スパイク・リー監督、ジョン・デヴィッド・ワシントン主演、『ブラック・クランズマン』、3/23、中洲大洋劇場にて鑑賞。2019年14本目。
久しぶりに中洲大洋劇場のスクリーン1で映画を鑑賞しました。
やっぱりこのスクリーンはいいですね。
観易さが段違いでした。
さて、『ブラック・クランズマン』なのですが、この作品に関して記憶に新しいのは、監督のスパイク・リーが『グリーンブック』のアカデミー賞作品賞受賞に噛みついたことでしょうか。
その際『グリーンブック』を典型的な「ホワイトセイバー(白人の救世主が登場する)」映画だと言ったとか言わないとか。
その話を聞いた時、自分はリー監督が自作に対しよほど自信があるのだろうと思いましたし、『グリーンブック』を「ホワイトセイバー」映画だとこき下ろしたのであれば、『ブラック・クランズマン』はそうではないのだろう、そう考えました。
が、違いました。
『ブラック・クランズマン』、自分の目にはめっちゃ「ホワイトセイバー」映画に映りましたね。
『ブラック・クランズマン』の公式サイトにはこんな一文が書いてあります。
黒人刑事がKKKに潜入捜査、と。
え?って思いましたよ。
黒人刑事がKKKに潜入捜査ってどうやって???
そんなことが本当に可能なのだろうか、可能だとしたらどんなトリックを使って?
めちゃめちゃ頭を悩ませましたが、タネを聞いたらなんてことはない、黒人刑事は電話で話をするだけで、実際潜入するのは白人刑事でした。
まぁ考えてみれば黒人刑事がKKKに潜入捜査など出来るはずがないのですが、であればあの一文は何?って思わずにはいられません。
ともかく、どう考えても危険なのは白人刑事であって、黒人刑事ではないのです。
危険な潜入捜査を白人刑事が引き受けてくれるから黒人刑事もそこそこ活躍出来るのであって、逆ではない。
この白人刑事こそホワイトセイバーだろうに、って思いましたよ。
よくこれで『グリーンブック』のアカデミー賞作品賞受賞にケチをつけられるものだなぁとある意味感心しました。
また本作を指して公式サイトには「痛快リアル・クライム・エンターティメント」と書かれています。
その定義もどうか、って思いますね。
だって主人公が犯罪者で初めて「クライム(犯罪)もの」って言えるんじゃないですか。
刑事が主人公でクライムものと言えるのか、、、だったら『太陽にほえろ!』や『踊る大捜査線』も「クライムドラマ」になっちゃうんですか?「刑事ドラマ」じゃなくて?
まぁそこは目をつぶってもいいですが、問題は「痛快リアル」の方です。
はっきり言って本作は「痛快」でもなければ、「リアル」でもないです。
あのラストでカタルシスを覚える人はあまりいないでしょう。
また、本作は史実を元にしてはいても、それに忠実に作られているようにはとても思えませんでした。
まぁそういう映画が悪いと言っているわけではないですが、本作のことをクスッと笑えて鑑賞後カタルシスを覚えるようなエンターティメント作品だと思って観に行くと、肩透かしを食らいますね。
配給会社の人もいろいろ宣伝では頭を悩ませているんでしょうけれど、嘘はつかない方がいいと思います。
先のことを考えれば、ですけど。
お気に入り度★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
久しぶりに中洲大洋劇場のスクリーン1で映画を鑑賞しました。
やっぱりこのスクリーンはいいですね。
観易さが段違いでした。
さて、『ブラック・クランズマン』なのですが、この作品に関して記憶に新しいのは、監督のスパイク・リーが『グリーンブック』のアカデミー賞作品賞受賞に噛みついたことでしょうか。
その際『グリーンブック』を典型的な「ホワイトセイバー(白人の救世主が登場する)」映画だと言ったとか言わないとか。
その話を聞いた時、自分はリー監督が自作に対しよほど自信があるのだろうと思いましたし、『グリーンブック』を「ホワイトセイバー」映画だとこき下ろしたのであれば、『ブラック・クランズマン』はそうではないのだろう、そう考えました。
が、違いました。
『ブラック・クランズマン』、自分の目にはめっちゃ「ホワイトセイバー」映画に映りましたね。
『ブラック・クランズマン』の公式サイトにはこんな一文が書いてあります。
黒人刑事がKKKに潜入捜査、と。
え?って思いましたよ。
黒人刑事がKKKに潜入捜査ってどうやって???
そんなことが本当に可能なのだろうか、可能だとしたらどんなトリックを使って?
めちゃめちゃ頭を悩ませましたが、タネを聞いたらなんてことはない、黒人刑事は電話で話をするだけで、実際潜入するのは白人刑事でした。
まぁ考えてみれば黒人刑事がKKKに潜入捜査など出来るはずがないのですが、であればあの一文は何?って思わずにはいられません。
ともかく、どう考えても危険なのは白人刑事であって、黒人刑事ではないのです。
危険な潜入捜査を白人刑事が引き受けてくれるから黒人刑事もそこそこ活躍出来るのであって、逆ではない。
この白人刑事こそホワイトセイバーだろうに、って思いましたよ。
よくこれで『グリーンブック』のアカデミー賞作品賞受賞にケチをつけられるものだなぁとある意味感心しました。
また本作を指して公式サイトには「痛快リアル・クライム・エンターティメント」と書かれています。
その定義もどうか、って思いますね。
だって主人公が犯罪者で初めて「クライム(犯罪)もの」って言えるんじゃないですか。
刑事が主人公でクライムものと言えるのか、、、だったら『太陽にほえろ!』や『踊る大捜査線』も「クライムドラマ」になっちゃうんですか?「刑事ドラマ」じゃなくて?
まぁそこは目をつぶってもいいですが、問題は「痛快リアル」の方です。
はっきり言って本作は「痛快」でもなければ、「リアル」でもないです。
あのラストでカタルシスを覚える人はあまりいないでしょう。
また、本作は史実を元にしてはいても、それに忠実に作られているようにはとても思えませんでした。
まぁそういう映画が悪いと言っているわけではないですが、本作のことをクスッと笑えて鑑賞後カタルシスを覚えるようなエンターティメント作品だと思って観に行くと、肩透かしを食らいますね。
配給会社の人もいろいろ宣伝では頭を悩ませているんでしょうけれど、嘘はつかない方がいいと思います。
先のことを考えれば、ですけど。
お気に入り度★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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