この松下製トランジスタラジオ-46の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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修理(5/5)
去年の秋に、ラジオ修理のための治工具がないために修理を諦めていた松下製トランジスタラジオがありました。その後、シグナルトレーサーやシグナルインジェクターを自作したり、故障した安物シグナルジェネレータを手に入れて修理したりしました。さらに、オシロスコープ代わりのDVM兼用ペン型オシスコープを押入れから見けたりしました。ようやく修理の環境が整ったので修理を再開することにしました。
修理再開の松下製ラジオ(T-46)と自作のシグナルインジェクター・トレーサー
まずは、トランジスタラジオの裏蓋を外して内部の基板を取り出しました。前回の調査で、音量が少ない場所は検波段以降であると推定していました。シグナルトレーサーとシグナルインジェクターを使って検波段からスピーカーに向かって調べていきました。逆に、スピーカーから検波段に向かっても調べてみることにしました。
調査のため取り出したトランジスタラジオの基板
最初にシグナルトレーサーで検波段最後にあるボリュームを調べてみました。すると、ボリュームの可変に従って音量が変化します。検波段の故障ではないことが分かります。次に、低周波増幅初段にシグナルインジェクターで信号を入れてみましたが音が出ません。次に低周波増幅次段に信号を入れると大きな音が出ました。これによって、低周波増幅初段に故障があることが推定できます。
ボリュームにトレーサー端子を当てる 低周波増幅初段の基板部分
低周波増幅初段をさらに詳細に調べると、初段入力側コンデンサが容量抜けしているようです。このコンデンサと並列に正常なコンデンサを当てると音が大きくなります。次回このコンデンサ(0.5μF)を取り替えてみようと思います。さらに、この周辺のコンデンサ類を調査してみようと思います。
丸内は容量抜けの可能性がある電解コンデンサ