメンタリーなど見るとありがたく、うっとりと見てしまうしね。
文化も文化財も、そうやって一部の支配者や特権階級が築き上げてきたものだけど、
誰でも見られる時代になってよかったということだけは、言えます。

(写真の左側の本は友達がこれも読んで〜!とくれた本)

言葉でできている

2024-07-21 | 芸術、とか
ネットで流れてきたある外国のアーティストの作品に目が止まった。
肌の上に一面に小さな文字で何かが書かれてるものだ。
日本の人なら耳なし芳一の話を思い浮かべるだろう。

>自分の言葉が自分の皮膚に現れるとしたら、
>何を言うかもっと慎重になる?
>汚い言葉は、言いたくないよね。
と、キャプション(和訳)がついていた。

人間は食べたものでできていると言うけど、使う言葉でもできているから
食べるものと同じくらい読む言葉、書く言葉、話す言葉には気をつけないといけない。
と思ったけど、
食べるものに無頓着な人もわたしが思ってたよりずっと多い気がするから、言葉はどうかな。

ワインセラー

2024-07-19 | お弁当や食べ物
去年、とうとう買いました。
家でかなりよくワインを飲む方なのにずっと持ってなかった。
高級なワインを長〜く寝かせるような人が買うものだと思ってたけど、
本棚を置いてある、空調もない書庫の部屋に無造作に床にワインを全部並べてて、
安いものも高いものも一緒くたに置いてあったのをなんとかしたほうがいいかなと思ってた。
20年くらい前の良いワインを安く買った時にもそんなふうに数年置きっ放しにしてて
開けてダメになってたらどうしようとドキドキしたものです。
そのワインは友達が来た時に開けたら大丈夫ですごく美味しかったけど
こんなドキドキは嫌だから、セラーをひとつ買おう!と決めたのでした。

弟の家には大型のセラーがあって、庫内を分けて2種類の温度に設定できるので
ワイン用と日本酒用にして、日本酒は「風の森」がたくさん立てて並んでいました。
うわー、いいなーとは思ったものの、一人でそんなに溜め込んでも仕方ないし
とりあえず20本ほど入ると安心だけど、セラーの無機的な厳しい雰囲気が好きじゃなくて
ピアノの横のスペースの壁の色に合うものを探しました。
冷蔵庫と同じで、案外カラフルなものってないのですね。
ほぼ唯一のカラフルなセラーは、角の丸い形で無理をすれば15本入る感じ。

他には家電っぽい白やロイヤルブルー、パステルピンク、ビタミンイエローとかがあった気がする。
この丸っこい形は好みではないのだけど、置いてみるといい感じでした。
赤いのも買って並べて、赤ワイン用、白ワイン用とわけようかとも思ったけど
その後このスペースはウィスキーを並べたワゴンのスペースになってしまった。
(ウィスキーも結構飲むのです)

高齢者の資産

2024-07-18 | Weblog
高齢者の資産が多いという統計などを見るとすぐ、
世代間の分断を深めようとする差別主義者を見かけますが、
高齢者の資産が多いということは、もうすぐその人口分布の多い層が亡くなっていき、
彼らの資産の相続税5割くらいが国に入るということだから、
別にそこで嫉妬心を燃やさなくてもいいのでは?

お金持ちって生きてても死んでも税金をたくさん払う存在ではあるんだし、
お金持ちに嫉妬するよりそのたくさんの税金で国をよくできない政治にこそ怒るべきでは?

