癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

「画家の詩 詩人の絵」展

2016年07月30日 | イベント鑑賞・参加

 開館30周年を迎えた道立函館美術館では、「画家の詩、詩人の絵」展が開催されている。~絵は詩のごとく、詩は絵のごとく~がサブテーマである。
 招待券をいただいたので、観に行ってきた。

 明治から現代までの画家と詩人の詩と絵を一堂にあつめ、展示されていた。
 詩人では、正岡子規、高村光太郎、北原白秋、宮沢賢治、草野心平、まどみちお、中原中也、函館出身の長谷川四郎など18名の詩と絵。
 画家では、分かっている人は少なかったが、竹久夢二、萬鉄五郎、三岸好太郎、棟方志功、函館出身の長谷川潾ニ郎(有名な長谷川4兄弟の次男で、四郎の兄)など26名の絵と詩。

  
 どちらも、どっちが本職か分からないような作品ばかりである。パンフにも「ときに絵は詩のように語りかけ、詩は絵のような豊かな色彩とかたちを提示する」と書かれている。
 画家たちは内面に醸され口に昇った絵を言葉に表し、詩人たちは言葉にし得ぬ想いを絵に託している。彼等の絵と詩は一方を他方が補足しているという性質ではないというが、我々凡人には、詩人の詩だけ読むとその情景がよく分からなくても、本人がそれを絵にしているので、イメージが把握できる。画家の絵にしても、それに詩が添えられているので、同じように描きたかったことが良く理解できる。面白い企画だと思った。

 それにしても、芸術家というレベルに達する人は、いろいろな優れた芸術的センスや才能を持っているものだと改めて感心してしまう。事実、多くの画家が詩を書き、多くの詩人が絵を描いているということが分かった。



玄関を入った廊下に30年間の企画展等の歴史が分かるように展示されている