読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「木曜日の子ども」~息子をこちら側へ戻すため義理は戦う!危うい心が生み出したヒーローと?!~

2020-07-19 02:58:19 | 
重松清「木曜日の子ども」読み終わりました。


なんとも深い内容でした。


最初

本の厚みにちょっとひるんだのだけど・・

読み始めると

どんどん内容に引き込まれて

あっという間に読めちゃいました。



特に


最後の方の


義理父「清水」と


妻の連れ子「晴彦」を取り戻すための


十代の教祖とあがめられた


殺人者との戦いは


手に汗握るものでした



十代・・


特に中学生ぐらいの子供たちは


とても不安定


感受性が豊かで


大人なら「危険」


そう感じるものに


興味を持ち


憧れを抱き


「危うい」ことそのものが


「大切な」ことのように思ってしまう。。


殺人者をあがめるように言う


高木の言葉が・・


殺人者上田の言葉が・・


清水の


心も


体も


がんじがらめにしてしまう



絶対間違ってる!


そう思うのに・・


義理の息子である晴彦の


本当の思いに気づかされ・・


それを突き付けられた清水は


都合のいい言葉であがめられる


そんな上田に引きずられてしまう晴彦を


強引に連れ戻すことができなくなる



晴彦から母親を奪ってしまった自分。。



晴彦を死へと導いてしまった自分。。


そういう自分を突き付けられたことで。



香奈恵と晴彦を


幸せにするために結婚した。


40代で中学生の父親になった清水


2人を守る!


そう意気込んで


旭ヶ丘に家を買い新生活をスタートさせる。



しかし!


そこでは7年前に悲惨な事件が起こっていたのだった。



中学の教室で起こった毒殺


9人の犠牲者を出したその事件の犯人は


その教室の生徒「上田」だった!


被害者を目の当たりにして平然としていた上田



すぐに捕まり少年院送りになった。



そして


上田は殺人者なのに


ヒーローのようにあがめられる。。



上田が刑期を終え出てくる。


そして


そこからまた新たな事件が!!



飲み込まれていく十代の少年少女たち



清水は自分の知らない世界に引きずり込まれる。。



そして


晴彦の父親に簡単になれると思ってた


自分の甘さに気づかされていく。。



自分もかつて歩いてきた道なのに・・


なぜ大人になると


そんな自分を忘れてしまうのだろう



そんなことを考えさせられた。


大人も子供も関係ない


相手との関係を本気で作りたいなら


こちらも傷ついて


本音でぶつからなければ


そういう覚悟を持たなければダメなんだ。


そんなことも考えさせられた。



大人と子供


ではなく


人と人


大人の上から目線では


子供の心を動かすことはできない!


そういうことなのかもしれないね。


重松さんの描写は


すごく胸に刺さりました。


あ~かつて自分もそうだったかもしれない。


そんなことを思い出させてくれました。


いや~すごいわ。


作家さんのエネルギーに感動してしまいました。


あなたも


あの日あのとき・・


危ういものに憧れた経験はありませんか?



自分の心を見つめなおす。


そんな機会が生まれるかもしれません







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