さっき見かけた認知症高齢者の資産がこんなに多いという統計でも、
計算したら一人平均740万円って書かれてて、
それが多過ぎると非難できるのかどうか…。
まあ平均ってあんまり意味ないかもしれないけど、
なんにしろ世代間に分断を深めていいことは何一つないと思います。

映画:トノバン

2024-07-17 | 映画


めっちゃ良かった!
ドキュメンタリーなのに2時間くらいあるのは長いなぁと思ってたけど、見たらめっちゃ良かった。
自分の生きてきた時代と重なって流れる曲流れる曲ほのかに懐かしく、
最近見た音楽ドキュメンタリーの中で一番好きかもしれない。
映画50本見ても1回くらいしか買わないパンフレットを買ってしまったくらい。

どなたかのレビューで退屈したというようなのを見て覚悟して見に行ったのだけど、
自分がかすかにでも知っている音楽と時代ばかりだったせいか、すごく興味深く見ました。
わたしはあまり音楽を聴かない人間なのですが、
加藤和彦と安井かずみカップルの佇まいにはずっと憧れを持っていたし
もっと評価されてもいい人なのでは?と思っていました。
デビュー時からずっとダサいことを一度もしたことがないスマートの代名詞のような人でした。

90年代以降の言及が全然なくて、スーパー歌舞伎の音楽監督とかもやってたのに
新しい業績がないまま「死んじまっただ〜♪」という描き方に疑問を持ったという友達もいた。
確かに、彼の音楽人生の前半に集中してる映画ではあった。

そういえば本人の語りがほとんど出てこないんですよね。
写真はたくさん出てて、演奏シーンの記録映像などは結構たくさん見せてくれたけど
本人が自分のことや自分の人生を話すような語りの記録がほとんどなかった(ワンシーンだけ?)。
そしてプライベートに関してもあまり描かれていなかったですね。
最初の妻で一緒にサディスティック・ミカ・バンドをやったミカと別れた経緯も、
サラッと「帰ってこなかった」と誰かのインタビューでの一言くらいしかなかったし、
2度目の妻、安井かずみが亡くなった時や、その後の鬱の苦しみや
さらには彼の自殺のあたりのことも、彼の心情だけでなく事実でさえほとんど触れられなかったので、
これは一人の人としての彼や彼の人生を多面的に描こうとする映画ではなく、
彼の音楽活動に的を絞って時代との関わりも交えながら描いた記録なのでしょう。
加藤和彦個人の内面のことなどももっと知りたい気がしますが、
60年代〜80年代までの懐かしい音楽を聴いているだけでも楽しかったです。

あと、どうでもいいんだけど、若い頃の彼の映像を見るとヒョロリと痩せて背が高く
マイルドで優しい雰囲気でどことなくふわんと飄々としてる感じが
どことなく学生時代に京都でジャズをやってた息子に似ている気がして新たに親しみを感じました。

おまけ:1970-1987 加藤和彦CM集(改訂版)

ハリオのガラスの炊飯鍋

2024-07-16 | お弁当や食べ物
麺食いより米食いで、炊飯器は持ってないけど趣味は炊飯と言いたいわたしの炊飯鍋たち。
ストウブの二つは炊飯以外にも使うけど、グレイの鍋は具沢山の炊き込み1合をよく炊きます。
奥のフィスラーの小さい寸胴鍋は2〜3合炊く時。玄米はこれで炊いて小分け冷凍してる。
左手前の黒いのはカマッコちゃんと言う鍋で普通の白いご飯はこれが最高。
好きすぎて色違いの白も持ってる。
昔、近所のデパートで定価4千円くらいを千円で売ってたので二つ買いました。
(すぐ値段を言う関西人笑)

先日、同じ場所でセールしてたのでつい買ったのが左後ろのハリオの一膳屋というガラスの鍋。
これはレンジ専用です。
レンジ用は右側真ん中の白いのがすでにあって、
そっちも何のコツもいらず中々美味しく炊けて気に入ってるんだけど、
炊き込みご飯をすると絶対色移りしそうだし、これ下も上も二重になっててパーツが多いのが少し面倒で
今回のハリオはレンジ炊き込みご飯やビリヤニをやってみようかなと思ったのでした。

