つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

小品たち2

2024年07月03日 | 森芳雄展
小品といっても、どこまでが小品であるか?というサイズの定義はまったくありませんが、大変自分勝手に私が軽く持てたら小品ということで💦
ご紹介をさせていただきます。





「ひと時」も大変見ごたえのある作品です。
こちらから積極的にお声がけをしたわけではありませんが、多分、、この作品をお目当てに既に二度ほどご来店くださったお客様がいらっしゃいます。

価格を表示させていただき、作品の展示を固定化してからまだ2週間ほどですが、この雨の多い時期に関わらず前をお通りになりご来店くださる方たちは鳥海青児展の時より多い気が致します。圧倒的に男性、どちらかというと私よりお兄様がたが多いかなと思います。

作品を壁に固定してしまったので、以後は額裏の画像をご紹介できませんが、裏には森芳雄の共シールが貼られ、鑑定書もついています。

4号サイズの人物にこれだけの存在感はさすがです。1975年前後の作品。
水色のワンピースも今の季節にぴったりの作品です。

















森芳雄といえば「母子像」と答えられる方も多いかと思います。
母親と子供がその場でどんなお話をしているのか?鑑賞者が想像できるような作品を描きたいというのが森の理想であったそうです。

色々な愛の形があるかと思いますが、やはり一番深く、美しいのは母が子を愛する気持ち。裸のおそらく坊ちゃん?がラッパを吹いていますね。
そういえば私の孫も昨年サンタさんに「らっぱが欲しい!」とお願いしていたことを思い出しました。

4号、1970~75年作だと思われます。








30点の中で最もオシャレな作品はこの作品だと思います。4号「街角にて」
1970年代に入るとこうした都会的な人々の群像を森は描いています。

小さいサイズですが、こちらも二人の女性の存在感は強く、また額もとても作品に合っていてお値打ちな作品だなぁと思っています。

展示を全てご覧になったあとにやっと、この作品の美しさに目がいく。
そうした作品だと思います。







応接室からの二点。

「あるポーズ」は3号、1980年代の作品だろうと思います。
小品ながら、展示の作品のなかで最も力強い裸婦像がこの作品です。

人体と日本の風土とはまだ西欧のように密着していない。大正期なり昭和初期の油絵の裸婦で立派な作品はあるけれど、人体と背景、布とがピッタリとしていない。ドガやロートレック、ボナールは裸婦と部屋の調和がピタッといっている。何となく窓辺に裸婦が居たって通る。日本ではどうもおかしい。
私はギリシャ、ローマ時代の彫刻、レリーフにある人体と布、布の皺のリズムに興味がある。(森芳雄)


画家が布を描きたい作品と、裸婦を描きたい作品と、、第一の目的に寄って受けるイメージも変わりますが、森は色を混ぜることなく絵の具を使うとありましたので、どの作品も発色よく画面全体に清らかな印象を与えます。

今日は現金出納が合わず苦労しました。
一人って、何から何まで大変です。
続きはまた書かせていただきますね。


「ひと時」  ◇
「母子像」  ☆
「あるポーズ」◇

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