読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

桜木柴乃「ふたりぐらし」~夫婦・・それは近いけど遠く遠くて近い不思議な関係☆~

2020-07-12 03:15:18 | 

桜木柴乃「ふたりぐらし」読み終わりました。


私がこれを読んで一番に思ったことは


夫婦は近いけど遠くて遠くて近い不思議な関係


だということ。



なんだそれ?


と思うかもしれないけど


なんかそう思った。



だって


夫婦ってもともとは他人で


どういうわけか知り合って


惹かれあって


結婚して


家族になる。


そして


他人なのに


親よりも長い時間を過ごす。



でも


お互いの家族のことを


相手に言えなかったり・・


「この人にだけは知られたくない」


そういう


胸の内に隠した秘密があったりする。



信好と紗弓を見ていたら


自分ににも当てはまるなって思った。



信好が母テルのことを紗弓に言えなかったり・・


紗弓も信好に母春香のことを話すことができなかったり・・



ひねくれ者のテル


感情を直にぶつけてくる春香


信好と紗弓の結婚をよく思っていない2人


余計に家族同士のことは言えなくなってくる。



仕事がなく


紗弓の収入に頼っている信好


それも紗弓への引け目になっている。



母テルが急死する。


そして


母の住んでいた家に


2人は住むことになる。


それは紗弓の提案だった。


母がその家で


毎日どんな気持ちで住んでいたのか?



それを


紗弓の言葉で初めて気づく信好



ひねくれ者の母が口に出せなかった


父への思い


半額シールの物を大量に買い


腐らせて捨ててしまっていた母


それは


父とずっとこの家で暮らしているつもりだったから



そして


紗弓の知らないところで


紗弓の父と秘密を持ってしまう


信好


意外な義父の一面を覗き見ることになる



こおろぎを1匹ずつ捕まえて外に逃がしていた紗弓

「お互いに嫌な思いをしないように」と。


そんな紗弓を選んだ信好


でも


「理想の人」かと聞かれると・・


考え込んでしまう。



夫婦ってそんなものなのかもしれない。


なんで?


そう聞かれると正確に答えることはできない。


だけど


いつの間にか自然に隣にいて


いつの間にか


親よりもお互いのことが分かっていて



なんだか不思議な関係だ。



自分のことに当てはめてもそう思う



死ぬときに


「一緒にいてくれてありがとう」


そう言える関係になれたら


最高なんだろうと思う



あらためて夫婦ってなんだろう?


そう考えさせられた作品でした



幸せって特別な事じゃなく・・


案外気付かないうちにいつもあるものなのかもね







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加納朋子「カーテンコール!」~心に傷を持った彼女たち。あなたたちは素晴らしい落ちこぼれ☆

2020-07-10 02:04:28 | 

加納朋子「カーテンコール!」読み終わりました。


読み終わった後


心に花束を贈られたような


そんな喜びを感じられるお話でした



あなたは素晴らしい



それがひまわりの花言葉だそうです



落ちこぼれた卒業生たちに理事長が贈ったこの言葉



それが胸を打ちました。



困難に出会ったとき


自己嫌悪に陥ったとき


「私は素晴らしい」


そう魔法の呪文を唱えてみてください。


そう言った理事長



それぞれが


心に傷を持ち


それと必死で戦いながら


規定で卒業できなかった落ちこぼれの彼女たち



彼女たちにチャンスと


生きる力を与えた理事長


そして


その家族と知人たち


その人たちの心にも


助けてあげられなかった人への無念。。


心に深い傷を負っていた



外側からは見えない


心の傷。。



それを知らず


他人はその表面だけで誤解し


その人を遠ざけてしまう



そういうことってあるよね。



自分は他人からどう見えているんだろう?



そう考えてみると


ちょっと怖くなったりする。


人は何年生きていても


臆病だ。


特に


自分が傷つくことに敏感だ。


だから逃げてしまうこともある



だけど


自分をわかってもらおうと


一歩踏み出せたとき・・


人は変わる事ができる



困難に背を向けず


いつも明るいお日様の方に顔を向ける


そんなひまわりのようになってほしい。



その理事長の思いが


彼女たちにも通じて行く


そして


私にも




人とのコミュニケーションが苦手で


自分の性別を間違って生まれてきてしまった桃花



睡眠障害に苦しむ夕美と朝子



妄想が止まらず夜更かしで失敗する真実


拒食症の茉莉子


食べ過ぎで健康を害する千帆



優等生菜々子の隠された真実



そして・・


理事長の姉の死の真相



理事長自身も


落ちこぼれの彼女たちを救うことで

自分が救われていく



閉校を迎えた萌木女学園



その寮で過ごす半年間



それは彼女たちの舞台



それを終えたとき・・



カーテンコールは鳴りやまない



ブラボー








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深町秋生「アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅱ」~史上最強の殺し屋に立ち向かう瑛子!真実を手に入れるため☆

2020-07-06 03:08:17 | 
深町秋生「アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子Ⅱ」読み終わりました。


いやぁ~すごかった!


