読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

薬丸岳「告解」~加害者を執拗に追う被害者の夫!復習を果たすため?しかし!本当の目的は・・

2022-04-04 03:58:47 | 

薬丸岳「告解」読み終わりました。


読み終わった後も

ジンジンと心が痛みます。


薬丸さんの作品は

いつも人に優しく

そして

心に深く刻み付ける何かを残してくれます。


今回のこの作品も


人の心の奥の奥・・


そこをグイグイと引き起こしていきます。



「告解」


その言葉を初めて聞きました。



調べてみたところ


神に罪を懺悔し許しを請うことだとありました。



普通の懺悔とはちょっと違うのは


神に向けてすることらしいです。


なぜ著者はあえてこの言葉を使ったのだろう?


それを考えさせられました。



タダの懺悔ではない


一生背負っていく


それほどの罪



そういう重さを表現したのでは?



そんなことを考えました。



本当のところは分からないけど。




籬翔太(まがき しょうた)は


飲酒運転で人を撥ね・・


殺してしまう。



当時付き合っていた綾香とケンカをし


「今すぐ会いに来て」という申し出を受けてのことだった。



その事故で死なせてしまった「法輪君子」81歳


君子は熱を出した夫「二三久」のため氷を買いに行き


事故に遭った。


はねられた後200メートル引きずられて死亡した。



翔太は逃げた。。



人をはねたと認めたくなく


確認もせずそのまま逃げた。



翌日のニュースで知る自分の起こした事故



そして



あっけなく警察に逮捕される。



供述では


「人だと思わなかった」


「信号は青だった」


そう言い続ける翔太




加害者家族は翔太に憎しみを向ける。


息子や娘たちの怒り


そして


君子の夫「二三久」も。



だと


息子の「昌輝」は思っていた。




翔太の刑が決まり


昌輝は自分の住む名古屋へ父を連れて行こうとする





二三久は「やらなければならないことがあるんだ」


と頑としてそれを受け入れなかった。



翔太が刑を終える。



そして


そこから二三久は


翔太を探偵に追わせる。



二三久が大切に隠し持っていた


そのものとは・・


凶器?!


翔太に復習をするため?!



出所後の翔太の動向を見守る二三久



そこには


誰もが想像できなかった真実が





被害者家族がその日から背負う悲しみと

加害者への憎しみ


そして


加害者の後悔と懺悔


加害者家族の苦しみ



なぜこんなことが起きてしまうのか



人は間違いを犯す


そして


救われたいと思う



人は弱いから


苦しみから逃れたいと


楽な道を選んでしまう。。



自分がもし・・


加害者になったら



そして


自分がもし


被害者家族だったら・・



それを想像してみる。



苦しくなる。。



そして


悲しくなる。。



自分が犯した罪ではないのに


その後の生活を奪われる加害者家族。。




それを思うと辛くなる。。



いつ自分もそういうことになるか


誰にもわからない。。



そういうことを想像することはすごく大事な事だと思う。



自分が置かれた環境


自分がやっていくことへの責任



二三久だったら・・



翔太だったら・・



そして


きっかけを作った


綾香だったら・・



いろんな立場で考えること



答えは出ないけど


そう言う事が起こりうるということを


忘れちゃいけないんだと思う。



告解をせずに一生を過ごせたらいいなぁと思う。



悲しい思いをする家族が


増えることのないように願うばかりです。














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