この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

久しぶりにホラー映画を見て精神的にきつかった、『バイオレンス・レイク』。

2013-02-13 22:10:54 | 旧作映画
 ホラー映画を見ても怖いと思わなくなった、ということは以前にも書きました。
 ホッケーマスクをかぶった大男がいきなり現れればそりゃビックリしますし、手の甲をナイフで突き刺す描写を見れば痛そうだな、と思います。半分腐りかけのゾンビがウーウー唸りながら歩いているのを見れば不気味だな、とも思う。
 でもそういった感情って明らかに「怖い」というのとは違うんですよね。
 なぜ怖くないのかというとそれはホッケーマスクをかぶった大男にしろ、腐りかけのゾンビにしろ、凶暴なエイリアンにしろ、現実にはいない(と思っている)から。
 サンタクロースがこの世に存在しないなら、それらのモンスターだっているわきゃないですよ。って思うのです。
 存在しないと思うものを怖がることは自分には出来ません。

 そんな夢も想像力も希望も未来もお金もない自分ですが、久しぶりにホラー映画を見て心底怖くなりました。精神的にきつかったですね。
 自分が久しぶりに怖いと思ったホラー映画のタイトルは『バイオレンス・レイク』


 スティーブは密かに心の中で決めていた。週末のキャンプで恋人のジェニーにプロポーズすることを。彼の知る限りそのエデンという名の湖はもっともロマンチックな場所だったのだ。
 だが彼は知らなかった。
 エデン湖の湖畔を悪魔がテリトリーとするようになったことを…。
 果たしてスティーブとジェニーは悪魔の手から逃れることが出来るのか?



 悪魔、と書きました。
 本作には確かに悪魔が出てきます。
 でもその悪魔の正体は子供なんです。
 別に悪魔に憑りつかれた子供って意味じゃなくて、ただの素行不良な、田舎のコンビニの駐車場なんかでたむろしてそうな悪ガキですけどね。
 そいつらがナイフを携え、マウンテンバイクに乗って主人公たちを追いかけてくるんです。

 自分は究極の激痛系ホラー『屋敷女』や極限のタブーを描いた『セルビアン・フィルム』なんかもフツーに見れたんですけど、本作は見ていて本当にきつかったです。

 今、学校における体罰が問題視されてるじゃないですか。
 体罰を問題視する人って、つまり、子供との間に何らかのトラブルが起きたとしても、すべて話し合いで決着するべきだと考えてる人なんだと思うんですけどね。
 でも、、、すべてのトラブルが話し合いで決着できるようなものなんでしょうか?
 自分は、誤解を恐れずに言わせてもらうとそうは思えないんですよね。
 少なくとも本作を見た後ではとてもそうは思えない。

 もちろん本作は単純に暴力を肯定する映画ではありません。
 どちらかといえば暴力の連鎖を描いた作品でもあるので、見る者に暴力を嫌悪すらさせます。
 でもだからこそ子供との間のトラブルはすべて話し合いで決着がつくと思っている人には現実が見えてないんじゃないかとも思っちゃうんですよね。
 本作を見ていろいろ考えさせられました。
 恐ろしい映画です。
コメント (4)
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