福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

「鵺」公演

2009年07月28日 | 過去のBLOG記事

新国立劇場にて、現代能楽集「鵺」の公演を見に行ってきました。

こちらの作品のポスターやチラシの絵柄を担当させていただきました。

あたりまえですが、劇場に着くと付近は「鵺」のポスターだらけ。
嬉しくて思わず撮影。


鵺ポスター外

劇場の外。



鵺ポスター入口

劇場入り口。



鵺ポスター

地下鉄からの通路にも。
などなど。
劇場の担当の方から、こちらのポスターが非常に評判がいいとお聞きしました。
「公演が終わったら欲しい。」という声があったりするそうで。嬉しい限りです。
今回の公演は「鵺」ということで、「妖怪」つまり実態があるようでないような、
そんな妖しい感じをビジュアルで出せたらと絵柄をシルバーで刷ったので、
上の写真の右のもののように、ポスターをみる角度や光の加減によって絵柄が消滅したり、
でてきたりと不思議な感じがよくでていると思います。
これは、劇場の担当者の方たっての希望でした。
なるほど、成功していると思います。
私も、見かけたら欲しいかも。(いただいてます。)


鵺カタログ

カタログもできていました。



鵺カタログ裏

裏は、波がメイン。
鵺さんがちょこんといます。
波模様は思い浮かぶだけ書いてみて、アートディレクターの市川きよあきさんと相談して絞っていきました。
「鵺」もいろいろ思考錯誤の上、制作しました。
そのおかげでとてもいい物ができました。
市川きよあきさんありがとうございました。

公演の方は、非常におもしろかったです。
久々に「演劇」らしい「演劇」をみた気がします。
「水」とか「河」がキーワードと言われていたのもわかりました。
物語は三部構成になっていて、第一部が「頼政と鵺」、
第二部が現代になり「川向こうの女」、第三部がアジアの国の設定で「水の都」となっていました。
それぞれに「鵺」の捉え方が様々に構成されているので、なるほどこういう捉え方があるのかと納得。
出演者は全部で4名ですが、その中でもやはり紅一点の田中裕子さんの存在感は素晴らしかったです。
妖艶な「鵺」にふさわしかったし、静かで強くて美しくて魅力的な存在に引き込まれます。
テレビで拝見していても、何だか田中さんの凄さは伝わってきますが、実際に拝見すると尚更です。
素敵なお仕事に関われて嬉しく思います。




この日は、一緒に観に行ったマネージャーの増賀さんと舞台を見終わった後、お茶してました。
そして、私の誕生日が前日だったということで、増賀さんから素敵なお茶を頂いちゃいました。


茶

「MARIAGE FRERES(マリアージュ フレール)」の「テオ サハラ」です。
夏に向けて「FRENCH SUMMER TEA(フレンチサマーティー)」というシリーズが出ているようで、その中の一つです。
ホットでも飲めますが、アイスティーにして飲むようです。
私は両方で飲んでみました。

ミントとローズの入ったルイボスティーで「サハラのオアシスに輝く味わい」とあります。
なるほど、夏にふさわしい清涼感があって美味しいです

ありがとうございますぅー!





そして、以前出演させていただいた、ラジオ番組インターFMの「timeless piece」が本になりました。
DJのジョー横溝さんが番組内でインタビューした中の14名が掲載されています。

私も掲載していただきましたー。
ありがとうございます。

こちらは、以前インタビューしたものにジョーさんが新たにインタビューをして再構成したものです。
装丁が素敵なゴールドなのですが、うまく撮影できなくてすみません。
「未来にのこしたい仕事」がテーマです。
是非、ラジオ番組ともども、ご覧ください。


TIME

 


* * * *


【関連記事】
「鵺」
ラジオ収録
「宝生流「和の会」終了後」




「静岡新聞広告賞」

2009年07月21日 | 過去のBLOG記事

今年も、昨年にひき続き「静岡新聞広告賞」の審査員をさせていただくことになりました。

長い間この賞を総括されていた眞木凖さんの訃報は本当に残念でした。
ご冥福をお祈りします。

急な事でしたが、眞木先生とも御親交のあった、同じく大御所でコピーライター、クリエイティブデレクターの一倉 宏(いちくら ひろし)さんが新たに審査員に加わりました。とても心強いです。

今回の公募のテーマやビジュアルも眞木さんのご意向も踏まえた上で制作されたものです。

天国にいる眞木さんに恥じないよう、しっかり引き継いでいきたいと思います。

どしどしご応募お待ちしております。



詳しくはこちら


Photo



さてさて、最近の私は、金ピカの紙を切ってちょっと気分が上がっていました(笑)。


2

金ピカです。


こちらはお化粧品関係のお仕事なのですが、すでにクリスマスの物を制作!
は、早い。
夏本番前です。
できあがりが楽しみです。




3cd

そして、制作中に聞いていたのは「スラムドッグ$ミリオネア」のサントラ。
M.I.A.ももちろんいいのですが、A・R・ラフマーンの歌声がなんともいいですね。




そして、いただきものでヒットだったのが、こちらの「れんこん餅」。


4

鎌倉の「日影茶屋」のものだそうです。
蓮根のでんぷんと黒砂糖と和三盆糖で練り上げてできているお菓子です。
なんとも優しい味です。
水ようかんに近くて、冷やして食べるものなので「夏!」って感じです。




