読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

乾くるみ「林真紅郎の五つの謎」は、シンクローがシンクロする・・

2012-12-15 11:57:50 | 



乾くるみ「林真紅郎の五つの謎」読み終わりました




主人公190cm・35歳の林真紅郎は元法医学者。



しかし、1年半前事故で妻を亡くし働く意欲が失せ、


実家が資産家ということもあり、


隠居生活を送っていた。


それまで真理を追究することのみにしか興味のなかった真紅郎であったが、


隠居生活を送っていくうちに、


芸能・歌・娯楽などの知識も一般人と同程度には身につけていた。





そんな、


林真紅郎が事件に巻き込まれ、


事件にまつわるキーワードの波をシンクロさせ



事件を解決する





その波が来るとき・・




シイクローが、シンクロする・・シンクロする・・



真紅郎シンクロ


コレが笑える!!




短編5編からなるこの本格推理小説のあらすじはこんな感じ






①いちばん奥の個室



真紅郎は姪の仁美の付き添いで、


ダイナモ・エックスのコンサートに行く。


コンサート中に披露された、


箱の中の女性が消えるマジック。


その消えた女性が・・


コンサート後女子トイレのいちばん奥の個室から、


頭から血を流した状態で仁美に発見される。



鍵がかけられた状態だった個室。




キーワードは


被害者が着ていたピンクの服



真紅郎が仁美を待つ間に見たピンクの服の女性。


そして時間差。。



真紅郎のシンクロ推理が・・


シンクロする・・シンクロする・・


事件解決へとシンクロする・・








②ひいらぎ駅の怪事件




久しぶりに会った友人で医師の佐伯と、

雨の中食事に出掛ける。


その帰り、


駅の階段で大きな音を耳にし、

現場へ駆けつける2人。



女性がうつぶせに倒れていた。


階段から転落したらしい。


近くを偶然通りかかった英会話スクールの生徒により、


その女性は英会話講師の「ネルソン」さんである事が判明。



医師である佐伯はすぐにネルソンさんの状態を診る。



意識はないが脈はあるという。



近くの若者に救急車を呼んでもらう。


真紅郎はネルソンさんを佐伯に任せ、


自分は事故の真相を追究しようとする。



そんな時、


現場近くにいたポニーテールの女性のバックの中から、


コンパクトカメラが紛失したという。


誰かに盗まれた?と騒ぎ出す。



携帯で大声で話していた若者。


メガネの中年男性。


ネルソンさんの知り合いの生徒?


誰かが盗んだのか?



ネルソンさんの事故。


カメラの紛失。。




この共通点はあるのか?!



キーワードは、



ゴミ箱に捨てられた傘のビニール袋


雨でもぬれずに駅までいけるアーケード




シンクロする・・シンクロする・・



真紅郎のシンクロ推理が意外な真相を導き出す








③陽炎のように




友人、岸本の奥さんが亡くなり、


共通の友人高田夫妻と告別式に出席した真紅郎。



それは酷暑の日だった。



岸本の妻が眠る箱から、


白いものが自分のほうに流れてくるのを見た真紅郎。




その後、


外に出ると葬儀に出席していた女性から、


不思議そうな顔で見られる。



高田夫妻と入ったファミレスの店員も、


真紅郎の背後に目を向け不思議そうにする。



お絞りを運んできた店員は窓の外をみて、


トレーを落としそうになる。



真紅郎が窓を見たが普通の景色だった。



なんだろう?


不思議に思う真紅郎。



さっきの白いものが頭をよぎり・・


岸本の奥さんがついてきた?


などと考える。




シンクロする・・シンクロする・・



真紅郎の謎解きがどんな真実を見つけるのか?








④過去から来た暗号




十月の初旬、真紅郎は市役所での用事を済ませ歩いていた。


すると、

同級生の川村孝之に再会する。



真紅郎はすぐには思い出せなかったが、


「シンちゃん」と呼ばれるうちに、



タカちゃんだと思い出す。



2人は一緒に昼食をとることになった。



真紅郎が忘れている事をタカちゃんはよく覚えていた。


真紅郎がタカちゃん当てに出した年賀状に、



真紅郎が考えた暗号が書いてあったのだとタカちゃんはいう。



解読書が見つからなくて読めなかったと。



その年賀状を真紅郎に送るから解読してくれと頼まれる。



そんな暗号を年賀状に書いていたことも忘れていた真紅郎。



実家を探せば解読所も出てくるかもしれないが、


自分で考えて解いてみようとする。



しかし!


それが間違いだった。。



というか・・


それが逆にタカちゃんのピンチを助ける事になる。





シンクロしない・・シンクロしない・・



けど。。



結果的には、友人タカちゃんを救うことになった真紅郎。





シンクロしないシンクロ推理が友人を救うことになるなんて!笑








⑤雪とボウガンのパズル





雪の積もった朝。


飼い犬ポチ騒ぎだし、真紅郎は仕方なく雪の中散歩に出掛ける。



そこで、ジョギング中だった苺沢に出会う。


苺沢は真紅郎の元教え子であった。



近況などを話した2人。


挨拶をして別れようとしたが、


どういうわけか、苺沢はポチに気に入られてしまいポチが離れずついていく。



そして苺沢の下宿まで来た。


すると、


下宿に救急車が止まる。



同じ下宿の苺沢の友人一本松が慌ててでてきて、



「韮澤が雪の中血を流して倒れている」という。




苺沢・真紅郎は一本松と共に現場へ。




ボウガンが刺さって息絶えていた韮澤を見る。




殺人も視野に入れた警察の捜査が始まる。



真紅郎は苺沢と一本松から、


事件の前にボウガンを試し撃ちしていた話を聞く。



そのとき、


1本紛失してしまったのだと。





キーワードは、



消えたボウガン









シンクロする・・シンクロする・・



真紅郎のシンクロ推理が真実を射抜く














面白かったです☆


事件解決に向けてキーワードがシンクロしていくのも楽しい♪



そして、


②の中に出てくる、佐伯が話すモラルの話も実に興味深かったです。



④に出てくる、同級生と真紅郎の生活の格差は切なかったし。。





推理以外にも楽しめる考えさせられる部分があったこと☆



それもよかったなぁ(*^。^*)





だから乾くるみ作品は止められません




さて、


またこれから乾くるみ作品読みます















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