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この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

パズルのピースが上手くハマらなかった『死に損なった男』。

2025-02-25 20:42:16 | 新作映画
 田中征爾監督、水川かたまり主演、『死に損なった男』、2/23、イオンシネマ佐賀大和にて鑑賞(無料クーポンにて)。2025年11本目。

 3連休真ん中の日曜日は折紙探偵団九州友の会の例会だったのですが、午前中は空いていたのでイオンシネマ佐賀大和で『死に損なった男』を観に行きました。
 上映開始10分前ぐらいに着いたのですが、3台の券売機の前には結構な長蛇の列が出来ていました。
 券売機が3台というのはちょっと少ないと思います(イオンシネマ筑紫野は5台)。
 並んでいる最中に「え?」と思うものを見つけました。
 それが何かというと視覚障害者の方のための点字ブロックです。

   

 そっか、このシネコンには目が不自由な人も映画を観に来るのですね。 
 ちょっと意表を突かれました。

 一番好きな映画は何か?と尋ねられたら、『ショーシャンクの空に』だったり、『ターミネーター2』だったり、その日の気分によって答えが変わります。
 けれど一番好きな邦画は何かと訊かれたら、これは答えが変わることはありません。
 一番好きな邦画、それは『運命じゃない人』です。
 こんなにクスッと笑えて、展開が予想外で、観終わった後いい気分になれる邦画を自分は他に知りません。
 ただ、監督の内田けんじが2012年の『鍵泥棒のメソッド』を最後に作品を発表していないのです。
 どうしているんですかね、、、このまま引退するには惜しい才能の人だと思うのですが。

 内田監督が作品を発表しない以上、どうしても自分の中でポスト内田の出現を期待してしまうんですよねぇ。
 それが『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督だったり、本作の田中征爾監督だったりするのですが、本作は正直、期待していたほどではなかったかなぁ。
 全体的に登場人物の行動基準がよくわからなかったです。
 
 本作の主人公関谷は物語の序盤、自殺を決意するんですよ。
 幼いころの夢だった仕事に就き、周りの人たちからも頼られている関谷がなぜ自殺しようとしたのか?
 夢だった仕事に就いたのはいいが、夢が叶った先に何もなかったから、だそうです。
 正直、何じゃそりゃ、って思いました。
 現実の世界では「何じゃそりゃ」と思うような動機で自殺する人もいるとは思います。
 でも物語の世界では自殺するにはちゃんとした動機が必要でしょう。
 そうじゃないとその登場人物に共感や感情移入が出来ませんから。

 関谷に憑りついて娘の綾の元旦那をしつこく「殺せ殺せ」と言ってくる幽霊の森口もどうかって思いました。
 そこまで森口が「殺せ殺せ」という以上、元旦那は極悪人かと思うじゃないですか。
 けれどそうでもないんですよ。
 確かに綾に対してDVをしたことはあるのですが、後半反省して真人間になりますからね。
 森口は何を持って娘の元旦那を殺さなければならないと思ったのか、物語を見ていてもまったくの謎でした。

 綾は綾で大人しくDVを受けるようなタイプには見えなかったし、結局登場人物というピースが物語というパズルに上手く収まらない感じがしました。
 これが『運命じゃない人』だとすべてのピースがピタッとハマるんですけどね。
 自分が一番好きな作品と比べてしまうのは申し訳ないとは思いますが、パズルのピースがピタッとハマる快感は何物にも代えがたいんです。
 それを田中監督に求めるのは高望みなのでしょうか。 

 お気に入り度★★★、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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確かに今までに観たことのない映像だった『SKINAMARINK スキナマリンク』。

2025-02-24 17:07:43 | 新作映画
 カイル・エドワード・ボール監督、『SKINAMARINK スキナマリンク』、2/22、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13にて鑑賞(2ポイント消費で鑑賞料金1000円)。2025年10本目。

