東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

アーティチョークの調理と試食

2010年07月01日 | 野菜:果菜
 去年種を蒔いたアーティチョークと呼ばれる不思議な食用植物を栽培しています。冬越しして5月初旬に小さなつぼみを付けました。つぼみを食用にするようです。ようやく食べることができそうな大きなつぼみになりました。初めてながら調理をして食べて見ることにしました。

       食べることができそうな大きさに育ったアーティチョークのつぼみ


 どうやって調理するのかさっぱり分かりません。Mさんがインターネットでその調理方法の概要を調べてくれました。そして、その調理にトライしました。その大きなつぼみを根元からハサミでチョキンと切りました。わりと簡単に切れました。切ったつぼみから次々にうろこ状のがくを剥いでいきました。そして包丁でもこそぐように切ってみました。

      切り取ったつぼみ            包丁でこそぐようにがくを切る
 

 がくを次々にはいでいくと、不思議なかたちの中身が現れました。紫色をした尖った部分とふっくらした根元をした形です。紫色をしたがくの部分は硬いのですが、がくの根元はやや柔らかく食べられそうな気がしました。

            不思議な形をしたつぼみの中身


 がくの根元は歯でこそいで食べられるとのことでした。このため、剥いだがくは取っておき鍋に並べるようにして置きました。がくをどんどん剥いでいくと、ついにがくが無くなりました。そして、つぼみの本体が現れてきました。その本体の内側には細かい毛のようなものがふさふさに付いていました。

     剥いだがくを鍋に並べる     毛が付いた本体(縦にカットした断面)
 

 ふさふさの毛は花粉がつく花びらの元かも知れません。アザミの種類らしくふさふさの毛には硬く尖った部分があるようです。毛先を強くさわると指先がちくちく痛みます。ふさふさの毛はスプーンですくうにしてえぐると取れます。今回調理したつぼみは特大のためか、毛を取るにはスプーンでは小さすぎました。オタマを使ってこそぐと綺麗に毛が取れました。

      オタマで毛をこそげ取る           綺麗にとれた毛
 

 毛を綺麗に取り去ると、繊維質が多そうな食べられそうな部分が出てきました。包丁で切るとさくさく切れます。どのような大きさに切ってよいか分からないので、とりあえず短冊状に切りました(実際にはMさんが調理)。

         がくや毛を取ったつぼみの可食部を短冊状に包丁で切る


 短冊状に切ったつぼみの可食部とそれまでに剥いだがくをいっしょにして鍋で煮ました。煮る前にオリーブ油を少し垂らしました。オリーブ油を入れると、味がまろやかになるのでしょうか?あるいはアクが減るのでしょうか?調理方法にオリーブ油がよいと書かれていたのではないかと思いますが理由はよく分かりません。

              煮る前に、少しオリーブ油を鍋にたらす


 沸騰し始めてからすぐに試しに取り出して噛んでみると柔らかくなっていました。短い時間で柔らかくなるようです。すぐに火を止めて冷ましました。まず始めにがくの部分を食べてみました。するとがくの先っぽはさすがに硬くて噛めません。根元は意外に柔らかく、歯でこそげ取るようにすると可食部だけがつるりと取れました。
 そして短冊状に切ったつぼみの根元は食感がとても良いのには驚きました。あえて言うならば、柔らかいタケノコ,または柔らかいメンマのような食感でした。これならばパスタなどに入れるととても合うのではないかと思いました。タケノコの無いヨーロッパではこの食感は珍重だったのではないでしょうか。しかしながら、とても効率の悪い食材です。大きなつぼみ一個で一人分もない量です。ヨーロッパの王侯貴族だけが食べることができた贅沢食材だったのではないかと思います。

     煮終わった可食部            冷ましたがくの部分
 
コメント
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