埼玉に住む弟から、家庭菜園で作ったというサトイモが送られてきた。
食べることは結構あるが、北海道で作っているところは目にしたことはない。
子供のころから、「芋の子」とも呼んでいたが、どうやら同じもののようだ。
北海道ではイモといえば、一般的にはジャガイモを指すが、本州では、昔からイモといえばこのサトイモを指すとか・・・?
良く耳にする「芋煮会」のイモはこのサトイモだし、俳句でイモと言えばサトイモを指すなど、歴史の古い作物のようだ。
本州の畑でよく目にするこの葉が、サトイモの葉だということを知ったのは最近である。
いつも目にするたびに、これは何だろうと思っていたし、ハスの仲間だとさえ思っていた。
ちょっと興味が湧いていろいろ調べてみた。
サトイモの原産は熱帯で、日本への伝播はイネよりも早い縄文時代後期と考えられているらしい。
サツマイモやジャガイモが栽培されるようになる江戸時代までは、イモといえばこのサトイモのことだった。
名前だが、山で自生するヤマイモに対して、里で栽培されるからサトイモと呼ばれたらしい。なお、世界中で200種類もあるらしい。
また、サトイモは、子イモ、孫イモ、さらには曾孫イモと、親イモからたくさんのイモができることから子孫繁栄の象徴とされている。
このことから、おせち料理やお祝いの料理として用いられているようだ。
高温多湿を好み、夏の暑さでもグングン生長していき、栽培期間は長いが、手間はあまりかからず、放任栽培にも向いているらしい。
北海道では栽培している農家はほとんどないが、植えると獲れるらしい。
また、「芋の子」というのは、親芋から子芋、孫芋などたくさん育つことが語源ようだ。
また、よく耳にしていた「ズイキ」とは、この葉茎のことで、良く食べていた「イモガラ」というのはそれを干したものだということも、この年になった初めて知った次第である。
早速夕食に上った、圧力鍋で煮込んだ「サトイモと手羽先のほろほろ煮」。イモも肉も柔らかくてとても美味しかった。