今まで不思議に思っていたことは、ポルトガルリーグからのステップアップは多いが、ベルギーリーグからは少ない。この差はどこから出てくるのか。例えばポルトガルリーグ出身者では、ジョアン・フェリックスがいる。2019年にジョアンはベンフィカからアトレチコ・マドリードに移籍したが、移籍金は150億円程度だった。これはすごい金額である。
またブルーノ・フェルナンデスは2020年にスポルティングからマンUにボーナス含めて8千万ユーロ、112億円で移籍した。ポルトガルの3強クラブの売却益はすごい。どうしてポルトガル人選手がポルトガルクラブから売却されるときは、莫大な移籍金になるのか。
日本人選手が多いという点ではポルトガルリーグもベルギーリーグも同じだが、ベルギーリーグの選手、国籍はどうあれ、100億円以上の移籍金で売却されたなんてニュースはほとんど聞いたことがない。似たようなレベルのリーグであるにもかかわらずである。
この2つのリーグのレベルを測るにはUEFAランキングとトランスファーマルクトの市場価値に頼ることになる。UEFAカントリーランキングでは1位イングランド、2位スペイン、3位ドイツ、4位イタリア、5位フランス、6位オランダ、7位ポルトガル、8位ベルギーである。1位から4位までのCL枠は同じだが、5位から少なくなる。
次にトランスファーマルクトのの市場価値では2023年1月時点で、1位がダントツで5億ユーロのイングランド、ポルトガルが6位で6千940万ユーロ、ベルギーは4千940万ユーロで9位である。ポルトガルとベルギーにはさほど大きな差はない。
それではポルトガル人選手はステップアップするにしろ、まずポルトガルのクラブでキャリアを始める。外国からもいい選手が集まる。特にブラジル人が多い。ベルギーにも若いいいベルギー人選手がいるはずだが、彼らのキャリアはいきなり外国になるのだろう。そしてベルギーにはさほどいい選手が集まらない。この理屈はおかしいが、他に理由が見つからない。
ベルギーリーグはどうして移籍金を稼げないのか徹底分析したほうがいい。
8千万ユーロの男、ブルーノ・フェルナンデス。