横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

コボタンヅルとセンニンソウ

2009-08-24 07:13:34 | 近所

先日、東丹沢の戸川林道を歩いた。
あちこちでマツカゼソウが盛んだったほかは目立った花はなかった。



コボタンヅル(キンポウゲ科)
それでも林道の両側の木の上を覆うような白い花が多く見られた。
コボタンヅルだ。



センニンソウ(キンポウゲ科)
こちらは近所で見たセンニンソウ。



花はコボタンヅルとよく似ている。



コボタンヅルとセンニンソウの区別は葉っぱが分かりやすい。
コボタンヅル↑の葉は切れ込みがあるのに対し、センニンソウ↓は丸い。




面白いものたち

2009-08-23 06:42:00 | 近所

キッコウハグマ(キク科)
東丹沢の林道を歩いていたら仲間がキッコウハグマがあると教えてくれた。
葉が亀甲の形であることがよく分かる。花は10月に咲くらしい。



面白い形の実が下がっていた。



シラキ(トウダイグサ科)
最初はハクウンボクの実だとか虫こぶかもなどと言っていたが、
ある人がシラキではないかと正解を出した。



なるほど木肌もシラキらしく見える。



これは5月に別のところで撮っていたシラキの雄花だ。
雌花を見なかったので記事にしなかった。



珍しいものつながりで、もう一つ。

ここに昆虫が隠れている。



分かりやすく出てきてもらう。この茎のようなものはナナフシモドキだ。
外敵から身を守るために擬態しているのだろう。



よく見るため手に乗せてもらうと、6本の脚と2本の触覚がある。



林道のそこらじゅうにあるマツカゼソウに隠れていたのだった。



オモダカ

2009-08-22 06:08:37 | 近所

セリ(セリ科)
田んぼなど水辺で、セリの白い花が咲いている。
春の七草の一つだが、花は夏に咲く。



オモダカ(オモダカ科)
葉の形が特徴的なオモダカの白い花も目立つ。



茎の上下に違った花が付いている。



上のほうに咲いているのが雄花。




茎の下で咲くのは雌花で、たくさんのメシベが球状に集まっている。

地下に塊茎ができるそうで、仲間のクワイは食用にされている。

ハナトラノオ と キバナコスモス

2009-08-21 06:01:54 | 近所

ハナトラノオ(シソ科) カクトラノオ
上瀬谷の原っぱ、畑との境にハナトラノオがたくさん咲いている。



アメリカホドイモがこんなところにも進出していた。



クマバチが花の中に頭から潜り込んでいる。
チョウなら花に止まって、ホシホウジャクならホバリングしながら蜜を吸うのだろうが・・・



イチモンジセセリが蜜を吸っているのはキバナコスモス。



キバナコスモス(キク科)
キバナコスモスは多少の色違いのほか、一重と八重がある。

この花をよく見ると、筒状花のうち左方の一つだけが少し大きい。



だけどシベが見えない。



こちらの場合は筒状になっていなくて、単純な花弁のようにも見える。

変異を利用していろんな交配種が作られるのだろう。


最近見た蝶、あれこれ

2009-08-20 06:11:14 | 近所

ヒメアカタテハ(タテハチョウ科)

蝶と蛾は似ていて区別もあいまいなのだけど一般の受け取り方は違う。
どちらかというと蛾のほうが嫌われている。
蛾は種類が多いので名前を知るのも大変だ。


チョウは大きく分けるとアゲハチョウの仲間とセセリチョウの仲間があり、
アゲハチョウの仲間はアゲハチョウ科、シロチョウ科、シジミチョウ科、タテハチョウ科に区分される。

この1週間に見たチョウを整理してみる。



ヒメアカタテハは近所でもよく見かける。
ハハコグサなどキク科の草に卵をうむようだ。



キタテハ(タテハチョウ科)
こんなところで一休みのキタテハは、よく茂っているカナムグラに卵を産みつける。



コミスジ(タテハチョウ科)
コミスジやイチモンジチョウ、ツマグロヒョウモンなども近い仲間だけれど、
幼虫の食草はそれぞれ違う。
コミスジはクズ、ハギ、フジなどイチモンジチョウはスイカズラ、ツマグロヒョウモンはスミレ科という具合だ。



サトキマダラヒカゲ(タテハチョウ科)
サトキマダラヒカゲはヒカゲチョウなどとともにジャノメチョウ亜科に分類される。
クヌギなどの樹液が好きなので林のあたりで見かける。
幼虫はイネ科のササ類が好きだ。



クロヒカゲモドキ(タテハチョウ科)
これも林のあたりにいてイネ科の草に産卵する。
最初クロヒカゲだと思っていたが、前ばね裏の眼状紋が3個あるのでクロヒカゲモドキだった。



