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この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

邪悪な妖精たちの好物は、、、『ダーク・フェアリー』。

2012-01-21 23:56:52 | 新作映画
 ギレルモ・デル・トロ脚本、トロイ・ニクシー監督、ベイリー・マディソン主演、『ダーク・フェアリー』、1/20、Tジョイ博多にて鑑賞。2012年2本目。


 去年はお化け屋敷に一回行って、そのあと肝試しにも一回参加しました。設営して下さった方には申し訳ないのですが、どちらも自分には「ふふ~ん♪」って感じの鼻歌レベルでした(肝試しの方が若干怖かったかな?)。
 また残虐系ホラーとして知られる『SAW』シリーズも「あっはっは、木っ端微塵になっちゃったよ!」と笑いながら見れたりします。
 そういうノリでホラー映画を観ることが果たして正しいのかどうかはさておき、ともかくホラー映画を見慣れているせいか、自分にはある程度ホラー映画に耐性があるのです。
 と思ってました。

 しかし、、、『ダーク・フェアリー』、めちゃめちゃ怖かったです。ほんとシャレにならんぐらい怖かった!!
 上映中、何度も「うわっ!!」と叫んでシートから飛び上がりましたもん。
 今年何本ホラー映画を観るかわかりませんが(今のところ予定なし)、この映画がNo.1ホラーであるのは間違いないでしょうね。
 っていうか、純粋に完成度だけいっても、ホラー映画という枠組みを抜きにして、今年はこの先これ以上の作品にお目にかかれるだろうか、ってぐらいよく出来てましたよ。

 本作の何が怖いか、、、洋館に潜む怪物という設定も怖いし、その怪物のヴィジュアルも怖い、展開ももちろん怖いんですが、自分は何といっても本当のことを言っても誰にも信じてもらえないというシチュエーションが怖いですね。
 そういったシチュエーションはホラー映画では定番で、『キャンディマン』や『マーターズ』など無数にあるんですが、本作では主人公が年端のいかない少女っていうのが反則ですよね。
 ただでさえ無力な少女が深夜、寝室で一人きりのところに異形の怪物に襲われるんですから、ドキドキ感も半端じゃないです。

 こういったホラー映画ってオチのつけ方も極めて重要ですよね。
 主人公が怪物を倒して終わり、という安易なハッピーエンドもいただけないし、逆に怪物が主人公を食べて終わり、というアンハッピーエンドもカタルシスが得られず感心しません。
 その微妙なさじ加減が難しいと思うのですが、本作はその点も完璧で、詳しくは言えないんですけど、ものすごく嫌~な終わり方であるにも関わらず、上手いオチのつけ方だな~と感心しました。
 驚くべきことに、上映終了後、映画館のロビーで「あれって○○ってことですよね?」とオチについて語り合う観客の姿がありましたよ。それも見知らぬ者同士で!!
 そんなのって過去に見たことないですから、本当に驚きました。

 惜しむらくは本作は上映館が少ないんですよね、、、九州でもTジョイ博多だけですし、東北に至っては上映館がゼロです。
 なので、近くに上映館がないという方は、本作がDVDになるまで、本作の代わりに同じくデル・トロ提供の『永遠のこどもたち』をご覧になっては如何でしょうか。
 デル・トロ提供ということの他にも、新人監督の長編第一作、洋館を舞台にしたダーク・ファンタジーなど共通項も多いですよ。

 あ、そういえば、妖精たちの好物を書き忘れてましたね。
 妖精たちの好物は、子供の歯と骨です。グルメですね。笑。


 お気に入り度は★★★★☆、お薦め度は☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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2012年上半期公開の新作映画。

2012-01-20 22:53:32 | 新作映画
 2011年は最高で九枚の映画の前売り券を持っていましたが、12/16に観た『ミッション:インポッシブル ゴーストプロトコル』で無事最後の一枚を使い終わりました(人に譲った前売り券が一枚ありますけどね)。
 なので、今手元には一枚も前売り券はありません。

 ということもなく、1/1に『宇宙人ポール』を観に行った際、性懲りもなくまた四枚、前売り券を購入しました。笑。


   


 一応これでもセーブしたんですけどね。『ドライブ』の前売り券とかは買わなかったし。
 ともかく、前売り券を買った四作を含め、2012年の上半期に公開される個人的に注目している映画を紹介していきます。