翌日にまずハリオのガラスのレンジ炊飯一膳屋と、前から持ってた白い容器ので白米炊き比べをした。

一膳屋は割と大きくてガス火炊飯の黒いカマッコちゃんと並べると一回り以上大きいけど、
写真だとあんまり大きく見えないね。
白い方は内釜と外釜の間にも水を入れて蒸し炊きをするので中までふっくら柔らかくなるし
蒸らしてる間に冷めないのでさらにふっくらする。

ただ内釜、内蓋と洗うパーツが4つになるのが食洗機のないうちでは洗った後に場所をとりますね。

ガラスの方はかなり厚めで重いのでこれもまた冷めにくくツヤツヤ美味しく炊けたけど、
ややしっかり目の仕上がり。芯が残ってるとかではないので、これはもう好みの問題かな。

同じお米同じ浸水時間だと味や甘さに変わりはないけど、
しっかり目のガラスの方が少し味が濃く、柔らかめの白い器の方が少し甘い。でもまあ誤差の範囲。

小分け冷凍して温めてお弁当などに使うことを思うと、少し柔から目の方がいいかなと思うけど、
炊き込みご飯やビリヤニにはガラスという使い分けになります。

そういうわけでその翌日にビリヤニを作ってみた。
茹でたバスマティライスと、チキンのグレービー(カレーのようなソース)を
バターや香草を挟んで交互にだんだんに入れて、さらに弱火で蒸すものですが、
その最後の蒸す段階をレンジでやってみた。
グレービーが足りなくて、断面がきれいな段々にならなかったけど
それが成功したら中々ビジュアルの良いものができますね。
味は美味しかったのでまたやりたいです。

炊飯はいろいろやってみて結局ガスで土鍋が1番美味しいと思うけど、
レンジ炊きは焦げないし目を離してていいし、それぞれに良いところがありますね。
白米だけを炊くときは白いやつで、油や醤油やスパイスを使う炊き込みご飯などは
ガラスのハリオで炊く、という使い分けに落ち着きそうです。

6月のつぶやき:後半

2024-07-15 | つぶやき
友達の結婚式の写真を見た。すごく幸せだったそうで、良かったなぁ。
友達の初孫の写真とか、おめでたい写真を見るのは良いなぁ。


体が不自由だった時は焦りはあるもののどうしようもないので痛みに耐えて寝てるしかなかったけど、
回復してくると、まだ全快ではないのに気持ちばかり焦る。
この焦燥感は何なんだろう。自分はインプット依存症と思ってたけど、
要は何かの不安だろうと思う。何の不安だ?


この10年、人並みよりはだいぶ多くワインもウイスキーも飲んできたと思うけど、
いまだに味はよくわからないバカ舌。違いのわかる大人にはなかなかなれないなぁ。
というのは、今うちにある中でも2番目に安いウイスキーを飲んでるんだけど、美味しいなぁとつくづく思って。
なんでも美味しいと思えるのはお得だと思うけど、わたし微妙に注文が多いのでお得でもない。


果汁100%の炭酸を見かけて買ったけど、りんごのこれでカルヴァドスを割るとしつこいか?
でもデュワーズのカルヴァドス樽のやつを割るとめちゃ爽やかなカクテルになるんじゃない?


うさこさんの秋のワンピースでけた。キットで月一枚ずつ12着編むんだけど、あと2着くらいかな。
冬物なので涼しくなったら編もうかな。


ハンナ・アーレントの「人間の条件」のzoom読書会、全45節のうち42まで終わり、
2年近くかかったけどここまでよく脱落せずに来れたなぁ。
読むの2度目とはいえ相変わらず何書いてるのかよく分からないところもある中、
長く細く良くついていったものだ。
最終会終わったら一人打ち上げ用のいいシャンパン用意しとこ。


