古武井から恵山中学校へ抜ける舗装道路から眺める海向山(左)と428峰(右)
海向山の南隣の恵山の外輪山428峰は、最近「通称観音山」と耳にしたが、郷土史研究家のも~さんによると、昔の鉱山マップには「御殿山」と記載されていたし、古い地形図にも「御殿山」と記載されていたという。現在の地形図にも頂上付近まで道が記載されていて、ずっと気になっていた山である。
海向山南に鐘状の山体が四つある。どれも400m前後ピークで、等高線が円を描いている。この428峰はそのひとつである。
今回登るきっかけになったのは、この山にスミレの仲間でもっとも大きく「スミレの女王」と呼ばれるサクラスミレが咲いているとの情報を得たからである。さらに、海向山にも、まだ目にしたことのない北海道ではここでしか見られないというマキノスミレがあるという。そこで、まず、地形図に記載されている林道跡から428峰へ登り、ほとんど藪のない反対側の斜面を下り、途中から登山道に合流し、海向山へ登った。
サクラスミレは、結構多く目にできたが、マキノスミレはすでに終わっていたようで目にできなかった。来年の楽しみに取っておこう。
428峰の林道入口は、古武井から恵山中学校へ抜ける山中の舗装道路の最高地点(峠)手前にあった。
300m付近までの林道跡が続き、はっきりとした踏み跡があった。
伐採時の土場跡と思われる平坦なところも何ヶ所かあった。
300m付近の最後の土場跡の上は尾根にはっきりとした踏み跡が続いていた。
頂上から東側には恵山。
南側は津軽海峡をはさんで下北半島
◎サクラスミレ<「スミレの女王」と呼ばれる>
花びらの中央部に窪みがあって、サクラの花びらのように見えることが名前の由来らしい。
しかし、花の色の方もみごとなサクラ色だった。スミレの中でもっとも大きい花らしい。
全部で8株10片の花を見つけることができた。上の2枚の花弁を合わせると幅が2.5cmほどある。
今は廃道になっている恵山の高原コースの登山道でも見られるようだ。
自分の記録を見ると、当別丸山で写真を撮っている。葉は同じだが花の写真が小さくて良く分からない。
北側には、海向山と登山道が通ってる456峰(前山)。
428峰の北斜面を、GPSを頼りにこのコルをめがけてまっすぐ下った。
道はないが、林の中の藪はほとんど気にならなくて、どこでも自由に歩ける。
428峰と海向山のコルに広がる草原状の地形。
右は456峰で、このコルをめがけて登り、登山道へ合流した。
登山道沿いで、慎重にマキノスミレを探しながら歩いたが、まったく見つけることができなかった。
海向山山頂。今日は、遠望が利いて、噴火湾や羊蹄山、室蘭の方まで見えていた。
恵山と火口原が見えるところまで下って写真を撮って戻った。
今日歩いたGPSトラックログ