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「ゲジ公園の抗議者だけがトルコ国民ではない」エルドアン首相

2013年06月10日 | 国内
6月10日 今日、首都アンカラに帰ったエルドアン首相は、我慢の限界に達し、アンカラのエセンボーア空港で挑戦的なスピーチを行ないました。
「ゲジ公園にいる人々だけが国民だろうか? 私を出迎えにイスタンブール空港に来た人々は国民ではないのか? テロ化したアンカラではない、アンカラの真の姿を示そうではないか」とエルドアン首相は言い、抗議者たちに、来年の地方選挙に顔をそむけないよう呼びかけました。

 Hurriyet

「ゲジ公園や(アンカラの)クーウール公園ではなく、投票所に行こう。あと7ヶ月で選挙です。それまで辛抱して投票に行こう」
エルドアン首相はますますスタンスを固くし、現政権・公正発展党はゲジ公園のデモ隊と対立しています。デモはいまや樹木伐採から、政府に対する自由要求運動に変わっています。

エルドアン首相は抗議者たちが破壊活動をしていると主張しました。「権利と自由は暴力ではなく、法によって達成される」と首相。「わが政権下では、これまでどの政権もなしえなかったほど自由が拡大されています」

「抗議者たちは思想の自由を恐れている。なぜか? 彼らは思想を持っていないからだ。われわれは恐れません。
共和国の歴史において、わが政権ほど思想と信仰の自由をもたらした政権はなかった」と首相は言い、「われわれは2度とクーデターを起こさせない」と付言しました。

「今日は1960年5月27日ではないことを、みな認識すべきだ。今日は1980年9月12日でも、1997年2月28日でもない」と首相は言い、政府が倒された軍事介入の日を列挙しました。

エルドアン首相はまた、ツイッターなどに書かれる抗議者たちのネガティブな態度をあげつらいました。
彼らはモスクにビールを持って入り、スカーフを被った女性を脅しているそうではないかと、首相は言いました。

「彼らはドルマバフチェ・モスクにビール瓶を持ち、靴をはいたまま入った。彼らはスカーフを被っている私の娘たちや姉妹たちを侮辱しました・・・」

・・・もはや泥仕合ですね。


観光業界と飲料会社が政府のアルコール規制を批判

アルコールの広告を禁じ、販売を抑制する政府の計画に、飲料会社と観光業界が反対の声を上げ、この規制は観光収入に打撃を与えるだけでなく、アルコール乱用を抑制する効果はないだろうと発言しました。

 Hurriyet

トルコ政府は先月、アルコールの広告と、午後10時から午前6時までアルコールの販売を禁じる計画を発表しました。最終決定は大統領の認可です。
ビール・メーカーとアルコール飲料メーカーは当然、この規制には反対です。

2011年に「メイ飲料」を買収した有力なアルコール飲料メーカー「ディアージョ・トルコ」のガリップ・ヨルガンジュオール社長は5月31日、アルコール乱用者を減らすのなら、市場を規制するより、政府・業界・利益集団が協力することのほうが有効だと言っています。

トルコ第2のアルコール飲料メーカー Pernod Ricard 社は、業界に相談がなかったことに失望したと言いました。
「こんな規制がアルコール乱用者を減らすとは思えません」と、ある飲料会社の代表も言っています。

この規制はトルコ経済に重要な観光収入にも響くだろうと、観光業界も懸念しています。
「トルコは2023年には外国人ツーリスト5000万人、観光収入500億ドルを目標にしています。これを達成するには、現在の1人のツーリストからの収益800ドルを1000ドルにしなければなりませんが、そのためには酒の販売とレジャーの拡大は不可欠です」とトルコTUROB観光産業協会のティムール・バユンドゥル会長は言っています。

・・・夏の夜、ボスフォラスを眺めながら屋外レストランでワインのグラスを傾ける楽しみのために、イスタンブールを訪れる外国人ツーリストも多いと思います。


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