 この映画の存在を知った時、観たことのない映画が観れそうだと思って公開が楽しみでした。
 しかし公開日が近づくにつれ、その酷評を耳にして、観賞を迷う気持ちが生じました。 
 一番観るのを止めようかと思ったのは上映スケジュールが公開された時ですね。
 一日一回の上映で、上映開始が20時ちょうどって!
 それだと観終わった後家に帰るのが24時近くになってしまいます。
 翌日に用事もあったので、マジで見るのを止めようかと思ったのですが、天神まで出かけて映画を観らずに帰るのは勿体ないなと思い直し、観ることにしました。
 何ていうか、確かに今まで観たことのない映画でしたよ。
 どこら辺が観たことがなかったのかというと、まず、映像の粗さですね。
 100年前の映像だと言われても納得するぐらいに映像が粗いんです。
 おまけに暗い。
 粗い上に暗いので、正直、何が起きているのか、さっぱりわかりません。
 実際、何かが起きているわけでも起こっているわけでもないんですよね。
 たまに思わせぶりな映像が差し込まれたり、台詞が発せられたりはしますが、だからといってそれらがストーリーと呼べるほどのものを構築するわけではありません。
 はっきり言って映画というより、不条理ホラー系のインディーズゲームといった感がありますね(実際そういったゲームをプレイしたことはないのですが)。
 逆に良くこれだけストーリーのない映像だけのものを100分の映画にしようと思ったな、と感心します。
 この映画を公開しようと思った配給会社にもね。

 何だか滅茶苦茶酷評しているようですが、ハマる人はハマるんじゃないかな。
 例えて言えば、映像のLSD?
 などと書くと、こんな映画と一緒にするんじゃねぇってLSDの常用者からお叱りの言葉をもらいそうですが。笑。
 もしくは人間を洗脳する際に用いられる、延々と流れる無意味な映像?
 いや、そんなもの、見たことないですけどね。笑。

 この映画を考察している人もいるようなのですが、よくこれだけ何もヒントがない映画を考察出来るものだと感心せずにはいられません。

 お気に入り度★、お薦め度☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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鑑賞三日前にネタバレを知った『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』。

2025-02-16 09:16:21 | 新作映画
 ジュリアス・オナー監督、アンソニー・マッキー主演、『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』、2/15、イオンシネマ大野城にて鑑賞(割引クーポンにて鑑賞料金1300円)。2025年9本目。

 マーベル映画の最新作、『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』を観てきました。
 マーベル映画は欠かさず観ています!
 というほどマーベル映画の熱烈なファンというわけでもなく、ちょこちょこ見損ねています。
 最初に観なかったのは『エターナルズ』で、『マーベルズ』も結局見損ねました。
 だからでしょうか、本作の主人公であるキャプテン・アメリカの相棒のホアキン・トレスにまったく見覚えがない…。
 と思ったのですが、このホアキン・トレス、ディズニー・プラスで配信された『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』から登場するキャラクターなんですね。
 そりゃ見覚えがないわけだよ。
 といった感じで、本作は配信ドラマを見ていない人間にはわかりづらい作品になっています。

 とはいえ、それなりに面白く観ることは出来ましたよ。
 本作の一番の魅力は二代目キャプテン・アメリカことファルコンことサム・ウィルソンの人間臭さでしょうか。
 今までのマーベル作品の主人公たちは良くも悪くも人間を超越した存在だったのが、本作のウィルソンは悩んだり、悔んだり、かなり人間臭いんです。
 決着のつけ方もスーパーパワーによるものではなく、人間的で、そこが自分の好みでした。

 ただ、手放しで褒められるほど出来が良いかというとそうでもなくて。
 例えば本作のヴィランは洗脳に長けた力を持つキャラクターなのですが、どうも説得力に欠けていましたね。
 フツー、洗脳と言ったら、時間をかけて相手の深層意識を支配する、みたいなイメージがあるのですが、このヴィランはちょっと音楽を聴かせただけでそれまで接触のなかった相手を自在に操るんですよ。
 ゴメン、娯楽映画だということは充分わかっているけど、とてもそんなことが出来るとは思えなかったよ…。

 そんなことが出来ると思えなかったと言えば他にもあって。
 本作のキャプテン・アメリカは翼を広げて飛ぶんですよ。
 それはいいのですが、翼を広げて飛ぶ割には戦闘機よりも、それどころか戦闘機が撃ったミサイルよりも速く飛ぶのです。
 さすがにそれはないかなぁと思ってしまいました。

 あと、内容とは関係ないのですが、それはどうかと思うことがあって。
 自分は本作にレッドハルクが登場することは知っていたのですが(ポスターに出てましたから)、そのレッドハルクの正体がロス大統領だということは鑑賞の三日前まで知りませんでした。
 まぁ公式サイトにも書いてあることではあるのですが、そこは隠しておいてもよかったんじゃないかと思いますね。
 三日前に知った時は「えぇ?」って結構ビックリしましたけど…。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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毎度のことながら細かいところが気になった『野生の島のロズ』。