ベニシジミ(シジミチョウ科)
シジミチョウはヤマトシジミなど小型のヒメシジミ亜科、ムラサキシジミなどのミドリシジミ亜科と、
ベニシジミ亜科ほかに細分される。

キク科の花のあたりで見かけるベニシジミ、その幼虫はスイバ、ギシギシを食べる。



ウラギンシジミ(シジミチョウ科)
羽の裏側が真っ白なウラギンシジミ、表側には茶色にオレンジの模様がある。

去年撮ったウラギンシジミ

幼虫はマメ科植物を食べる。




アオスジアゲハ(アゲハチョウ科)
モンシロチョウやキチョウなどのシロチョウ科は割愛するとして、
アゲハチョウ科もアゲハ、キアゲハ、カラスアゲハなど種類が多い。
姿は見かけるのだが、最近撮れたのはアオスジアゲハだけだった。




アオスジアゲハの幼虫はクスノキ科の木を食草としていて、
タブノキの葉に目をこらすとやっぱりいた。



これは間もなくサナギになりそうだ。



オオチャバネセセリ(セセリチョウ科)
セセリチョウの仲間になると、その姿は蛾に近く見えるものが多い。
幼虫はササ類、ススキ、チガヤなどを食べるらしい。



ホソバセセリ(セセリチョウ科)
このホソバセセリは羽の模様がはっきりしていなくて残念だが、
初めて見たので載せることにした。


ソクズとガガイモ

2009-08-19 06:40:31 | 近所

瀬谷市民の森のはずれに毎年ソクズが咲く。



ソクズ(スイカズラ科)
黄色い蜜腺体があるのが特徴だ。



そんな工夫をして虫を呼んでいるのに実るものは案外少ない。
残った腺体ばかりが目立つ。

以前の記事 ソクズ




ガガイモ(ガガイモ科)
小道をはさんだところにガガイモが蔓を延ばしている。



これも花の数ほどは実らないが、大きな実が熟して綿毛が飛び立つのを見たいものだ。


芋がある

2009-08-18 06:00:34 | 近所
甲子園での高校野球、横浜隼人高校は花巻東高校に1-4で敗れた。
大会屈指の好投手・菊池に最少得点に抑えられてはいたしかたない。
阪神タイガースそっくりのユニフォームでも甲子園は甘くなかった。
花巻東の佐々木監督は水谷監督の下で4年間にわたって横浜隼人のコーチを務めていたことがある。
この上は東北地方初の優勝を目指してもらいたい。



上瀬谷の田んぼや畑の近くで、背が高い黄色い花がたくさん見られる。



イヌキクイモ(キク科)
あちこちの路傍にも盛んに咲いているが、地下の芋がキクイモほどは大きくならないらしい。




原っぱの傍のちょっとした藪で蔓を伸ばしている花がある。



アメリカホドイモ(マメ科)
ホドイモの仲間のアメリカホドイモだ。
花のかたちからしてもマメ科だけれど、
豆ではなくて地下に芋ができてアメリカインデアンが食べていたという。




