何年ぶりかな、こんな豪雨の中の闘いは。
でも、体を張った攻守はなかなか見応えがあった。しかも、残り10分を切ってからの見事な先制。観客はずぶ濡れのままガッツポーズし、ジャンプし、雄叫びをあげた。観ている方も打ちつける雨が苦しかっただけに、喜びが爆発した感じ。
ところが、こうした状況だと何が起きてもおかしくないもの。１分も経たぬうちに味方同士が交錯してしまい、こぼれたボールから交代したばかりのパトリック選手に決められてしまう。
その後は何とか勝ち越してほしいと思う反面、逆転だけはいやよと祈るばかりだった。
「ダメダメな試合だったよな」
どちらのサポーターだかかわからなかったが、帰り道にそんな声を聞いた。
雨は激しかったが、思いのほか風が強くなかったのが幸い、僕の目にはけっこういいゲームに映ったけれど。
それにしても、これだけひどい雨になるとポンチョなんて役に立たない。頭から靴の中、そしてパンツまでびっしょりになる。