前作も迫力満点だったけど


今回はもっともっとすごかった


史上最強の殺し屋との闘い


ハンパじゃなかった~


建物も・・


人も・・


何もかも吹っ飛ばす!



まさに


クラッシュ



そんな命がけの戦いを瑛子はすることになる。



それというのも


瑛子の夫が事故に見せかけて殺された


その真実に


たどり着くため



千波組の組長「有嶋」に


瑛子はある人物の護衛を頼まれる



それが真実を教えてもらうための


交換条件だった。



メキシコの麻薬組織「ソノラ・カルテル」


非道で残忍なその組織が

日本に密売ルートを築く


それに絡んでいる


華岡組


それをつぶすため


力を貸してほしいという。



ソノラ・カルテルが日本に送り込んできたのは


麻薬だけではなかった!



飛び切りの虫・・


それが


ソラニエ=雹


そう呼ばれる


史上最強の殺し屋だった



その殺し屋から


ターゲットにされた


「キタハラ」


キタハラは元ソノラ・カルテルのメンバーだった。


それを裏切ったことで


ターゲットになっているという。



一方


上野署では


切り取られた「右手」と


その上に載せられた「舌」が見つかり


殺人事件とみなされ捜査が始まる。


そして・・


その犯人こそが・・



グラニエだった



そして


人を人とも思わない


人を殺すことを遊びとしている


グラニエ?!



その正体とは


そして


その生まれ育った環境が


化け物化したグラニエを作った




瑛子は


キタハラを守るため戦いに挑む!



しかし・・


ある危機的瞬間!



キタハラの本心を知ることになる


瑛子とキタハラは同志だった



ソラニエの相棒「比嘉アントニオ」の


戦う中で変わっていくソラニエへの思い



そして


瑛子に全霊をささげる里美



比嘉と里美の戦いも読みどころですよ。



爆破に撃ち合い!



残酷な場面の連続だけど・・


それをも飲み込んでしまう


その人間の心の奥深くの事情



そこに感化されていきます。



人は生まれ育った環境で


こうならなければ生きていけない。。


想像を絶する


私の知らない世界がそこにはあった



瑛子が命がけでたどり着こうとする


真実☆



そして


キタハラの


心の底にあった慟哭



読むのにエネルギーが必要ですよ



これは絶対Ⅲも読まなければ!



絶対にぶれたりしない瑛子のベクトルは


真っすぐ真実へと向かう



その行き先を見たいです







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深町秋生「アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子」~瑛子の心の闇が悪に立ち向かう強さになる~

2020-07-03 03:05:51 | 
深町秋生「アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子」読み終わりました。


一匹狼的な女刑事の話だと思って読み始めたのだけど・・


これがすごい内容だった!!


読み進めて行くうちに・・


どんどん引き込まれていった。



瑛子が心に抱えている闇


それは


結婚して1年目に夫を事故で亡くした。。


事故・・


しかし瑛子はこれを事故だと思っていなかった。


瑛子のお腹には新しい命が宿っていた。


しかし!


夫の事故によるショックで流産。。


それが


八神瑛子を


変えた。


どんな手を使っても真実にたどり着く


そして


悪を打つ!!



しかし


そこまでの方法が


到底警察官に許されない違法行為。。



そのため


同業者からは危険人物と思われていた。



特に


キャリアで上野署の署長である


富永には


監視をつけられるほどに。。



しかし


瑛子はその上をいく



臍を噛む富永・・


しかし


富永は瑛子に助けられる。



そのことによって


2人の関係は



先輩刑事の川上は


夫の事件で変わってしまった瑛子を


なぜ?と思っていた。


事故として処理された警察を憎んでいるのかと。


しかし


バディを組むことになり


徐々にわかっていく


瑛子の目的と真実への執念



それによって瑛子を見直していく。




千波組の組長有嶋の娘が殺される



そして


その娘を殺した犯人を


警察より先に見つけ出し


始末しようとしていた組長の側近「戸塚」



そして


瑛子がこれに力を貸そうとする



また起きる殺人事件



有嶋の娘と身なりの似た女性



そこに隠された真実



瑛子は


傷だらけになりながら立ち向かう



その姿に感動



危ない情報者とのやり取り


どんな相手とも


対等に自分を曲げない瑛子



その姿勢が


いろいろな人の信頼を得る



瑛子の危機を救った里美の


命がけの活躍すごかった!!



あんな相棒がいたら心強いなぁ



第2弾にも期待を寄せて読み始めています。



自分の足を引っ張る瑛子を疎ましく思う富永



その富永との今後も気になります!



瑛子の夫は一体どうして事故に見せかけ


殺されたのか



そこも気になります。



瑛子の姿勢は悪をも動かす!!



カッコイイ









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