 まずは、明日観に行くつもりの『ダーク・フェアリー』
 邪悪な妖精が出てくるお話です。って、タイトル、直訳しただけやんけ。
 九州ではTジョイ博多でのみ公開。東北に至っては公開館ゼロ。ま、東北にはなまはげがいるから、いっか(←関係ない)。

 続けて2/10公開の『ドラゴン・タトゥーの女』
 デビット・フィンチャー初のリメイク作。これは観に行かねばなるまいて。
 原作は既読だけど、ラストが若干変更してあるらしい。そこら辺も楽しみ。

 今シネコンで洋画を観に行ったら、この映画の予告編が一番流れてるんじゃないかな?と思う『TIME/タイム』(2/17公開)。
 監督/脚本は『ガタカ』のアンドリュー・ニコル。環境保護活動家の人じゃないよ(わかるわ!)。果たして『ガタカ』のような傑作でありえるのか?(『ガタカ』を見てないって人には、ガタカた言わずさっさと見ろ!と言いたい。)

 九州では東京に比べ二ヶ月遅れて公開される『灼熱の魂』(2/25公開)。
 どの映画レビューでも絶賛されてますね。

 3/1に公開されるのが巨匠マーティン・スコセッシの『ヒューゴの不思議な発明』
 この人って血生臭い映画しか撮れないのかと思ってたよ。笑。
 予告編を見るとすごく面白そう。

 ぶっちゃけ前作はそんなに面白くなかったけど、たぶん観に行くだろうなと思うのが『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(3/10公開)。
 今回もまたホームズが頭脳ではなく筋肉で事件を解決するんだろうね。

 九州では唯一中洲大洋劇場でのみ上映される『パーフェクト・センス』(3/24公開)。
 『トゥモロー・ワールド』や『ブラインドネス』に連なる、奇病によって人類が滅亡の危機を迎える映画。
 ヒロインのエヴァ・グリーン目当てで観に行こうかな。笑。

 映画評論家の町山智浩氏が絶賛していたのが『ドライヴ』(3/31公開)。
 ちょっと迷ってるところだけど、たぶん観に行く、、、と思う。

 観に行ったら、激しく後悔しそうだけど、惹かれるものがないでもないのが4/13公開の『バトルシップ』
 予告編を見る限りは超絶バカ映画っぽいんだけど、どうなんだろ???

 今回紹介する中では唯一のアニメ作品なのが『ももへの手紙』(4/21公開)。
 一人の少女と妖怪たちの交流のお話。
 アニメもたまには見たいよね。

 こんなところかな、、、おっと大事な作品を忘れてた、6/30から公開されるのが新スタッフ、新キャストによる新シリーズ、『アメイジング・スパイダーマン』
 前シリーズでも充分面白かったけどね。

 下半期は下半期で『ダーク・ナイト・ライジング』やら『007スカイフォール』やら『ボーン・レガシー』やら『ホビット』やら『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』やら『アベンジャーズ』やら何やらかんやらいろいろ公開されるみたいです。
 2012年もやっぱり映画を観に行くので忙しくなりそうだ!!
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アマゾンとヤフオク。

2012-01-19 21:40:22 | 日常
 ボーナスで3万円分服を買った、ということは既に書きました。
 それ以外にもお正月休みにはちょこちょこ買い物はしました。
 何を買ったかというと、例えば長く欲しかった『四畳半神話大系』の第二巻とかですかね。


   


 『四畳半神話大系』は久しぶりに「うぉっっ面白い!!」と思ったアニメで、DVDもめっちゃ欲しかったんですよね。
 でも、新品定価ではさすがに買えなかったので、ヤフオクで安価で出品されるのをまめにチェックして、一、三、四巻はゲットしました(特に三、四巻は、これってもしかしたら新手の詐欺ですか?って思うぐらい安く入手できました)。

 しかし、二巻がなかなか出品されない!!正確には自分の設定した金額以下では、って意味ですが。
 4千円以下で出品されたら入札に参加しようと決めてたんですが、最初の出品価格が4200円とか4600円とかそんな感じで、なかなか手を出せない。

 それで、ある日ふと、アマゾンの『四畳半神話大系』のページを覗いてみたら、これが何と二巻の販売価格が3千円以下だったんです。
 あれ?って信じられない思いでしたよ。
 同じ商品であれば、アマゾンよりヤフオクの方が絶対に安いと思ってましたからね。
 だってアマゾンは新品で、ヤフオクは中古品ですから、新品よりも中古品の方が高いわけがない。
 しかし必ずしもそういうわけではないのですね。
 というわけで年末『四畳半神話大系』の二巻を購入した次第です。

 しかし、アマゾンでDVDを購入してからというもの、若干、スパムメールが多く送られてくるようになった、、、気がします。
 まぁそれも許容範囲なので気にしないようにしていますが、やっぱりどこからか個人情報が洩れてるんでしょうか?

