この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

遠く日田まで観に行った甲斐があった『サマーフィルムにのって』。

2022-02-01 20:39:21 | 新作映画
 松本壮史監督、伊藤万理華主演、『サマーフィルムにのって』、1/30、日田リベルテにて鑑賞(スタンダード会員料金1500円)。2022年3本目。

 というわけで。知り合いのまささんが二回観たという『サマーフィルムにのって』、遠く日田まで観に行ってきました。
 なるほど、まささんが二回観たというのも納得出来る傑作青春映画でしたよ。

 伊藤万理華演じるヒロインの名前は「ハダシ」と言います。
 さすがに本名ではなく、あだ名なのでしょう。
 でもハダシがなぜ「ハダシ」と呼ばれるか、作中そのことに関する説明は一切ありません。
 ちなみにハダシが裸足で駆け出すシーンといったものは劇中一切ありません。
 
 さらにハダシには親友が二人いて、一人が天文部所属のメガネっ子の「ビート版」でもう一人が剣道部所属の「ブルーハワイ」です。
 もちろん二人もあだ名の由来が説明されることはないです。

 これは一つの試金石じゃないかな、って思います。
 女の子のあだ名が「ハダシ」、「ビート版」、「ブルーハワイ」で、その由来が明かされないってことが受け入れられるのであれば、この作品を受け入れられるのではないでしょうか。
 ちなみに自分は三人のあだ名の由来を想像しただけでおかしかったですけどね。
 特に「ビート版」。
 女の子のあだ名に「ビート版」はひどいですよね。
 でもめっちゃ笑えます。

 あだ名もそうですが、すべてが自分のツボのような映画でした。
 映画好きな女子高生が夏休みに映画を撮るというだけで、それだけで映画になると思うのですが、さらにそこに時代劇とタイムトラベルがプラスされますからね。
 フツーだったら支離滅裂なものになりそうなものですが、きちんとした娯楽映画になってますからね、これはすごいことだと思います。

 ヤフー映画では結構賛否両論みたいですね、特にラストが。
 自分はアリだと思いました。
 商業作品であのオチはないと思いますよ。
 でも『武士の青春』は女子高生が初めて撮った自主製作映画なのだから、あれぐらいのオチはアリでしょう。
 映画を舐めてるってことにはならないと思います。

 ヒロインの「ハダシ」を演じた伊藤万理華はいいですね。
 あるシーンではすっごく不細工に映るんですが、それがまたいいんです。
 『ロボコン』の長澤まさみを思い出しました。
 同じように伊藤万理華も化けるかもしれないですね。

 遠く日田まで片道一時間半かかりましたが、その甲斐はありました。
 まささん、良い作品を教えて下さり、ありがとうございました。

 お気に入り度★★★★、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (4)
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