2025-02-08 20:58:23 | 新作映画
 クリス・サンダース監督、『野生の島のロズ』、2/8、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(月イチクーポンにて鑑賞料金1200円)。2025年8本目。

 ドリームワークスの『ヒックとドラゴン』シリーズが好きです(今度実写化されるようです。観るのが楽しみなような、怖いような?)。
 劇場版三部作だけでなく、テレビシリーズ二部作のDVDも所有しています。
 外国のアニメ映画でDVDを持っているのって『ヒックとドラゴン』だけじゃないかな。
 ドラゴンの飛行シーンも最高ですし、痛みを伴う決着のつけ方も自分の好みなのです。

 当然同じドリームワークスの『野生の島のロズ』も無視するわけにはいかず、公開週に観に行きました。
 しかし、残念ながら『野生の島のロズ』は『ヒックとドラゴン』ほどにはハマらなかったですね。

 サポートロボットのロズが事故によって無人島に漂着し、鴈のひなを育てることで島の動物たちと友情を深めていくが、やがて回収ロボットが島にやってきて、というお話です。
 どこらへんがハマれなかったのか、、、例えば、ロズは島の動物たちと友情を深めていくのですが、島の動物たち自身もロズを中心に仲良くなっていくんですよ。
 草食動物も肉食動物も。
 『ズートピア』ではそこら辺のことは上手く誤魔化せていたと思いますが、本作ではどうなのかなぁって感じでした。
 特にキツネのチャッカリは本来捕食するはずの小動物たちと仲良くなっていくんですよ。
 彼は普段何を食べているんだろう、貝ばかりじゃお腹が満ちないと思うんだけど、なんて意地悪なことを考えてしまいました。

 他にも気になるところはあって。
 回収ロボットが動物たちから攻撃を受けてちょっと動けなくなると自爆させられるんですよ。
 なるほど、ロズを生み出した企業はそれほどまでに冷酷なんだなと思うじゃないですか。
 しかし自分の意志で企業の元に帰ったロズは新品同様に修理、メンテナンスされるんです。
 あれ、この扱いの差は何?って思わずにはいられませんでした。
 まぁ最終的にロズはスクラップになっちゃいました、というオチでは誰も満足しないというのはわかるんですが。

 そんな具合で毎度のことながらいろいろ細かいところが気になっちゃいました。
 でもそういうところが気になったのは自分の心が汚れているから、大人になってしまったからだと思わないでもないです。
 実際映画comのレビューでは絶賛の嵐ですから、フツーの人は(自分が気になったところも)気にならないのでしょう。
 まぁ自分も小さな子どもを連れて行くのにいい映画はないかと訊かれたら、本作を強く推しますけどね。
 細かいところが気にはなっても人に薦められる映画はあるってことです。
 
 お気に入り度★★★、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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めちゃくちゃ面白かったけど、一つだけ言いたいことがある『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』。

2025-02-03 21:53:53 | 新作映画
 ソイ・チェン監督、ルイス・クー主演、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』、2/1、Tジョイ博多にて鑑賞(映画サービスデーにつき鑑賞料金1300円)。2025年7本目。

 この日は13時過ぎの快速に乗って博多駅へと向かいました。
 博多駅に着いたのは13時半ぐらいだったかな、それから映画が始まる17時まで博多阪急や博多マルイ、ヨドバシカメラなど、ひたすら博多駅周辺をうろついて回りました。
 14過ぎ、博多阪急へ続く通路でTジョイ博多のチケット販売機を発見♪
 ちょうどいいと思ってこの日観る映画のチケットを買うことにしました。
 一本目の『邪悪なるもの』のチケットを買う時は特に何もなかったのですが、二本目の『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』のチケットを買おうとして一瞬目が点になりました。
 『トワイライト・ウォリアーズ』の上映開始時刻はだいたい19時で、まだ5時間ぐらいはあったのですが、すでに残りの座席が3、4席しかなかったのです。
 危なかった!
 いつもと同じように上映開始30分前に買おうとしていたら、席がなかったかもしれません。
 実際『トワイライト・ウォリアーズ』の劇場は満席でした。
 満席の劇場で映画を観るのって、今は無き中洲大洋劇場で『ミッドサマー』を観て以来ですね。
 これほどまでに観客が多いのはこの日が映画サービスデーだからというだけの理由ではないでしょう。
 よほど口コミの評判がよかったのか、それとも強力なインフルエンサーが激推ししていたのか。