 写真はDVDを置いている棚です。
 我ながらずいぶん溜まってきたもんだな、と思わないでもないですが、でもこれだけDVDがあって、新作DVDを発売日に購入したことは一度しかありません。
 その他はすべて中古品をヤフオクで競り落としたか、ブックオフで購入したか、あとは廉価版か、もしくは貰い物です。
 次に新作DVDを発売日に買う日はいつなんだろう、って思います。
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実話から生まれた普遍的感動作、『マネーボール』。

2012-01-18 22:32:30 | 新作映画
 ブラット・ピット主演、ベネット・ミラー監督、『マネーボール』、11月13日、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野にて鑑賞。2011年42本目。


 映画『マネーボール』は、2011年に観た映画の中で一番完成度の高い作品ではないか、と思います。
 派手なシーンこそないものの、的確な演出によって、観る者に深い普遍的感動を与えてくれます。
 何より主役であるビリー・ビーンを演じたブラット・ピットがいい!
 自分はこれまでブラット・ピットは勢いだけで突っ走る筋肉脳みその役か(『ファイト・クラブ』や『スナッチ』など)、もしくは物静かで繊細なイケメン役(『リバー・ランズ・スルー・イット』や『ベンジャミン・バトン』など)しか印象に残っていなかったので、本作の彼を見て、いつの間に演技派に開眼したのか、と驚かされました。
 老若男女、誰にでもお薦め出来る感動作だと思います。

 さて、本作は実在の人物が主人公の、実話を元にした作品です。
 この映画を観た人は、2002年の大リーグでは、こんな劇的なことが起こっていたのか、と思われたかもしれませんが、それは違います。
 なぜなら、「実話を元にしている」ことと「実話である」ことはイコールではないからです。
 例えば、本作においてビリーのアドバイザーとなるピーター・ブランド(これまでコメディ畑で活躍していたジョナ・ヒルが好演!)、彼は架空の人物です。
 つまり、ピーターが出てくるシーンはすべて脚本家であるスティーヴン・ザイリアンとアーロン・ソーキンの創作であり、ビリーとブラントの会話も同じことが言えます。
 本作は実話を元にしていても、基本的にフィクションであると言ってよいでしょう。

 2011年は、多くの「実話を元にした」映画が公開されました。
 思い出しただけでも、『ソーシャル・ネットワーク』、『英国王のスピーチ』、『127時間』、『50/50』etc。
 映画会社はそれらの映画のほとんどを「感動の実話の映画化!」と宣伝で謳い、観客はその映画を観て、「こんな奇跡的なことが現実に起こったのか!」とか「あの出来事の舞台裏ではこんなことがあったのか!」と驚き、感動する。

 でも自分は、その映画が面白いかどうかということと、その映画が実際の出来事を正確に再現しているかどうかということはは、ほとんど関係がない、と思っています。
 むしろ、実話をそのまま正確に映像化したところで面白い映画などできるはずはない、とすら思います。
 事実のある部分を強調し、省略し、ときに実際にはないエピソードを加え、必要とあれば架空の人物を登場させる、そしてようやく面白い「実話を元にした」映画が出来るんじゃないでしょうか。

 そういった映画の見方って、ひねくれてるんじゃないだろうか、って自分でも思ったりしたこともあるのですが、映画『マネーボール』を観て、そういう見方も間違ってないんだ、少なくともありなんだ、そう思えて、気分が楽になりました。
 これからも、「実話を元にした」映画を、そのことを評価の基準にすることなく、観に行きたいと思います。


 お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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ナナナナナナナナナナッ!!!!