5

こちらもちょっと前ですが、N.Y在住のライターさんからいただきました。
このチョコの存在は知っていましたが、いただいたのは初めて!
N.Y産です。
やっぱりかわいい。
あけた瞬間、気分あがります。
味も、甘さ押さえ気味で美味でした。




そして、絵本のヒットはこちら。
「山からきたふたご スマントリとスコスロノ」(福音館書店)
再話/乾 千恵  絵/早川 純子  監修/松本 亮

こちらは、私も仲良くさせていただいている版画家の早川純子さんがビジュアルを手掛けてらっしゃっています。
インドネシア・ジャワ島の影絵芝居、ワヤンの物語です。
古代インドの大長編叙事詩「ラーマーヤナ」の物語の中にあるお話の一つです。

お話は奇想天外なお話で、ちょっと切ないのですが、何とも早川さんの版画がすばらしいのです。


6

2、3年前にジャワ島に行ったお話は聞いていましたが、やっと形になったようです。
長い時間を経たかいあってか、素晴らしい作品になっていると思います。

新刊です。
力強い、早川さんの版画に注目です。
早川さんは何冊か絵本を出版してらっしゃるのですが、私が好きなのは物語も早川さんが手掛けている「不眠症」(パロル舎)、「まよなかさん」(ゴブリン書房)あたりが好きです。

さらに、こちらの発売を記念して、原画展を開催中です。
もう始まっていて、7月29日まで表参道のビリケンギャラリーで開催しています。
どうぞ、御覧下さい。


もう一つ、オススメ。
こちらも開催していて、8月27日までの展示です。
「ぼくたちのつくったもの 2009 全国盲学校生徒作品展」
神泉のギャラリーTOMにて。


7tom

こちらは、毎年開催されているものです。

今回は私もちょび~とお手伝いさせていただきました。
同時開催の「手で見る北斎」という、葛飾北斎の浮世絵「富岳三十六景」を目が不自由な方にもわかりやすく触察で説明したものです。
切り絵ではないですよ。
お手伝いしたってほどでもないですけど。
とってもお勉強になりました。
また、何かお力になれればと思います。

こちらも、関連の講演があります。

昨年に続き、第三回のゲストはルーヴル美術館視覚障害者美術教育主任のシリル・グィエットさんです。
前回はイタリアの視覚障害者美術館のお話でしたが、今回はフランスでの試みのお話です。
ルーヴルではかなり早い段階から触察の本を制作していていましたからね。

講演は3カ所であり、内容は大体同じということだったので、行きやすい所でお聞きになるといいと思います。

「もうひとつの視線 ルーヴル美術館の実践活動から」
8/1(土) こどもの城(青山)18:30~ 会費2,000円 
8/2(日) 横須賀美術館
8/7(金) 世田谷美術館

お問い合わせは、それぞれの施設に問い合わせて下さい。

梅雨も明け、夏本番ですが、いろいろな楽しみ方で快適にお過ごし下さい。



 


* * * *


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初審査員
忘れ物?
個展後の私 メンテナンス
砂曼荼羅




「顔グラム」

2009年07月10日 | 過去のBLOG記事

私の愛犬グラムさんですが、お散歩にでかけると他のヨーキーさん達との体格の違いに気づかされます。
基本的にデカいのですが、「あっ、あちらからヨーキーさんがくる。」なんて発見して、「今度こそうちの子と同じくらいの大きさの子ではないかしら?」と 期待するものの、ご対面してみると必ずデカいのです。



特に頭部です。
家で見ているとあまり大きい気がしないのは、どうやら頭が大きい事で全体の体格のバランスを小さく見せているようなんです。



実家のミラちゃんは頭が小さいので、大きい犬のような気がしてしまいますが、他の犬と会わせると全体的に小さくて驚きます。



そんなグラムの「顔デカっ!」の決定的な写真を何点かご紹介します。
アングルによってかなり顔デカになります。


グラム1

普通に真横から撮ってみるとこんな感じ。


グラム2

微妙に前側から。やや大きくなってきましたね。


グラム3

デカっ!
なんか顔だけ別物。



この時は、よかれと思い体だけ短めにカットしてみたのもあり、かなりおもしろい事になっています。



お次ぎは「顔デカっ!+おじいさんに見える」編です。


グラム4

この姿勢も何とも言えず、おかしな生き物っぽいです。
鼻が長いんですよね。
手足ほそっ!
こりゃ、切りすぎだな。気をつけよう。(カットは私)


グラム5

最高におじいさんに見える瞬間。(グラムは女の子)


グラム6

脱おじいさん。
そうね、上向くとお鼻の長さが隠れていい感じ。
まだ2歳だしね。
若々しくしていないと!


