読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

平 安寿子「くうねるところ すむところ」~四角い男に恋した梨央は「男」も「仕事」も捨てる~

2016-11-17 03:50:25 | 
平 安寿子「くうねるところ すむところ」読み終わりました☆



このタイトルは聞いたことあったんだけど


こういう内容だと読んで初めて知りました。



面白かった♪



酔っぱらって工事現場に入り



高いところに上って下りられなくなる梨央




それを助けたのは




四角い男




梨央をひょいと持ち上げ



スイスイと下りていく。




四角い男の上で



何もできない梨央




助けてもらった後は・・



男にすっかり魅了されていた




名前も告げずに去っていく男





そして



梨央はこの男探しを始める。




そして


ついには


付き合っていた「不倫関係の男」と



「仕事」も捨ててしまう




惰性で過ごしていた関係



そして



日常



それが


四角い男


とび職に命を懸けている男に



梨央もかけてみたくなる




男の名は「徹男」



離婚した妻と息子がいる




そして


その離婚で女に懲りていた徹男は



梨央の気持ちもわかっていながら



遠ざけていた。



しかし


梨央の力にはなりたいと



建築関係の仕事をしたいという梨央に



鍵山工務店を紹介してくれる。




梨央はここで


仕事の大変さ


それでも


仕事をやりたいという情熱



そういう自分に驚きつつ



日々を充実させていく。




鍵山工務店を



父親から継いだ新社長の「姫」




この人にずけずけと進言する梨央




しかし


「姫」もそれがなぜかここちいい♪



会社なんか



すぐにたたんでしまえばいい!



そう思っていた姫だったが・・



「姫」もまた



建築の仕事に目覚めていく。





梨央が徹男から教わったこと☆




家というのは、服や靴とは違う。

自分のものにしようと思ったら、二十年三十年という長期ローンを組まなければならないほどの


金がかかる。


言ってみれば、建築業者は一人の人間が一生をかけて手に入れるものを作っているのだ。


腹の立つことはたくさんあるが、そのせいで仕事をおろそかにするようになったら、


見えないところで手を抜こうと思えばいくらでもやれる世界だから、


なしくずしに腕が、つまり心がけが落ちていく。


家は生活の基本だ。家づくりに携わる人間は、自分たちがやってる仕事の価値を


ちゃんと根っこに据えておかなければならない。





梨央はこれを聴いてますます徹男が好きになる




施主の注文に苦労していた梨央



しかし



それには



施主の家への思いがあるからこそ☆




また仕事への情熱が




住むところなんてどうでもいいと思っていた・・



徹男と知り合うまでの梨央




徹男と知り合い



徹男に恋して



自分がどんどん磨かれてく




徹男との関係は・・



果たして




塀のない縁側のある


外との交流のある閉鎖されない開かれた家



そして


世代ごとに考えられた使いよさと



家族がいい関係を作れる家




そういう家っていよなぁ




設計士の思い



とびの思い



大工の思い



その他の家にかかわる人たちの思い




それが集結されて



1軒の家ができあがる




これを読むまでそんなこと考えた事もなかったけど





1軒家を建てることってすごいことなんだなぁ




・・・と改めて考えさせられました。




作る人も住む人も真剣☆



だからぶつかることもあるんだね(^-^)













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