 それほどまでに観客が多かった『トワイライト・ウォリアーズ』ですが、いやぁ、めっちゃ面白かったですよ。
 観るかどうか、ちょっとだけ迷ったのですが、観て大正解でした。
 1980年代の香港、九龍城砦を舞台にした大活劇です。
 映画comのレビューで誰かが言っていたんですけど、まさに少年ジャンプ的な王道ストーリーでした。
 自らの居場所を求めるワケありの主人公、その主人公と最初は敵対し、後に強いきずなで結ばれる仲間たち、主人公を導く師匠となるシブいオヤジ、強大な敵との戦いでは一度はズタボロになる主人公たち、それでも立ち上がり、最後の決戦に臨む…。
 ね、まさに少年ジャンプでしょ?

 もう本当に言うことがない、近くの映画館で上映していたら絶対に観に行くべし、、、と言いたいところなのですが、一つだけ言いたいことがあって。
 最後の敵というのが気功使いなんですよ。
 見た目はただのチンピラなのですが、恐ろしく強い奴で、そいつが「硬化!」と叫ぶと、刀で斬りつけても刀が折れ、ハンマーで頭を殴りつけてもハンマーが砕け、どんな攻撃も通じないんです。
 気功使いというより、ほとんど超能力者で、作品の世界観にそぐわないというか、、、まぁそれでも最終的に主人公たちは倒しちゃうんですけどね。笑。
 でもやっぱり出来ればもうちょっとリアリティのある敵でいて欲しかったです。
 高望みし過ぎなのかもしれませんが。

 お気に入り度★★★★☆、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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わけがわからないのに無性に怖かった『邪悪なるもの』。

2025-02-02 11:58:40 | 新作映画
 デミアン・ルグナ監督、エセキエル・ロドリゲス主演、『邪悪なるもの』、2/1、Tジョイ博多にて鑑賞(映画サービスデーにつき鑑賞料金1300円)。2025年6本目。

 ブログを運営されている方に伺いたいのですが、ブログの記事の更新頻度はどれぐらいでしょうか?
 自分は一日に一回の頻度で記事を更新しています。
 去年はアクシデントがあって8月に三日ほど休止しましたが、それを除いてはもう10年ぐらいは毎日更新しているんじゃないかな。
 ただ、自分が毎日ブログの記事を更新しているからといって、ブログは毎日記事を更新すべきだ、と考えているわけではありません。
 自分が毎日記事を更新しているのは、単純に言えば「暇」だからです(毎日記事を更新している人は全員暇だと言っているわけではないです)。
 もし自分が結婚していて、家族サービスをしなければいけなかったとしたら、とても毎日はブログの記事の更新は出来ないでしょう。
 ブログの記事の更新はそれぞれのペースでするべきだと考えています。

 一年に一回しか記事が更新されない映画ブログがあるんですよ(こちら)。
 一年に一回しか記事が更新されないといっても、更新は一年に一回だけですと宣言しているわけではなく、去年と一昨日の更新が一回だけだった、というだけなんですけどね。
 その映画ブログで2023年に紹介され、絶賛されていたのが『邪悪なるもの』なんです。
 一年に一回しか更新されない映画ブログで絶賛されていたら、そりゃ観てみようという気になりませんか?
 誰でもそういう気になるかどうかはわかりませんが、自分は観てみようという気になりました。

 悪魔憑きとそれに翻弄される人々を描いた作品で、教会が機能しなくなった世界が舞台になっています。
 教会が機能しなくなった割には警察や小学校は存在してたりします。
 教会と警察、どちらかが先に機能しなくなるとしたら、それは警察だと思うんだけどなぁ。
 といった具合に所々で「うん?」と疑問に思うところはありましたが、すげぇ怖い映画でした。
 この感覚は初めて『呪怨』のビデオ版を見た時のそれに似ているかなぁ。
 わけがわからないのになぜだか無性に怖い、そんな感覚。
 例えば、母親がトラックに轢き殺されたというのに、そのそばで幼い少女が楽し気に踊っているんですよ。
 そのシーンは観ていてゾワッとしました。
 とにかく人が残酷に殺されればそれでいいと考える凡百なホラー映画監督には出来ない演出だと思いました。
 デミアン・ルグナ監督は前作の『テリファイド』も無性に怖くて、似たタイトルの『テリファー』よりもゾクゾクしたので、今後が楽しみなホラー映画監督ですね。

