この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『カーズ2』、あれ、、、あれれれ、、、って感じ。

2011-07-31 20:17:08 | 新作映画
 ジョン・ラセター監督、『カーズ2』、7/30、ユナイテッドシネマキャナルシティ13にて鑑賞。2011年24本目。


 おそらく、アニメスタジオのピクサーは、日本においてジブリについてブランド力のあるスタジオではないでしょうか。
 一般的にアニメというものは子供が見るもの、という偏見がありますが、ピクサー(それにジブリ)の作品にはこれが当てはまらず、実際これまで公開された作品の多くは大人の鑑賞にも十分耐えられるものでした。
 去年公開された『トイ・ストーリー3』の、少年とおもちゃたちの別れのシーンに涙をした人も多いのではないでしょうか。
 また、本作の前作である『カーズ』の、旧いものの中にも良いものはある、そして勝利がすべてではない、というメッセージに深く心を打たれた人もやはり多いと思います。

 なので、当然本作もそれなりに期待するものがあって観に行ったのですが、、、残念ながら、期待には答えてくれなかったかな。
 子供は純粋に楽しめると思います。それに、童心を忘れていない大人もね。
 しかし自分のような重箱の隅を見つけたら突っ込まずにはいられない、嫌な鑑賞しか出来なくなってしまった大人は、観るのがつらかったです。

 これまでのピクサー作品であれば、その世界観さえ受け入れてしまえば、あとは自然に物語が展開していったんですよね。観ている側としては、お話の流れに身を任せればよかった。
 例えば、『トイ・ストーリー』シリーズでいえば、おもちゃは生きている、『カーズ』であれば、自動車が人格を持っている、ってことですが。
 でも本作では、そこのところを受け入れても、物語が動かない、、、いや、自然なお話の流れがないというべきでしょうか。何か無理やりお話を作っています、っていう作り手の意図が見え見えというか…。

 ツッコミどころも多かったなぁ。
 あまりに多すぎて突っ込む気にもなれないけど。
 ピクサーの作品を観ていてそう思ったのは初めてのような気がします。

 本作は前作では準主役だったメーターをメインに据え、『007』シリーズを意識したスパイものなんですが、これがまた上手くはまってないというか…。
 一番の問題は、黒幕がなぜそのような悪巧みを企てたのか、さっぱりわからない、ってことでしょうか。一応それなりに理由が説明されるんだけど、自分の頭では全然理解できませんでした。
 そんなややこしいことをしなくても、ごくフツーに真っ当なやり方で金を稼げばよかったんじゃないの?って思ったのはたぶん自分だけではないはずです。

 ピクサー作品はこれまで大きく外すものはなかったんですけど(『レミーのおいしいレストラン』など、若干微妙な作品はあった)、今回はだいぶ信用度を下げたかなぁ。
 とはいえ、また次回作は観に行くと思うし、自分の中でジブリよりもまだはるかに信用度は高いんですけどね。笑。


 お気に入り度は★☆、お薦め度は★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)
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