湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

抹香町が呼んでいる

2008-04-27 23:58:38 | お休み日和


“私小説家” 川崎長太郎は、その作品の中で小田原を歩き続けている。
1901年(明治34年)生まれという時代も時代、しかし健康に不安を持ち、それを解消すべく、とにかく歩き続けるのだ。
作品の主人公の名は毎回異なるものの、すべては自分の話。あくまでも「小説」という前提なので、すべてをあからさまに、あけすけに語ってしまう。
そして、小田原にあった遊郭にも足を運ぶ。「性欲は困る」とつぶやきながら。
それが『抹香町』である。
今日は、そのあたりをぶらりしてみようと自転車をかついで出掛けた。
確かに、それらしい建物や、その名残の店舗もあり雰囲気は感じるが、全体としてはもう住宅地として姿を変え、文中に登場する川も暗渠となっている。ただ、小田原は古い建物、近代建築が多く、散チャリにはもってこい。いや、散歩の方がいいかも。
小田原文学館で長太郎に会い、また長太郎が通ったという甘味処『三政屋』(現在はテイクアウト中心。作品中では「三州屋」)で、クリームあんみつをいただく。
めちゃくちゃ歩いたのに、まだ歩き足りない感じ。
「散チャリ欲は困る」「全く困る」
そうつぶやきながら、また来ることになりそうだ。

上の写真は、いつものワンダフルで。








旧町名「抹香町」あたりは、旅館とも店舗とも住宅とも判別できない建物が多い。




小田原は教会も多いような気がする。




教会のようだけど、民家と眼科。


お寺も多いけど、神社は珍しいかも。










「古い建物がたくさんある町だにゃあ」


「え~っと、このお兄さんの身長は…」小田原文学館のお庭はスケッチの方々でいっぱい。館内ではほとんど会う人もなくゆっくりできた。


文学館も、もともと田中光顕宮内大臣のお屋敷。なかなか素敵な近代建築です。


お客さんが絶えない『三州屋』さん。


最後までスクロールしていただいた感謝の気持ちをこめて、おまけです。
「謎の幼稚園」





本当は、「花園幼稚園」です(笑)

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