この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

熊野神社まで鬼夜を観に行ってきました。その2。

2020-01-06 21:17:35 | 日常
 熊野神社で行われる鬼夜はもしかしたら日本で一番紛らわしい神事かもしれません。
 何が紛らわしいのか?
 まず熊野神社が筑後市だけで三社あるんですよ。
 九州には三社参りという風習があるんですが(三社参りって九州だけですよね?)、筑後市だと熊野神社だけで三社参りが出来るってことになりますね。
 熊野神社にしか参ってないのに三社参りとはこれ如何に。
 いやぁ、参っちゃうなぁ、神社だけに。
 ・・・・・。
 それはさておいて。
 鬼夜が行われる熊野神社は筑後市大字熊野にある熊野神社なのですが、この鬼夜自体が大善寺玉垂宮でも行われているんですよ。
 こうなるとですね、熊野神社と大善寺玉垂宮、それぞれで行われる鬼夜の何が違うのか、違いのわかる男である自分としては知りたくなるってもんじゃないですか。

 映画を観終わったのが20時過ぎで、熊野神社に着いたのは21時前でした。
 そしたらちょうど大松明に点火されたところでした。


   

 写真でわかりますかね、大松明の先にまたがって縛り付けてある縄を切っている、ふんどし姿の男の姿が。
 それから唐突にそばにいた年配の男性が「引き縄を持ってください!」と周りの人に声を掛け始めました。
 大松明の日のついてない方の根元に大繩が右と左に二本ずつ、計四本結わいてあって、その大繩を引くのは観客の役目のようでした。
 ここでちょっとややこしいなと思ったのは先ほどの男性が「押してください!」って言うんですよ。
 つまりどういうことなのかというと大繩を引っ張って、大松明を押してくれって男性は言っているんです。
 引っ張って、押す。引いて、押す。
 引くことと押すことを同時にしたのは生まれて初めてかもしれません。
 以後写真はあまり撮れませんでした。
 何しろ大繩を引っ張るのも結構な重労働だったので、その余裕がなかったのです。

 境内の前の広場から境内へと大松明を引っ張り上げ、それから境内を「わっしょいわっしょい」の掛け声とともにと一周しました。
 よーやく一周した!
 と肩の力を抜こうとしたところで無情にもおっちゃんの「あと二周!」の声が境内に響きました。
 マジかよ、と思ったのですが、今さら大繩引きの列から抜けるわけにもいかず、最後まで付き合いましたけどね。
 これだけの重労働で報酬は何かというと温かいぜんざい!とか温かいだご汁!とかいったものではなくて、大松明を縛る縄に結われていた、縁起物の紙の飾りでした。


   

 ただの紙くずにしか見えないと言わないよーに!
 この飾りのおかげでこれから一年無病息災でいられるのですから、、、たぶん。

 さて、熊野神社の鬼夜と大善寺玉垂宮の鬼夜の違いですが、、、ぶっちゃけわかりません!!
 大善寺玉垂宮の鬼夜は日本三大火祭りの一つに数えられ、国の重要無形民俗文化財にも指定され、1500年以上の歴史もあります。
 一方熊野神社の鬼夜はというとそこまでの歴史も格式もないのですが(失礼!)、でもやっていることはそんなに変わらないと思う、、、いや、規模的にも玉垂宮の方が上ですけどね。

 でも本当に不思議です。
 これほど似通った二つの神事がほぼ同じ時期に(今年は熊野神社が四日、玉垂宮が七日)七、八キロしか離れていない場所で行われているのか・・・?
 謎ですね。
 どなたか理由をご存知の方はお知らせください。

 大善寺玉垂宮の鬼夜は一月七日開催です。
コメント
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