2012-01-17 21:52:53 | 日常
   

   


 えー、タイトル通りです。笑。
 愛車のフィットの走行距離が777777kmになりました。
 平成15年から乗り始めたので、ちょうど9年がかりで達したことになりますが、毎日の通勤に乗り、連休にはちょくちょく遠出しているので、自分では既に10万キロぐらい乗ってるんじゃなかろうか、って気がします。
 まだ、ななまんななせんななひゃくななじう、、、痛て、舌噛んだ!!ななきろなんですね。
 最低でも10万キロは乗りたいと思っています。
 あと、にまんさんぜんさんびゃくさんじうさんきろ!!(←言えてない)
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イケメンではないがタダモノでもない又吉直樹著『第2図書係補佐』。

2012-01-16 22:06:54 | 読書
 某朝のバラエティ番組で、って番組名を伏せることもないんですが、『目覚ましテレビ』の特集コーナーで「雰囲気イケメン」のことが取り上げられてました。
 雰囲気イケメンとは外見ではなく、その雰囲気がイケてる男子のことらしいです。
 ぶっちゃけ、よくわかりませんが。

 その中のインタビューで、「雰囲気イケメン」の芸能人は誰かと聞かれて、ピースの又吉直樹の名前を挙げている女性がいました。
 又吉直樹が雰囲気イケメン?
 んなわけあるか、ボケ!!!
 雰囲気だろうが噴霧器だろうが、イケメンのわけがねぇ!!!!

 と、口を尖らす必要はないんですが。笑。
 又吉直樹が雰囲気イケメンかどうかは定かではありませんが、彼がタダモノではないということがわかるのが彼の初めての著書『第2図書係補佐』です。

 以前、音楽鑑賞が趣味という女の子と話す機会があって、どんなジャンルを聞くのか尋ねたところ、「何でも聴く」と彼女は答えました。
 そっか、何でも聴くんだと思って「北島三郎は聴くの?」と尋ねたところ、「聴かないけど」という答え。「さだまさしは?」「聴かないけど」「美空ひばりは?」「聴かないけど」「○○は?」「聴かない」「△△は?」「聴かない」「XXは?」「聴かない」…。最後には何も答えてくれなくなりましたけどね。笑。
 つまりその子は「何でも聴く」と答えた割には、「何でも聴く」というわけでは全然なかった、ってことです(そりゃそーだ)。

 しかし、この『第2図書係補佐』を読むと、コイツは何でも読むのではないか?と思わずにはいられません。
 この本で取り上げられている本を挙げると、『尾崎放哉全句集』(尾崎放哉著)、『万延元年のフットボール』(大江健三郎著)、『香水 ある人殺しの物語』(パトリック・ジュースキント著)、『イニシエーション・ラブ』(乾くるみ著)、『コインロッカー・ベイビーズ』(村上龍著)、『変身』(フランツ・カフカ著)、『キッチン』(吉本ばなな著)etc。
 ほとんどジャンル分け不可能な、それでいてセンスの良さを感じさせる古今東西の名著が50作、目次にそのタイトルが並んでいます。

 小説が取り上げられているなら、書評なのだな、と思われる方もいるかもしれませんが、それが違うのです。
 書評ではなく、その小説、その作品が、自分の人生の中でどう関わってきたか、というエピソード本なんですよ。
 一つ一つのエピソードが、これがもう、芸能人の著作というレヴェルを遥かに越えて、めちゃめちゃ面白い!!
 それどころか、2012年にこれより面白い本に出会うことは果たしてあるんだろうか?と思えるぐらいに面白い。
 読書が趣味って人は必読の一冊です。
 又吉直樹、タダモノではないです。
 イケメンでもないですけどね!笑。
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お気楽生存率50%ライフ、『50/50』。

2012-01-15 10:29:09 | 新作映画
 ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演、ジョナサン・レヴィン監督、『50/50』、11/23、大洋メディアホールでの試写会にて鑑賞。2011年44本目。

 2011年の試写会はさすがに11/17の『タンタンの大冒険』で終わりだろうと思っていました。
 が、違ったんですよね、翌週の『50/50』の試写会も当たったのです。
 これにはビックリしました。
 なぜかというと、この試写会はシネコンに設置された応募ボックスで希望者を募る通常の試写会ではなく、新聞広告で希望者を募るタイプの試写会だったからです。
 その定員、わずか十組二十名。
 そんな極少の確率の試写会に当たるわけがない、って思ってましたよ。


   


 でも、当たっちゃったんですよねぇ、、、これには本当にビックリしましたね。
 たぶん、これまで当選したものの中では一番確率が小さいと思います。
 出来れば、高級車とか旅行とかが良かったんですが(贅沢を言ってるよ)。