 お気に入り度★★★★、お薦め度★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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やっぱり細かいところが気になった『サンセット・サンライズ』。

2025-01-24 23:42:15 | 新作映画
 菅田将暉主演、岸善幸監督、『サンセット・サンライズ』、1/23、イオンシネマ大野城にて鑑賞(無料クーポンにて鑑賞)。2025年5本目。

 この日二本目に観たのは菅田将暉主演の『サンセット・サンライズ』でした。
 菅田将暉主演映画を劇場で観るのは初めて!
 と思ったのですが、『アルキメデスの大戦』を観てました。
 まぁそんな感じで、主演映画を観たのかどうか、すぐには思い出せないぐらい(知名度の割には)菅田将暉は自分にとって縁遠い役者さんだったりします。

 さて、二番目に観た菅田将暉主演映画である『サンセット・サンライズ』ですが、よかったですよ。
 震災からの復興と再生がテーマの、まずは万人が感動出来る映画だと思いました。

 ただ、個人的にはやっぱり細かいところが気になったかな。
 例えば、、、本作は南三陸のとある港町が舞台で、町の男たちが菅田将暉扮する主人公の晋作を山菜取りをするために山へ連れていくシーンがあるのですが、男たちは晋作を置いてけぼりにするんですよ。
 はぁ?って思いました。
 男たちは後になって晋作に「悪かった」って謝るのですが、謝って済むことなんですかね?
 実際その時晋作は熊と遭遇してるんですよ。
 熊が出没するようなところに都会人の晋作を置いてけぼりにする?
 ちょっと信じられなかったです。

 熊といえば、終盤、晋作たちが河原で芋煮会をするシーンがあるのですが、そこに熊が出没するんですよ。
 その熊が何をするのかというと、芋煮をより美味しくする為に鍋に咥えてきたしめじを足していくのです。
 何言ってるんだ、この人は、と思われるかもしれませんが、本当にそういうシーンがあるんです。
 そして熊が出没したことに気づいたのは(その時河原には10人程度人がいたのですが)一人だけなんですよ。
 河原なんだから遮るものなんて何もありません。
 なのに熊が出没したことに気づくのは一人だけ。
 このシーンが何を意味するのか、自分にはさっぱりわかりませんでした。
 クスッと笑えばよかったんですかね?
 熊がしめじを咥えてやってくるなんてこと、ありっこないのにそれで笑えと?
 自分には本当に意味がわからなかったです。

 わからなかったと言えば、晋作が働く企業の社長が居酒屋にやってくるシーンがあるのですが、その社長が出された料理に一切箸をつけずにそのまま帰っちゃうんですよ。
 このシーンを見て、自分は少し嫌な気分になりました。
 店主が精魂込めて作った料理なんだから、箸をつけようよ。
 そのまま帰るって失礼過ぎない?
 なぜ社長が料理に箸をつけなかったのか、自分にはまったく理由がわかりませんでした。

 他にもいろいろ細かいところが気になりましたねぇ、、、そのせいで本作は感動作であるはずなのに素直に感動が出来ませんでした。
 例えて言えば喉の奥に小骨が引っかかって、美味しい料理が楽しめないときのような?
 まぁでもそんなことが気になったのは(レビューをざっと見た限り)自分だけのようなので、多くの人にとっては『サンセット・サンライズ』は素直に感動出来る作品なのかもしれません。

 お気に入り度★★★、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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細かいところが気になった『勇敢な市民』。

2025-01-23 22:39:17 | 新作映画
 シン・ヘソン主演、パク・ジンピョ監督、『勇敢な市民』、イオンシネマ大野城にて鑑賞(モーニングサービスで鑑賞料金1300円)。2025年4本目。

 今日は用事があったので、有休を取って会社を休みました。
 その用事というのが夕方からで、時間があったので映画を観ることにしました、それも二本。
 断っておきますが、映画を観るために有休を取ったわけではないですよ?笑。

