アデレードのある南オーストラリア州（SA)は今日から６日間のロックダウンに入った。レストラン、カフェなどは営業禁止、フードコートはテークアウエのみなど、けっこう厳しい行動制限である。SAは3月下旬から2か月間くらいは、毎日２０－３０人の新規感染者が出ていたが、その後落ち着いてゼロの日もあれば２－５人程度の日もあり、完全にゼロではないがほぼ封じこんでいた。
それが11月に入ってから急に増え始めて11月１６日には１６人の新規感染者が出た。最初が肝心とばかりにSA州政府は緊急ロックダウンとを開始した。シドニーのあるNSW州もメルボルンのあるVIC州も毎日の市中感染はほぼゼロ、海外からの帰国者が２－５人となり、１日に１６人というのは目立った。
メルボルンで拡大した時も１０人程度から始まったので、新規感染者の数ではなく広がり方が問題なのだろう。メルボルンでは多い時は４００人以上あった。最初は１０人でもあっという間に拡大してしまう。だからＳＡ州政府は焦っているのだろう。
さて一方日本はどうかといえば、昨日は２２００人である。東京だけでも５００人も出ている。これだけ拡大すればオーストラリアなんてパニックだろう。全国的にレストラン、カフェなどは営業禁止、人の集まりも制限、学校は間違いなく閉鎖となる。しかし日本は制限すべきところを政府が旅行を奨励して感染を拡大させている。やることが真逆である。
今後は真冬に向かうので、インフルエンザのように感染が拡大していき、毎日５０００人以上出るだろう。あるいはもっとかも知れない。オリンピックを強行開催するためにわざと感染対策をしないとしか思えないが、オリンピックよりも国民の健康、暮しのほうが大切だろう。