嶋津隆文オフィシャルブログ

嶋津隆文オフィシャルブログ

『この命、義に捧ぐ』を感動して読み終える

2011年05月05日 | Weblog

写真:根本博陸軍中将(北支那方面軍司令官)

選挙疲れの残るこの連休は、読みたかった門田隆将の著作を読んで過ごそうと、最初に手にしたのは『この命、義に捧ぐ』でした。台湾を救った陸軍中将根本博の軌跡と副題に添えられます。

根本中将は、昭和20年に終戦の詔勅を受けながら武装解除せず、4万人の在留邦人を内地に無事に帰還させた北支の司令官です。このことは、武装解除したばかりにソ連に蹂躙された満州の関東軍司令官の例を考えれば、大変な決断であったことが分かります。

しかもその根本は、邦人4万人の帰国を諒とした中国(蒋介石)に恩返しをするとして、戦後の昭和24年になって、密かに台湾にわたり金門島の戦争に参加します。そして軍事顧問として、中共軍の攻撃を阻止し、台湾が中国大陸の一部に国境を画する今日の礎をつくったのです。

何とも清々しい、しかし苛烈な軌跡を描き続けたこの人物像を、素直に感動して読み終えました。日本軍極悪論のような長いこと喧伝された歴史観のもとで、人間の生き方を浅薄にしか捉えられなくなっていた自身の不明を、改めて恥じることにもなりました。

それにしても読み終えて、ふっと過日の国立市長選が頭をよぎります。この4年、ひたすら国立の市政是正のために地道な活動を重ねてきた「くにたち政治経済研究会」。そのメンバーの根気には、根本中将の「義」の心に及ぶべくもないにせよ、この中将の心意気に通じるものを感じ、頭が下がるというものです。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 極東裁判の被告と重なって見... | トップ | 「国立市は「違法」を解消し... »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事