真っ赤なワンピースの人を見かけて、そのワンピースがすごく好みで、何度も見てしまった。
たっぷり布を使ったロングワンピで袖はふんわりしてる。ほしい。


今の仕事のいいところと悪いところをよく考えるとまあまあ釣り合ってるんだけど、
もう新しいことを覚えるのがつらい年になってきたのでやっぱり還暦で隠居する方がいいかな。
細かい雑用が多いけど、どれもどんどんデジタル化してくので、
それに対応するのにエネルギー使って疲れるわー。


髪型がワンピースに合わないから最近鏡を見るのが嫌なのかも。
5年くらい前にショートにした時はミニスカートばかり履いてたから大丈夫だったのよね。
でも最近ずっとワンピースの気分だからなー


猫のぬいぐるみとワンピースを縫った。
わりとキレイにできてる編みぐるみと比べると拙さがわかる。縫い物苦手なんです。
でも下手くそな方が愛着わくよね?笑


胃も喉も気管支も全部調子悪いけど一月ぶりに人々と会うお出かけ…
無事夕方までもった!病気の痛みより喘息がしんどかったくらい。
でも社交に疲れたので食事はせずにスタコラ帰宅。好きで気の置けない友達との社交も疲れるなんてなぁ。


また発熱だ。
7度くらいの微熱だし朝方どっと汗が出て熱は下がったので、病院行くまでもないかと思うけど…
昨夜は疲れて9時にはベッドに入ったけど12時すぎまでに5回くらい起きて水を飲んだ。
朝までもう5回くらい起きたので、いつ寝たんだろう?という気はする。
元々体はちょい虚弱だけど、春からの不調がひどい。
還暦前の厄落としにしては長いわ…(^_^;)


楽しい時や、楽しくなりそうな時にしかワインを飲まないのでしばらく飲んでなかったけど
(ウイスキーはいつでも飲む笑)、熱も下がり喉も痛くなくなり
昨日半日寝て元気が出てきたので、今日は何か開けようかなー


一月半ぶりに、外食ランチ。椅子に座るのも大変だったことを思うと
好きな店で好きな料理を痛みなく食べられるのは幸せだー!


仕事は自由が効いて拘束時間も短くて楽なはずなのに、なんでいつもわたしは余裕がないんだろう。
新しいことを調べながら覚えるのがもう嫌なのは年のせいか。
いや、好きなことならそれも楽しいけど好きでもないというか苦手なことでそれやる気力がもうない。
でも本当に来年隠居できるのかなぁ・・・


桃の即売会がすぐ近くであったので、ゴミ出しのついでに整理券をもらった。
めちゃ並んでた。わたしは300番台。2時間後に受け渡し。
わたしは近くなので家に帰ったり仕事に行ったりできるけど、
みなさんどこも開いてないところでどうやって時間を潰されてるのだろうか。


空気が湿って重くて息がしんどい。
そして湿度の高さに弱いので汗がポタポタ落ちて髪も顔もよれよれ。
梅雨だなぁ。


ヨレヨレでボロボロの時に限ってばったり人にあう。5年ぶりくらいの知り合いの若い女性。
この間に結婚されてお子さんも生まれてたのねー。


久しぶりに息子の夢を見た。12.3歳で、なんだか小さい。
小さいのも心配して学校でいじめられてないかも心配してる夢だった。
実際は息子はずっと大きめの子どもで中学からすごく伸びて180センチ以上になったのに、
夢の中では背が伸びないねぇと心配してて、現実のことは思い出さなかった。


母はうちから徒歩5分ちょっとの近所のマンションに住んでいて、
うちのマンションより少しだけ狭いしエレベーターがないと無理な高層階だし、
わたしは今の自分の家の間取りや雰囲気も好きだし満足してるけど、
母の家のベランダだけはすごく羨ましい。
3階で国道に面してるうちの窓の景色は全然良くなくて、母の家の景色だけほしい・・・

