ありのままの私を診て

糖尿病に片足を突っ込んだところから奇跡の生還を果たして数年。
今でも、いろいろな方から当時の話を聞かれたりする。
聞かれれば、語る。語れば、だんだん気持ちよくなってきて説教じみたことまで言い出す。
ところが、最近では語っているうちに胸が痛んでくることがある。
エラそうに語る割りに、実は以前のように摂生できずにドカ食いをしたり、脂っこいものにも平気で手を伸ばしているからだ。
「続けることが一番難しいんですよ」
「また元に戻った人を数え切れないほど見てきました」
遠くでドクターの声が繰り返し響いている。

で、この際、もう一度痛い目に遭ったほうがいいのではないかと思うようになり、完全に開き直って健康診断前日だというのに、お昼には木村屋さんのパンを三個！
どうです、この潔さ。もう、今の自分をそのままさらけ出し、キッチリ診てもらおうじゃぁありませんか。ん～男らしいぞぉ。
ただ、開き直ったと言いつつ、ひとつは「やさいパン」を選んでいるあたりが、なんともケツの穴の小ささがバレバレなんだけど…。