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この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

【床下の小人たち】、児童文学の傑作であることは否定しないけれど・・・。

2010-07-05 21:59:25 | 読書
 メアリー・ノートン著、【床下の住人たち】、読了。市立図書館蔵書。


 ハードSFである【虐殺器官】の次に読むのが児童文学である【床下の小人たち】というのは、我ながらどーゆー読書ライフやねん!とツッコミたくもなるけれど、別の考え方をすれば非常にバランスの取れた読書ライフなのかもしれない。
 まぁともかく、【借りぐらしのアリエッティ】が公開されるまでに原作である【床下の小人たち】を読んでしまいたかったのです。

 何度かこのブログにも書きましたが、自分は【床下の小人たち】の実写版映画である【ボロワーズ/床下の住人たち】が大好きです(DVD化希望!!)。
 【ボロワーズ/床下の住人たち】が底抜けに楽しい小人たちの大冒険なので、原作である【床下の小人たち】も当然それに類するお話なのだと思っていました。
 が、ちょっと違いました。
 【床下の小人たち】は、児童文学の傑作であることは否定しないけれど、正直、読んでいて楽しいっていう感じはしなかったなぁ(一巻を読んだ限りは)。
 どちらかというと人間たちに見つからないように小人たちが隠れ棲む様は、まるでゲシュタポに見つからないようにユダヤ人家族が息を潜めて暮らすようでした。それこそ【アンネの日記】のように(原作者はそれを意図したのかもしれない)。

 もちろん原作はそこまで悲惨なお話ではないのだけど、全体的に重苦しいのは共通している(少なくとも実写版映画にあるような爽快さはない。実写版映画は小人たちが悪徳弁護士を叩きのめすお話なので、ほとんど設定だけを借りたオリジナルといっていい。)。

 まぁでもこの感想はあくまで一巻を読み終わった時点でのものだから、続巻を読んだらまた違う感想になるのかもしれないね。
 続巻を読むのは少し先のことになると思うけれど。

 それにしても【借りぐらしのアリエッティ】の前評判は頗る悪い(おすぎはボロクソにいってた)。
 劇場で実際観てみるまでは何ともいえないけれど、もしかしたら原作の持つ重苦しいティストをそのままアニメにしようとしたんじゃないだろうか。
 もしそうだとしたらとても娯楽アニメにはならないよね。。。
コメント (4)
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