高いところから街も川も山も見えて、夜は夜景がきれいな広々としたベランダ。
この景色だけで、家を取り替えたくなるほど。景色のいい家に住みたい・・・



夢で、知らない店でクラフトビールを飲んでた。飲もうと思った別のやつを勧められて
飲んだら思いのほか美味しくて(なんかマッコリみたいな色と味やったw)
他のも頼んだらすごいでかい瓶で、無理!と思いつつスイスイ飲んで、
次は何飲もうとか思ってると友達が来る夢。あまり不安感のない呑気な夢だった。


今週は断酒している。先月から体調が悪くて人と会う機会が減ったら、断酒はわりと簡単やね。
自分は断酒も節酒もできるから、お酒自体をやめなきゃうけないことはないと思うけど、
それのできない人は確かにやめた方がいいかもねぇ。
今日の新聞にお酒について書かれてて、楽しくなるお酒はいいけど、
うさを晴らすためとかは良くないって、わたしがいつも言ってることを
ラズウェル細木さんも言ってた。憂さ晴らし、ストレスからの飲酒は危ないと思ってる。

人生は楽しい時もあるけど辛いことも必ずあって、その度に飲んでたら体壊すに決まってる、と思ってる。
楽しい時に楽しさがなくならない程度に美味しく飲んでれば大丈夫と思ってる。


命に別状はないけど、痛みがあって行動が制限されQOLが著しく落ちる感じをひと月以上やって、
今はそれはほぼ治ったけど、なんか終活をもっとちゃんとしなくてはという気分になってる。
命に別状ないことだったのに、死ぬことが近くなった気がして。
ものを減らして見晴らしを良くしたい。
すぐそばに住む母は80すぎてまだゴルフも行ってるし一人で元気だけど、
自分が彼女ほど元気でいる自信はない。父も90過ぎまで生きたし、
わりと長生きの家系なんだけどね。
でももしあと20年も30年も生きるならどうしようという気持ちもある。
余命がわかるといいのになぁ。

母は旧世代の旧世界の人で子供3人も皆そばに住んでいて毎日誰かが気にかけているし、
友達もいて何かあっても自分でやらないといけないことは何もない。
難しいことは全部子供たちがやってくれる。
でもわたしは自分の息子を新しい世の中に送り出したので、
年を取ったらなんでも一人でやらなくてはいけない。
もう脳みそも体も動かないから、困ったことにならないように気をつけて生きなくては。


数年前に読んだ本のことを考えてて、ジュンパ・ラヒリの短編小説を思い出したので
(どちらも欧米先進国でのアジア移民家族同士の交流の話だった)読み直したら、
相変わらずすごく良くてぼんやり。2、3年前に読んだ時よりさらに良く感じられる。
何度読んでもいいものはいいなぁ。文学と呼ばれるものが好きだなぁとやっぱり思う。


猫の目を盗んで、紫陽花を見に来た。
広くはないけど斜面で起伏があって、どちらを見ても紫陽花、紫陽花、また紫陽花と、
紫陽花に埋もれる気分になる。
紫陽花は遠くに行かなくてもここで見ればいいかと思ってる。
でもめちゃ蚊に噛まれた。


紫陽花のそばの、古い家と新しい家が並んでいる通りで
古い家の前に小さなテーブルと椅子を出して年配男性が二人飲んでいた。
タバコとお酒。すごく気持ちよさそう…こういう路地にわたしも住みたい。


今日、気に入ってるワンピースを初対面の方にとても褒められたので、うれしくて、
良いお酒を飲もう。


バーという場所に行くのも体調が悪かったので、2ヶ月ぶりくらいの気がする。
女性ソムリエのワインバーに寄ったら、隣に女子一人客が来て「光る君」の話をするので、
源氏物語読書会の帰りのわたしと話が弾みました。
お腹すいてたので食べたラタトゥイユが優しい味でシャンパンによく合う。
明日は、親知らずを抜くのですが、負けずにラタトゥイユ作ろう。


痛いところがなくて、ふらっと飲みに行けるって、ホントに幸せでありがたいなぁ。
1日1日、そういう幸せに自覚的に生きていこうな。