トルコのトピックス

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イスタンブルのアヤソフィアから85年ぶりにエザーンが流れた

2016年07月02日 | 国内
7月4日 7月1日、イスタンブルのランドマークであるアヤソフィアから、85年ぶりにエザーン(礼拝の呼びかけ)が響きました。

 Hurriyet
アヤソフィア博物館内で初めてエザーンを朗唱するムエッジン


預言者ムハムマドに最初にコーランが啓示された7月1日を記念して、歴史的スルタナメット地区にある、6世紀の聖堂アヤソフィアのミナレット(尖塔)からエザーンが流れました。アヤソフィアの内部から流れた、朝の礼拝の呼びかけは、この建物のありかたについての論争を再燃させるかもしれません。アヤソフィアはトルコ共和国の建設者ムスタファ・ケマル・アタテュルクによって、1935年、博物館に変えられました。

モスクから博物館になった最初の4年間は、アヤソフィアのミナレットからエザーンが流されましたが、ムエッジン(エザーンを朗唱する人)は元モスクの内部ではなく、博物館の庭内の礼拝室で朗唱していました。

537年、ビザンティン皇帝ユスティニアヌス1世の治世に、正教の教会として建てられたアヤソフィアは、1453年、スルタン・メフメト2世によってモスクに変えられました。ここ数年、この建物をムスリムの祈りの場に変えようという声があがっていました。

先月、ギリシャ政府は、ラマザン中、アヤソフィアでコーランの朗唱が行われたことに苦情を呈しましたが、トルコ外相はこの批判を“受け入れがたい”と言いました。エザーンの音声は、宗教庁(ディヤネット)のトップのメフメト・ギョルメズ師が出演した7月2日のテレビ番組で流されました。ギョルメズ師はテレビ番組で、44人がなくなったアタテュルク空港のテロ攻撃を“イスラムに対する戦い”と言いました。


祭の休暇は交通事故多発。皆さん、気をつけて

9日間の長期公休が始まった7月2日、トルコ北西部ボル県で起こった事故で、5人がなくなったと当局が発表しました。

 Hurriyet

首都アンカラから北へ170キロの町メンゲン近くの高速道路のトンネル入口で、ペンキ・シンナーを積んだトラックがガードレールに衝突して燃え上がったと、憲兵隊の将校が言いました。トラックに乗っていた運転手ほか4人が死亡し、1台の車が事故に巻き込まれて、2人が負傷しました。

来週、ラマザン明けを祝う砂糖祭が始まります。人々は故郷で家族と休暇を過ごすため、あるいはビーチ・リゾートで楽しむために高速道路を走ります。昨年は砂糖祭中に、70人ほどがトルコの道路で亡くなりました。皆さん、スピード出し過ぎ、ダメですよ。


「シリア難民にトルコ市民権を得る機会を与える」とエルドアン大統領

トルコに暮らす何百万人ものシリア人は、トルコ市民になるチャンスを得るだろうと、7月2日、エルドアン大統領が語りました。12万人のシリア難民が暮らすキリス県を訪れたエルドアン大統領は、いまトルコに暮らしているシリア人の中にはトルコ共和国市民になりたいと思っている人が大勢いると言いました。

 Hurriyet

「内務省はこの問題に対処する手続きを始めています」とエルドアン大統領は言いました。「わが国は、内務省が設置するオフィスの管理下で、シリアの兄弟姉妹たちに市民権を得るチャンスを与えるでしょう」

故国の内戦を逃れてきたシリア人およそ270万人が、キャンプのほか、トルコ全国の大きな都市に住んでいます。シリアでは体制側のバシャル・アルアサドが平和的なプロテスターたちを厳しく取り締まりはじめた2011年から危機状態に陥り、それ以来、シリア人は自決権を奪われてきたと、エルドアン大統領は言いました。

「ダエシュ(IS)と呼ばれる連中はアサドに操られている。PYD(クルド民主連合党)もYPG(人民防衛隊)も操られている連中です。ISはムスリムの体現者ではないし、PYDもYPGもクルド人を体現している者ではない」とエルドアン大統領は力説し、「彼らは汚い計画のために使われている道具だ」と言いました。

「わが国は6年前から、同じ原則を守り、同じことを言ってきました」と、大統領はシリア人に対するトルコの姿勢について言いました。

シリアでは、アサド体制側が民主的プロテスターを考えられない残忍なやりかたで取り締まりだして以来、国連の数字によると、25万人の人々が殺され、1000万人が家を追われています。国連によると、シリア紛争によって、現在、400万人が近隣の国々に逃亡し、4半世紀来最大の難民危機をもたらしています。