 さて、本作はいわゆる難病ものです。
 難病ものはこれまで数限りなく作られてきましたが、コメディってことが目新しいかな。
 いや、そうでもないか、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの共演で『最高の人生の見つけ方』という映画がありましたね。
 でも、生存率50%の末期ガンからの帰還者が脚本を書いたコメディは、おそらく本作が最初で(最後で)しょう。
 つまり、本作は末期ガン患者の実体験を元に書かれた、というのがウリなわけです。

 しかし、、、本作にはそこまでのリアリティは感じられなかったかな。
 例えば、主人公のアダムは、ラジオ局に勤めているという設定なのですが、彼が今一番熱心に取り組んでいる仕事が火山のドキュメンタリーなんです。
 ラジオで火山のドキュメンタリー???
 火山の爆発って、映像があって初めて迫力を感じられるものですよねぇ?それどころか、映像さえあれば音声がなくてもいいぐらいで。
 それをラジオで流すって一体…?
 自分は最初何かしらのメッセージなのかと思いましたよ。もしくは脚本家なりのギャグなのか。
 でも特に意味はなかったみたいです。
 考えるだけ損でした。

 それから、アダムが受けるカウンセリングのセラピストが二十四歳なんですよ。しかも胸元が開いた服装の美人ちゃん。
 その美人のセラピストが「これが私のやり方なの」とか何とか言って、アダムの体にやたらベタベタ触りまくるんです。
 ほとんど女性セラピストと男性患者という設定のイメクラかと思いましたよ(いや、イメクラには行ったことないですけどね!!ほんとです!!)。
 そして最終的に手術が成功したアダムとセラピストは付き合うことになるんです。それもスゴイ軽いノリで。お互い彼氏彼女がいないし、付き合ってみよっか、みたいな感じ。

 ないわー、ものすごくないわー。ありえんっつーの。
 末期ガン患者のカウンセリングを経験が少ない新米セラピストが受け持つっていうこともないと思うし、患者にベタベタ触りまくるカウンセリングもないと思うし、患者とセラピストが軽いノリで付き合うこともないと思うし、ともかく本作で重要な位置を占める主人公とセラピストの交流の部分が全部嘘っぽいんです。

 確かに本作は実体験を元に書かれたシーンもありました。ガン患者であることをネタにナンパに勤しむとか、同じように闘病していたガン患者の仲間がある日突然いなくなるとかね。
 でもそれと同じぐらい闘病中に抱いた妄想を元に書かれたんじゃないかというシーンもありました。
 特にアダムとセラピストの絡みは、実際には七十歳ぐらいのジーサンのセラピストからカウンセリングを受けていた脚本家本人の、どーせなら、美人のセラピストからカウンセリングを受けてーよー、そんでもって完治した暁にはそのセラピストとラブラブしてーよー、という妄想によって生み出されたのではないか、と思えてなりません。
 まぁ実体験の部分が50%、妄想の部分が50%で、『50/50』というタイトルは合ってるのかもしれませんね。笑。

 ところで先日、ある方から、もっと素直に映画を観て、素直に感動されては如何ですか?そんなひねくれた映画の見方をしていては人生損しますよ、といわれたんですが、自分としてはめちゃめちゃ素直に映画を観てるつもりなんですけどね。
 めちゃめちゃ素直に映画を観て、そしてラジオで火山のドキュメンタリーなんてどう考えたってありえない!末期ガン患者のカウンセリングを新米セラピーが受け持つなんてどう考えたってありえない!と思うのです(その可能性を肯定するのはサンタクロースの存在を肯定するのと同じぐらい自分には難しい)。
 まぁ因果な映画鑑賞法ではありますが、今さらそのスタンスを変えられるとも思えないので、これからも素直にひねくれて映画を観ていきたいと思います。


 お気に入り度は★★☆、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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ヒゲがあってはダメですか?