 さて、何を観るか?
 ネットでの評判も悪くない『機動戦士 Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』を観ることも考えました(どーでもいいことだけど、このタイトルを考えた人って絶対「GReeeeN」のファンだよね?)。
 ただ、いずれテレビで放映されるものを敢えて劇場で観る気にはならず、一本目は韓国映画の『勇敢な市民』を観ることにしました。

 正規雇用を目指す臨時教師のシミン(邦題の「市民」とかけてある)が勤める高校は超凶悪な不良学生スガンに支配されていた。
 初めのうちは見て見ぬふりをしていたシミンだったが、一人の生徒に助けを求められ、持ち前の正義感に目覚める。
 そう、シミンはかつて女子ボクシングチャンピオンだった過去を持つ、格闘技の達人だったのだ…。

 ストーリー自体はごくごくシンプル。
 わかりやすく言うと仲間由紀恵が主役のヤンクミを演じた『ごくせん』の韓国版といったところでしょうか。
 ただ『ごくせん』だとヤンクミは(本気を出せば)やられることがなかったのに対し、本作のシミンは結構スガンにボコられるんですよね。
 う~ん、どうなのかなぁ?
 自分が脚本家だったら、シミンの戦闘力はスガンより圧倒的に上で、最後の文化祭の試合(というか、死合)では怪我をしていて100%の力が出せなかった、っていうふうにするかなぁ。
 そうじゃないと、シミンが怪我をする必然性がないような気がするんだよね。

 ネットでスガンのいじめが陰湿すぎるっていうコメントを目にしたけど、いやいや、いじめってあんなものでしょ。
 少なくとも校内暴力の嵐が吹き荒れていた、自分の中学生の頃の不良学生ってあんな感じだったよ(さすがに警察を手なずけているとかそんなことはなかったけど)。
 そう考えると、今のいじめってマイルドになっているんですかね?

 細かいところがいくつか気になったかな。
 一番「うん?」って思ったのは最後の試合でシミンがマスクを脱いじゃうところですね。
 あんなことを何百人もの観衆の前ですれば、一躍彼女は有名人となって、それこそ一般市民として暮らしていくことは出来なくなるんじゃない?
 物語は傷がいえた彼女が別の高校の面談を受けに行くところで幕を閉じるのだけれど、今さら彼女が一教師として生きていくのは無理だと思う…。

 まぁ細かいところが気になりましたが、決して「これならガンダムの方を観ておけばよかった!」ってことにはならなかったので、その点はよかったです。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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モヤモヤとムカムカだけが残った『室町無頼』。

2025-01-19 22:51:38 | 新作映画
 大泉洋主演、入江悠監督、『室町無頼』、1/18、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(月イチクーポンにて鑑賞料金1200円)。2025年4本目。

 どうやら日本映画界に時代劇ブームがやってきているようです。
 といえるほど時代劇が製作されているのかどうかはわかりかねるのですが、去年観た『碁盤斬り』、『十一人の賊軍』、『侍タイムスリッパ―』などはどれもそれなりに面白かったです。
 この『室町無頼』もそれなりに期するものがあったのですが、ぶっちゃけ時代劇を見て久しぶりにイマイチだと思いました。
 どこら辺がイマイチだったのか、、、いろいろあるのですが、一番は大泉洋が演じた蓮田兵衛が何をしたいのかがよくわからなかったことかな。
 兵衛が終盤虐げられていた民や無頼の徒を集めて一揆を起こすんですよ。
 彼の目的は何なのかと思って観ていると、夜の京の都に溢れんばかりの暴徒が集まって借金の借用書を焼いて回っているので、なるほど、それが目的だったのか、と思うじゃないですか。
 でも次のシーンでは唐突に昼間になり、豪奢な屋敷の門前で彼の手下と彼のかつての友人である骨皮道賢の手下との間で戦いが始まるのです。
 どうして唐突に昼間になったのかがわからないし、あれだけ多くいた暴徒がどこに消えたのかもわかりません。
 そもそも借金をチャラにすることが目的であったのなら、その目的は達せられたので、なぜ兵衛たちが逃げもせずに戦い続けているのかもわかりません。
 戦いの果てに門に兵衛は「無頼」と書かれた紙を貼り、ニヤリと笑うのですが、その行いに何の意味があるのかもまったくわかりません。