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「空港を攻撃したISは“地獄の輩だ”」エルドアン大統領

2016年07月02日 | 国内
7月3日 44人を殺したイスタンブル空港の自爆犯3人の背後には、イスラム国(ISIL)がいると思われると、エルドアン大統領は言い、“彼らは地獄の連中だ”と付け加えました。

 Hurriyet

「空港で起こったことは知っていますね。おそらくはダエシュ(ISIL)がしたことです」と、エルドアン大統領は7月1日、イスタンブルのある式典で言いました。「彼らはイスラムの名において行っていると言いますが、連中はイスラムとはなんの関係もない。彼らは地獄にいる連中です。犠牲者は罪のない、子供たち、女性たち、お年寄りたち・・・なにが起こったかもわからない旅行者たちが、死に遭遇しました。こんなことをする権利はだれにもありません」

「おそらく、早晩、テロは終わるでしょう。平和な日々は近いでしょう」と大統領は言い、「彼ら(PKKとクルド系政党HDP)は私のクルドの兄弟たちを愛していません。彼らはクルド人の敵です。もう酌量の余地はありません。彼らには、自分たちがしたことの代価を払ってもらう」

ビナリ・ユルドゥルム首相は、テロ攻撃の後、トルコとの団結を表明してくれた国々に感謝のことばを述べました。「テロ攻撃後、世界中の多くの国々が悲しみをともにしてくれました」と、ユルドゥルム首相は、シリア国境のハタイへ発つ前に、記者団に語りました。

「ヨーロッパ各地で、トルコ国旗が半旗として掲げられました。私はこのテロ攻撃が、“あなたのテロリストは悪く、私のテロリストは正しい”というようなダブルスタンダードなしで、テロに対する共同の戦いの里標となることを願っています。テロはトルコだけでなく、人類すべての問題だと、私たちは言いつづけてきました」

ユルドゥルム首相はまた、「この難局に当たって、トルコは友情と団結を必要としています。苦難のときはまもなく終わるでしょう」と言いました。


ロシアとトルコの外相が初会談。テロについて討議
トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外相とロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相が、ロシア機撃墜事件から7か月後に、初めて面談しました。黒海経済協力会議(BSEC)中の36分間の会談は、テロ、経済、貿易問題、エネルギー協力などが焦点になりました。

 Hurriyet
ソチで会談するトルコのチャヴシュオール外相(左)とロシアのラヴロフ外相


「私たちはロシアと、肯定的否定的あらゆる問題について話し合うことができました。中断されていた対話と両国の関係が昔にもどりはじめました」と、チャヴシュオール外相は、対談後、記者団に語り、「非常に有益で建設的な対談だった」と言いました。

チャヴシュオール外相は、両国はすべての問題で合意したわけではないが、シリアと中東に関する重要なメカニズムについては討論したと言いました。「情報を含めて,両国の協力に関する対話はより緊密になるでしょう」

「ダエシュ(ISIL)とクルド労働者党(PKK)の問題がある。PKK-YPG(人民防衛隊)の攻撃もある。トルコはトルコとしてISと戦っているが、連合国も、ロシアやイランのような国々も、もっと積極的に戦わなければならない。トルコはISとの戦いをつづけていく。従って、不必要な事件が起こるのを防ぐために、ロシアとトルコの治安部隊が協力することが重要だ」と、チャヴシュオール外相は語りました。

一方、ラヴロフ外相は、テロに対するトルコとの共同作業は、両国関係の正常化によって重要性を増してくると言いました。外相はまた、両国が“テロとの戦いのために働くグループ”を再スタートすることに合意しました。ラヴロフ外相は、ロシアとトルコは、シリアのテロに対する認識に違いはないことを指摘しました。

トルコのエルドアン大統領がプーチン大統領への書簡で、ロシア機撃墜に関して“後悔と悲しみ”を表明して4日後、チャヴシュオール外相はソチの会議に招かれました。


ネムルート山の火口湖が国際的ジェオパークになる

世界で2番目に大きい火口湖を国際的ジェオパークにしようというプロジェクトが、ビトリス・エレン大学の協力で計画されています。

 Hurriyet

「ネムルート山が国際的なジェオパークになれば、東部アナトリア観光の可能性が拡大するでしょう。ネムルート山はトルコ第2の国際的ジェオパークになります」この調査を統括しているビトリス・エレン大学のアイドゥン・ビュユクサラチ教授が言いました。学者たちはネムルート湖の地質形成、土地特有の植物、動物の種、考古学的遺跡などの調査を始めるでしょう。