2012-01-14 20:54:46 | 日常
 カボチャやニンジンやピーマンなど、子供が苦手とする野菜でもうちではフツーに食卓に出てきます(自分もカボチャは苦手ですが、だからといって依怙地になって食べないということはないです)。
 ただ一つ、最近見かけない野菜があって、それは何かというとモヤシ。
 モヤシといえば安価な上に栄養もあって、非常に優れた食材だと思うんですけど、なぜかそれがうちの食卓では出ない。
 そのことが不思議になって、お袋に聞いてみたんですよね。
 そしたらお袋の答えは明快でした。「ヒゲを取るのが面倒だから」だそうです。
 モヤシのヒゲ、つまり、モヤシの芽の部分と根の先ですね。お袋曰く、モヤシはこれがあると美味しくない、でも取るのは面倒、とのこと。
 そのときはそういうものかなぁと思ったんですが。

 さて今日の夕食は鍋でした。
 そして珍しくお袋がモヤシを買ってきたんです。
 へぇ、珍しいな、と思ったんですが、あなたがいるからね、と買ってきたモヤシを渡されました。
 つまり、お前がモヤシのヒゲを取れ、ってことです。


   

 
 実際やってみてわかったこと、モヤシのヒゲを取るのは確かに面倒臭い。ツクシの袴を取るのと同じぐらいに面倒です。
 でも、ツクシの袴と違って、モヤシにヒゲがあっても、そんなに味は変わらないと思うんだけどなぁ。ラーメン屋でもたまに具でモヤシが入ってるけれど、ヒゲはあったような気がする、、、断言は出来ないけど。

 皆さんの家ではモヤシのヒゲって取っていますか?
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如何にもスピルバーグらしいブラックユーモアに満ちた冒険活劇、『タンタンの大冒険』。

2012-01-13 23:50:36 | 新作映画
 スティーブン・スピルバーグ監督、『タンタンの大冒険』、11/17、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野での試写会にて鑑賞。2011年43本目。

 世界は謎に満ちていますが、自分にとって身近な謎の一つに試写会があります。
 一時期は地元のシネコンであるTジョイ久留米での試写会に落ち続けて、何で~~~!?って思ってました。
 これが、ジョニー・デップの最新主演作!!とか、主演俳優が舞台挨拶にやってくる!!とか、そういう試写会であればわからないでもないんですが、例えば『ワルボロ』とか、『アキハバラ@deep』とか、そんなん誰が観に行くの?と言いたくなるような作品の試写会にまで落とされていたので、こりゃ確実に自分の名前がブラックリストに載っていて、だから落とされるんだって思ってました。
 まぁでもワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野を贔屓のシネコンとするようになってからは、そう思うこともなくなりましたが(ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野での試写会の当選確率は納得できるものなので)。

 ところで、本作は試写会で鑑賞したのですが、どうせ試写会で観るのであれば、こちらではなく、ほぼ同時期に試写会が開催された『三銃士』を観たかったです。
 これは何も『タンタンの大冒険』よりも『三銃士』を観たかった、という意味でなく、『タンタンの大冒険』は前売り券を買っていたんですよね(『三銃士』の方は未購入)。
 前売り券を購入している映画の試写会に当たるのは心理的に微妙なものがあります。試写会に当たるとわかっていれば、前売り券を購入しませんからね。
 だったら、前売り券を購入した作品の試写会には応募しなければいいだろうという方もいるでしょうが、試写会の応募ボックスが置いてあれば応募したくなるのが人情ってものです(違います?)。

 前売り券を購入している作品の試写会に当たった場合の前売り券の処分の仕方にはなかなか頭を悩ませるものがあります(今回で三度目)。
 一番いいのは試写会で鑑賞して、さらにもう一度前売り券で鑑賞したくなるぐらいその作品が気に入ればいいんですけど、なかなかそういうことってありません。
 だから、人に譲ってるんですけど(もちろん無料で!)、『借りぐらしのアリエッティ』のときは、Tジョイ久留米限定の前売り券だったので、結局貰い手が見つかりませんでした。
 無駄な出費になってしまった、と思いますが、『借りぐらしのアリエッティ』をもう一回観ようという気にはどうしてもならないよなぁ。

 さて、『タンタンの大冒険』ですが、結局前売り券は人に譲ることになりました。
 つまり、二回観たい!!と思える作品ではなかった、ということです(でも譲った相手はすごく気に入ったみたいで2011年のベストワンに選んでいました。譲った甲斐があった!)。
 とはいえ、まったく面白くなかった、ということはなく、作品はスピルバーグらしいブラックなユーモアに満ちた(今どきアル中男をネタにあそこまで笑いを取る監督って他にはいないと思う。ある意味不謹慎だといえるが、それが如何にもスピルバーグらしい。)、非常によく出来たアクション活劇でした。