 わからないといえば、深手を負いつつも逃げ延びた兵衛が河原で道賢に追いつかれるんですよ。
 兵衛は道賢の配下のくのいちに後をつけられていたんですね。
 武芸の達人のくせに後をつけられていたことに気づかなかったのか、兵衛は、と思わないでもないですが、それは不問にするとして、どうやってくのいちは兵衛の居場所を道賢に知らせたんですかね?
 知らせるすべがないと思うんですけど、、、そんなことが気にかかる自分の方が間違ってるんでしょうか。

 あと、本作には贅沢を貪る、退廃した貴族(将軍?)が出てくるんですよ。
 当然自分は映画のラストでその貴族に正義の鉄槌が下るものと思っていたのですが、そういったシーンはありません。
 この映画を観に行った人に伺いたいんですけど、あの貴族に正義の鉄槌が下されなくて、それでよかったんですかね?
 自分はこの映画を観終わってモヤモヤとムカムカだけが残ったのですが…。
 まぁでも映画comではそれなりに本作は高評価なので、そんなふうに思う自分が少数派なのかもしれません。

 お気に入り度★★☆、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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なぜ学ばなければならないのか、その答えの一つがある『型破りな教室』。

2025-01-17 17:21:51 | 新作映画

 クリストファー・ザラ監督、エウヘニオ・デルベス主演、『型破りな教室』、1/11、イオンシネマ大野城にて鑑賞(無料クーポンにて鑑賞料金0円)。2025年3本目。

 1月11日は朝一で市のリサイクルセンターに剪定ゴミを持ち込み、それから《あさくら道の駅開運スタンプラリー》のスタンプスポットを巡り、夕方からはイオンシネマ大野城で映画『型破りな教室』を観ました。

 イオンシネマ大野城は自分にとって微妙な立ち位置のシネコンです。
 なぜかというと、最寄りのイオンシネマはイオンシネマ筑紫野なんですよ。
 なので特に理由がない限り、イオンシネマ筑紫野で観れる映画はイオンシネマ筑紫野で観るようにしています。
 イオンシネマ大野城はイオンシネマ筑紫野の次に家から近いイオンシネマではあるのですが、イオンシネマ福岡に比べるとスクリーン数が劣るので観に行くことは少ないです。
 ただ時々、こんな映画を上映してくれるんだ?ということがあって、去年でいえば『バーン・クルア 凶愛の家』を上映してくれたイオンシネマはここだけでしたしね。
 『バーン・クルア』、去年観たホラー映画の中では一番良かったですよ。
 今年も年始からイオンシネマ筑紫野やイオンシネマ福岡では上映されない『型破りな教室』を上映してくれます。
 イオンシネマ大野城にはこれからも知名度は低くても良質な娯楽作を上映していってほしいものです。

 さて、『型破りな教室』ですが、この作品は犯罪と暴力と貧困が支配するメキシコの地方都市に赴任したとある教師が既成概念に捉われないやり方で子どもたちを導いていくというお話です。
 言うまでもなく、「教育」って難しいですよね。
 指導要領に従って教えればそれで済むってわけでもないですから。
 結局一番大切なのは、そして難しいのは、子どもたちに知識を詰め込むことではなく、学習意欲を持たせることだと思います。
 なぜ私たちは学ばなければならないのか?
 今でもなぜ数学を学ばなければならないか、ネット上で議論になることがあります。
 虚数なんて実生活で役に立つことはないですからね。
 でもその答えの一つが、この『型破りな教室』であり、先日までNHKで放映されていた『宙渡る教室』ではないでしょうか。

 すごく良い作品でお薦めなのですが、少し気になるところもありました。
 終盤、ギャングになることを憧れていたニコを襲った悲劇ですが、ニコ以外の倒れていた男たちはニコに殺されたってこと?
 ろくに銃を扱ったことがなかったニコにそんなことが出来るとは思えないのだけれど…。

 それと哲学者になることを夢見たルぺの母親がいつ出産したのかもわからなかった…。
 そんなタイミング、ありましたっけ?

 というような些末なことが気にはなりましたが、年間ベスト5に確実にランキングするであろう良い作品でした。
 上映してくれたイオンシネマ大野城には感謝したいです。
 皆さんも近くのシネコンで上映されていたら是非観に行って下さい。 

 お気に入り度★★★★、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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