東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

羊の原毛,紡ぎ,染色,そして織り 9/29 (染色2/5)

2020年06月29日 | 綿栽培,糸つむぎ,織り,染色

 紡いだ毛糸の紅花染めを続けました。前回は、紅花の黄色の染色成分で薄い黄色に染めました。今回は、黄色の染色成分を取り除いた紅花の花びらを使いました。そして、毛糸を赤色に染めてみました。染めた結果、何故だか赤色が濃く染まりませんでした。絹や綿は濃く染まるのに不思議です。何か前処理をする必要があるのかも知れません。あるいは原毛の洗浄が徹底しておらず、羊の油成分が残っているからかも知れません。とは言っても、薄い赤色に染まったのでこれで良しとしました。

   下:薄い赤色に染まった毛糸,上:染色していない白い毛糸


 ところで、我家の畑で栽培している紅花が満開です。そのため、逐次花びらを収穫しています。収穫した花びらは天日乾燥して来年の紅花染めに使います。種子は成熟後に収穫し、この秋に種まきします。そして、来年の今頃に花びらを収穫します。1年間の紅花サイクルです。

     開花中の紅花の花びら※花びらの収穫時、棘が痛い


 古代から紅花の大生産地は東北地方と聞きます。黄色の成分を取り除いた花びらを団子の状態に乾燥して、京都に送ったとの話を聞いたような気がします。団子のようにはしませんが、天日乾燥後の紅花を水に戻して赤い染料にしました。

 乾燥紅花を水に浸す     酸を入れると泡     染まった綿布
  

 紅花を水に戻すと、アルカリ成分(昔は灰)を入れてかき混ぜます。すると赤の染料が溶け出します。そのままでは布に染まりません。酸を入れて中和すると染まるようになります。中和する時、二酸化炭素でしょうかたくさんの泡が出ます。
 そして、かき混ぜながら泡を無くすと染色できるようになります。絹や綿の布が赤く染まることを確認した後、紡いだ白い毛糸を浸します。すると薄い赤に染まります。余分な染料を落とした後、染まった毛糸を天日乾燥します。次回から藍染めに入ります。

    紡いだ白い毛糸を含侵         染め上がった毛糸
 

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