 でも興行収入は振るわなかったみたいですね、、、現在公開中の作品を過去形で語るのもなんですけど、これが世間的には受け入れられないのかぁと寂しい気持ちになりますね。


 お気に入り度は★★★☆、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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今年観に行く予定の演劇について。

2012-01-12 23:51:19 | 日常
 毎年1月31日はお袋の誕生日なので、何かしらプレゼントを贈るようにしています(どーでもいいですが「毎年1月31日はお袋の誕生日なので」という日本語は変ですね。別に間違っちゃいないんだけど。)。
 世の女性はプレゼントに花をもらったら大概喜ぶと思うのですが、それはうちのお袋も例外ではありません。
 花を贈るのって、花屋に行って金額だけを指定すれば、あとはテキトーに選んでもらえばいいので、楽といえば楽です。
 でも、楽すぎて、贈る側としては面白みがないんですよね。
 せっかくの一年に一度の贈り物なんだから、もうちょっとあれこれ考えて、工夫したい。
 ただ衣装や小物を贈るには自分は致命的にファッションセンスが欠けています。
 なので、自分は毎年お袋への誕生プレゼントは、演劇やトークショーなどのチケットを贈ってきました。
 去年は新妻聖子の一人芝居、その前が綾小路きみまろのライブ、さらにその前がミュージカルの『ミス・サイゴン』だったかな。
 どれもお袋が興味があるといっていたエンターティメントの中からセレクトしているのですが、中には不評なものもあって、綾小路きみまろのライブはテレビで見るよりさらにネタが下品で、もう二度と観なくていい、だそうです。
 あ、ちなみに自分が一緒に付き合ったことはありません。どれも平日のショーだったので。

 さて、今年は何を贈ろうかなと思案していた矢先、新聞に、ある演劇のチケットの先行販売の告知記事が載ってました。
 その演劇とは三谷幸喜の『90ミニッツ』
 これだ!と思いましたよ。日取りもちょうど1月29日と誕生日の2日前でいい塩梅です。
 お袋は自分ほど三谷幸喜のファンではありませんが、それでもさすがにハズレではなかろうと思ったのです。
 それに今回は自分も観たかったんですよね。三谷幸喜作の演劇を一度この目でじかに見たかったのです。

 ただ、若干高いかな、と思いました。
 二人芝居であるにもかかわらず、チケット代の金額は¥8400也。
 演劇のチケットの相場がいくらかは知りませんが、新聞の同じ一面にパフュームのコンサートのチケットの先行販売も告知されていて、それが¥6300だったので、尚更高く感じました(パフュームのコンサートには後述するような理由で自分が行けなかった)。

 しかし、迷っている暇はありません。
 先行販売ですから、そんなにチケットの数もないでしょうからね。
 その日のうちにソッコーで電話を入れて予約、家に帰ってからお袋に、1月29日に三谷幸喜の劇を観に行くことを伝えました(チケットの場合、当日にサプライズでプレゼントする、というわけにはいきません。他に予定を入れられると困る。)。
 そのときのお袋の一言。
「どうせなら、パフュームのコンサートに行きたかったわねぇ…」
 あんた、パフュームのファンだなんて言ったこと一度もないじゃん!!!
 まぁ、三谷幸喜の劇なら、さすがにハズレってことはないでしょうから、お袋も当日は楽しめるはず、、、と思うのですがど、今回の『90ミニッツ』は自分が思っていたような喜劇ではなく、かなり重苦しい内容みたいなんですよね、、、大丈夫かな。


 さて、自分がパフュームのコンサートに行かないことにした、正確にはチケットの争奪戦に参加しないことにした理由は前日に用事があったからです(二日続けて出かけるのは体力的にきつい)。
 それは不思議博物館の不思議子ちゃんの一人であるミシェルさんが所属する劇団KOSの公演があるのです。
 この公演のチケットを先に購入してたんですよね。ミシェルさんに観に行くとも約束したし。こちらを優先させなければならないのです。

 旗揚げしたばかりの劇団なので、演劇の内容やエンターティメントとしての完成度などは全く知りません。
 なのでお薦めはしませんが、、、お暇な方は観に行ってみては如何でしょうか?
 ミシェルさんのスクール水着姿が拝めるそうです(嘘)。
 ちなみにミシェルさんはこんな子です。


   


 ちょっとエッチなミルキーっ子って感じでしょうか?(誰も元ネタわからんっつーの!!)
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