U-20代表でも大活躍したFC東京の熊田直紀がルヴァンカップの京都戦でプロ初ゴールを決めた。183cmという長身を生かしたヘッディングシュートが得意だ。過去のゴールの動画を見ると、単なるヘッディングシュートではなく、ちゃんとゴール枠の特定コースを狙っていることが分かる。
GKの手の届かないところにシュートするのは、ヘッディングシュートだけではなくどんなシュートでも理屈にあっているが、それができれば誰でもゴールを量産できる。それができるのが真のストライカーになれる逸材ということになる。ウルグアイ代表のルイス・スアレスはこういうヘッディングシュートができる選手だ。
以前、ワールドカップで左から上がってくるクロスを待つ瞬間、スアレスはボールに頭を頭を当てる前に、ちらっとGKの位置を確認していた。そしてボールに頭を叩きつけてGKが取れないコースにヘッディングシュートを決めた。普通の選手は当てるだけで精一杯だが、スアレスはコースも決められる。
さて熊田は中学1年生でFC東京のU-15チームに加入して、U-18チームの時にプロに登録されて2023年からトップチームに加入。そして先週末のルヴァンカップでプロ初ゴール。高卒1年目だから、松木の1年後輩にあたる。松木は高卒1年目からレギュラーだったからそれよりは遅れているが、10代の二人がいるFC東京の将来は明るい。でも来年のパリ五輪で目立ちすぎるとすぐに海外に移籍してしまうかも知れない。
熊田の場合は今年5月にインドネシアで開催されるU-20WCに出場するだろうから、そこで大活躍すればすぐにオファーが来るかも知れない。しかしすぐに移籍するのではなく、1シーズンはFC東京で修行してからのほうがいいかも知れない。
どんなクラブに移籍できたとしても最初はU-21チームでの修行から始まるし、そうそう簡単ではない。2024年パリ五輪の後くらいがちょうどいいだろう。順調に育ってほしい。
なかなかいい面構えをしている小僧だ。