嶋津隆文オフィシャルブログ

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「ハチ公は盲導犬になじまない」と塩屋賢一会長

2010年09月18日 | Weblog

写真:「忠犬ハチ公と主人公役のリチャードギア」

一昨日の新聞に、塩屋賢一さんの訃報があり驚きました。日本アイメイト協会の会長であった人です。享年88歳。日本初の盲導犬「チャンピィ」を育成したこと、その後も優れた盲導犬を世に提供し続けてきたことで社会から大きな評価を受けていました。

始めてお会いしたのはもう30年も前のことです。広報誌のグラビアでの取材で、カメラマンを連れ、練馬の自宅兼訓練所にインタビューに伺ったのです。

盲導犬には「GO」「STOP」など英語で語りかける、尻尾を踏まれてもなかないようにする、排泄は外では絶対にさせないなど話しはとても新鮮でした。なかでも興味深かったのは「ハチ公といった日本犬は盲導犬になじまない」との言葉でした。

えっ何故でしょう? と不思議がる私に、塩屋さんこう説明してくれました。「盲導犬は主人が変わるものです。どんな主人になったとしても、その人に忠誠をつくすことが必要となります。ところが秋田犬などはダメなのです。忠犬ハチ公のように、いつまでも前の主人が忘れられない義理人情の性格を持つからです」。

「その点で、シェパードとかラプラドルレトリーバーという洋犬は、その時々の主人に尽くすのです。冷たいと言えばそうかも知れませんが、盲導犬としては優れていることになりますね」。

その時、突然に私は、「そうするとゴルゴ13のように、感情を排しビジネスに徹する犬が良いのですね」と応えて、二人で声を出して笑ったものでした。

涙もろいが良いか、仕事が出来てクールが良いか。とても犬の話とは思われずに、複雑な気持ちで帰路についたものでした。あれから30年(←綾小路きみまろ風になってますね(笑))。そういえば過日、リチャードギアの米国映画「ハチ」を見て涙をポロポロ流してしまいました。加齢とともに、どうも涙もろい方が良いと思い始めているようです。

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