近くで栽培されていたものが、この藪まで飛んできたのだろうか。




花を見ていたら近くにアオメアブが止まった。
ムシヒキアブの仲間で、緑から赤、金色に光る複眼が美しい。


アキカラマツとアメリカタカサブロウ

2009-08-17 07:00:24 | 近所

追分市民の森の谷戸、小川をはさんで林側の斜面には季節ごとにいろんな草花が咲く。



アキカラマツ(キンポウゲ科)
ツリガネニンジンと時を同じくして咲いているアキカラマツもそんな一つだ。



花弁代わりのガクが早めに落ちて地味な花だけれど、花粉はたくさんあるらしい。




林と反対側は畑になっていて菜の花、ヒマワリにコスモスなどが植えられる。
その畔のような場所に茎をのばして、その先に小さな花を咲かせているものがある。



アメリカタカサブロウ(キク科)
帰化植物のアメリカタカサブロウだ。



在来のタカサブロウにも似ているが、種子に翼が付いていないところが区別点の一つだという。





トンボ

2009-08-16 07:00:38 | 近所

ツリガネニンジンが咲いていた小川には黒い羽でヒラヒラと飛ぶトンボもいた。
ハグロトンボだ。オハグロトンボとも呼ばれる。



下流から上流へ少し飛んでは止まってみてを繰り返している。




ようやく落ち着いたので近づいてみると、
お腹が緑や青のグラデーションになっていて綺麗だ。



光の加減か藍色に見える羽を、ときどき瞬間的に羽を広げる。



ここにはシオカラトンボ(ムギワラトンボ)やギンヤンマも飛んでいる。


ツリガネニンジン

2009-08-15 06:49:47 | 近所

追分市民の森の小川のそばの木の葉にアマガエルがへばりついていた。



ツリガネニンジン(キキョウ科)
この小川は右側が林で左側には畑もあるので、生き物や植物が豊富だ。



ツリガネニンジンも出始めたところで、これからしばらく咲くようだ。



上側の蕾のあたりに何やらクモがいる。
網の種となる縦糸の一つをツリガネニンジンの茎に結び、
普段は網の中心にいるが警戒するときは早足で移動してきて潜んでいる。

水平方向に網を張るオオシロカネグモだ。


見上げると別の個体が高いところに網を張っている。



この2枚は別の場所でそっと近付いて撮ったオオシロカネグモだ。




8月、草むらと林で

2009-08-14 07:55:14 | 近所

ニラ(ユリ科)
8月に入ってニラの花が見られるようになった。

ニラ畑もあるが道端や草むらでも咲いている。



ツルボ(ユリ科)
同じ草むらではツルボも背を伸ばして花序を咲き上っている。



ヤマユリ、ウバユリ、ニラとツルボ・・・花姿はさまざまだ。



林の方へ行くと春に咲いた花が実っているが、
中には何か生き物の仕業で枝から落とされているものもある。
これはクヌギだろうか。



このモミジバフウ(?)の実は熟して自然に落ちたのかもしれない。



そんな実や落ち葉のあたりを歩いていたのはアオオサムシ。
ほとんど飛べない。


こちらは飛べるはずのスケバハゴロモが葉っぱの上でじっとしていた。
スケバとは透けている葉のことだろう。

カラスウリ

2009-08-13 07:33:43 | 近所

カラスウリ(ウリ科)
すぐ近くの公園。
昨年まで見られなかった場所にカラスウリが蔓を延ばしている。



これは1時間ほど前の蕾の様子。周囲はまだ明るい。



それから50分後。
少し花弁を開き始めて、モシャモシャした糸が見える。



さらに10分後。
ほぼ開いた頃には暗くなっていた。




カラスウリは他の虫を相手にしないで、夜行性のスズメガを誘っているそうだ。
スズメガは花粉のあたりから長い口吻を刺し込んで萼筒の奥にある蜜を吸う。
スズメガがこの雄花で花粉をつけた後に雌花を訪れてくれればカラスウリの作戦成功だ。



こちらが30mほど離れた所に咲いていた雌花。
雌花は雄花に遅れて完全に暗くなってから咲くので、ピントを合わせるのも手探りだ。


萼筒の根元のプックリ膨れた子房から実が出来て、いずれ赤く熟す。




ヒョウタン(ウリ科)
ヒョウタンはもう立派な実が出来ていた。


ニンジンの花

2009-08-12 07:57:33 | 近所

畑の一角に饅頭みたいな花序がいくつか見える。



ニンジン(セリ科)
ニンジンは蕾から咲き始めたころは水平に広がっているような形だが、
咲き進むとたくさんの小さな花が大きな球を作る。




ハナグモが虫を待ち伏せしているが、この蟻は餌食にはならなかった。
共存共栄しているのだろうか。




また地震

2009-08-11 05:48:25 | 近所

今朝5時7分に大きな地震があった。
静岡で震度6弱、横浜では震度4、全国的に広い範囲で揺れたらしい。
関西地方でも震度3だったので、時間的に前の震災を思い出されたかもしれない。
雨続きで土砂崩れなどの被害が出ないことを願う。



ヒオウギ(アヤメ科)
少し前まで近所でヒメヒオウギズイセンがたくさん咲いていたが、
今月に入って撮ろうと思ったらいいのが見当たらない。
代わりにヒオウギを見つけることができた。



ナツズイセン(ヒガンバナ科)
夏の水仙の名前の通り、今頃に咲くナツズイセン。
近い仲間のキツネノカミソリと同じく春に出た葉はもう枯れている。



蕾に付いたセミの抜け殻・・花が開くのを抑えているかのようだ。



タマアジサイ(ユキノシタ科)
梅雨が長引いてもアジサイの花はほとんど終わった。
八月になると咲き始めるのはタマジサイ。

箱根や丹沢の山地で見かけることも多い。



名前の由来は、この丸い蕾の形にある。

蕾というのは正確ではないかもしれない。



花序を丸く包み込んでいるのは総苞で、
苞が1枚ずつ落ちていくと中から両性花と装飾花がたくさん出てくる。


シジミチョウ2種

2009-08-10 08:31:07 | 近所

昨夜、強い揺れがあり驚いた。かなり広い範囲で震度が記録されたが被害がなくてなによりだった。
しかし、そのあと横浜では夜中から雨が強くなった。
いつの間にか台風9号が接近していて、各地で被害が出ているらしい。これ以上被害が増えないことを望む。




ヒヨドリジョウゴ(ナス科)
家のすぐ近くでヒヨドリジョウゴの小さな花が咲き始めた。



ゲンノショウコ(フウロソウ科)
これまた家の近くのゲンノショウコも今年の初ものだ。



ゲンノショウコに止まっていたヤマトシジミはいたるところで見かける。



ふいに青紫色のものが飛び立った。
ムラサキシジミだ。



ムラサキシジミはヤマトシジミより一回り大きい。
またヤマトシジミは葉の上に止まっても羽を広げることは珍しいが、
ムラサキシジミは表側のきれいな色を見せてくれる。


羽の裏側を撮るのは止まった瞬間にすばやく・・