ネムルート湖は「ヨーロッパ景勝地」(EDEN)の優秀賞を受賞しています。地球物理学者、地質学者、生物学者、考古学者等の研究者たちとツーリズムの専門家からなる7人のチームが、最近、このエリアの研究を始めました。プロジェクトは、東部アナトリア開発局(EADA)の支持を得て、地域経済と観光に大きく貢献するでしょう。

広大な火口湖は独特な地形を持っています。ネムルートとその周辺地域は、この地方の最大の火山地帯です。ネムルート山が最後に活動していたのは1941年です。「私たちはEADAの支援を得て、“國際ジェオパーク形成”と題した仕事を始めました」とビュユクサラチ教授は言いました。「地域の観光活動のために、この地域への投資を期待します。ここには大きな観光の可能性があります」


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トルコと日本、科学技術大学の設立契約に署名

2016年07月02日 | 文化
7月2日 トルコと日本の代表が6月30日、「トルコ日本科学技術大学」設立契約に署名しました。これによって、両国間の歴史的な友好関係はより深まるでしょう。

 Hurriyet
大学設立契約書に署名する岡大使(左)とテキン次官


「この大学がトルコと日本の関係に重要な地位を占めることはまちがいありません。この大学は両国国民の友好関係をより深くし、市民に新しい扉を開くでしょう」と、エルドアン大統領のチーフ外交政策顧問イブラヒム・カルン氏は言いました。「この大学をこの分野の世界の主要な大学のひとつにしたいと思います。日本のノーハウとトルコの成長する経済によって、この大学がこの分野の魅力あるセンターになるよう望みます」。

トルコ教育省のユスフ・テキン次官と岡浩・駐アンカラ日本大使が、首都アンカラのチャンカヤ邸で開催された式典で契約に署名しました。スピーチの初めに岡大使は、6月28日のイスタンブル空港のテロでなくなった44人の家族親族に哀悼の意を述べ、日本とトルコ両国国民の団結を強調しました。

「私はこの大学設立契約に署名することを誇りに思います。トルコの発展のために有意義なプロジェクトに協力することを名誉に思います」と、岡大使は語り、この大学によって、両国民の関係はより緊密になるだろうと付言しました。


空港テロ後、外国人容疑者11人がイスタンブルで拘束された

7月1日朝、イスタンブル空港の自爆テロ関連で、イスラム国の外国人戦闘員容疑者11人がイスタンブルで拘束されました。

 Hurriyet

イスタンブル対テロ警察は、6月28日のアタテュル空港のテロ攻撃を行った3人の自爆犯と関連があると見て、ベシャクシェヒル地区のISILのアジトに手入れを行いました。市内に住んでいたロシア国籍の数人を含む11人がこの手入れで逮捕されました。空港テロ関連で逮捕された容疑者は24人になりました。

その他、4人の外国人を含む13人が、6月30日夜明けの手入れで、ペンディク、バシャクシェヒル、スルタンベイリなどの数地区の16か所で逮捕されました。

3人の自爆者はロシア、ウズベク、キルギスの国籍だったことが明らかになりました。イスタンブル空港の自爆テロでは、少なくとも44人が死亡し,何百人もが負傷しました。


2人のIS自爆犯の身元が判明した

7月1日、イスタンブル警察は、イスタンブル空港テロ攻撃の自爆犯2人を、ラヤム・ブルガロフとヴァディム・オスマノフと判定しました。2人はロシアのパスポートを持っていました。もう1人の自爆犯の認定作業はつづいています。

 Hurriyet

襲撃者たちは乱射を始める前に、重要な組織の情報が入っていたラップトップ(小型コンピュータ)を投げ捨てて壊したと、警察は言っています。報道によれば、市内のファティフでアジトのアパートを借りていたのは、オスマノフでした。警察は不動産業者から彼のパスポートのコピーを入手しました。

また、イスタンブル空港攻撃関連で、7月1日朝、外国人イスラム国戦闘員容疑者11人がイスタンブルで拘束されたと、ハベルテュルクは報じています。

100人以上が逮捕
法的記録によると、先月だけで、100人以上のIS戦闘員容疑者がトルコで逮捕されています。106人の逮捕者の中の32人は未決で拘留中。他の容疑者たちは、追放か、保釈か、釈放されています。トルコから出された者の中には、6月3日、イスタンブルで逮捕された19人のタジキスタン国籍者もいます。

逮捕はトルコ全土で行われました。警察、憲兵隊、軍は逮捕時の押収物、武器、現金、コンピュータ、書類などを記録しています。エフカン・アラ内相によると、今年までに1654人のISメンバー容疑者が逮捕され、その中の791人はトルコ人ではないそうです。逮捕された者の中の663人は拘留されています。

また、トルコ軍は北シリアのISの拠点を攻撃し、230人のテロリストを殺害しています。


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