グラム7

こちらは名誉挽回のウッフン・な写真。
女の子にみえるわ。


グラムいえ

グラムさんは、小屋が円形で宇宙船ぽいので、よりおかしな生き物感を醸し出しています。
この宇宙船に乗っていると、飛んで行くんじゃないかと思うほどです。(←いいすぎ)
私たちの動向を気にしているため、この小さい横窓に顎をのっけているのが日常です。
やっぱり、顔が大きいから重いのかしら。



レディなので、「あんまり顔が大きいとかいうとかわいそうだ。」と母親に言われましたが、そんなところがかわいいんですよね。



 


* * * *


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「ひうらさん25周年&衣殖展」

2009年07月03日 | 過去のBLOG記事

漫画家生活25周年を迎えられた「ひうらさとる」さんの記念パーティーと個展に行ってきました。



近年、ドラマ化された「ホタルノヒカリ」の原作者でもあるひうらさん。
漫画家になったのが高校生ということで、25周年なんですね。
すごいです。
しかも常に第一線で活躍されています。



私も初めてお会いした頃は、お名前は存じ上げていつつも、あまり作品にピンと来ていなかったのですが、よくよく考えてみたら、私が小、中学校と毎月購読していた「なかよし」(講談社)で既に作品を読んでいました!びっくりー!
まさか、その当時読んでいた漫画家さんと現在繋がるとは思わず、知ったときはとても嬉しかったです。



私は当時「なかよし」(講談社)と「りぼん」(集英社)を購読していました。
それぞれに個性があるのですが、ひうらさんの絵を見て強烈に「なかよし」を思い出す感じは何なんでしょうかね。



小さい頃は、あまり少女漫画らしい少女漫画にはまらなかったのですが(心霊漫画の成毛厚子さんのみにはまる)、私にも一応そんな時期があったのだなあと 懐かしい気分になりました。


ひうらさん

パーティーの様子。
青山のとある一角にて。
手前のマイクを持っている方がひうらさん。
奥のマイクを持っている方が「ホタルノヒカリ」連載当時の「KC Kiss」(講談社)編集の方。
この他にもトークショーがあり、いろいろな秘話を聞く事ができました。


スイーツ

こちらはかわいいスイーツ。
私が大変お世話になっている「SWEETCH」のお菓子です。
テーブルはひうらさんの漫画原稿のデザインになっています。
お料理も大変おいしくて、天気も良く、とてもいいパーティーでした。
平日の昼間という時間だったにもかかわらず、とても大勢の方がお見えになっていて、ひうらさんの人脈の広さとお人柄が反映されています。



本当に25周年おめでとうございます!


増刊SATORU

こちらは25周年記念で発売した「増刊SATORU」。
ひうらさんの漫画人生を振り返り、過去の作品&お知り合いの方や漫画家さんのお祝いコメント&お祝いイラスト&本人の作品ごとのコメントなど盛りだくさん。
私も一言寄せさせていただいています。



確か「ホタルノヒカリ」の最終話を書かれていたと聞いていたので、平行してこちらの本も制作されていたなんて凄いエネルギッシュな方です。



パーティーのあった週末には個展も開かれていらっしゃったので、そちらにもお伺いしました。
単行本になった漫画などがおいてあり、よみふける方々で漫画喫茶風になっていました(笑)。
さすが25周年となると単行本も凄い数です。海外版も展示されていました。
他にも読み切りや短編なども含めるとどれくらいの仕事量なんでしょうか。



生原稿の展示、「干物女」の部屋が再現された一角やひうらさんが普段作業している机を持ち込み、作業の様子を再現されていました。
おもわず「ひうら先生」とお呼びしたくなります。



懐かしの「なかよし」の過去の雑誌もあり感動でした。
それについていた付録なども盛りだくさんで、知っている世代にはたまらない展示になっていました。



昼間はファンの方が大勢いらっしゃったと聞きました。(私は最終日のクローズ間際に行きました。)
みなさん本人にお会いできて感動していたようです。



ひうらさんは今回3つの漫画を同時に発売されました。
「ホタルノヒカリ 14巻」 「Girl25」 「女子高生チヨ(64)」


チヨ

その中でも個人的におすすめなのが「女子高生チヨ(64)」です。
ひうらさんの実母であるチヨさんが還暦を超えて突然「高校に通いたい」と言い出し、定時制高校に通われた実話が漫画になっています。
おもしろいだけでなくチヨさんのどこまでもプラス思考な考えに何だか勇気をもらいます(笑)。
いいですよ。ほんと。



大阪ではチヨさんともども親子サイン会があるらしく注目です!



ひうらさんご自身もとっても気さくで、作品同様におもしろくてかわいいお方です。
会うと、話がつきなくて時間を忘れてしまいます(笑)。



これからもご活躍楽しみにしています。



本当におめでとうございます!





そしてそして、只今展示中の久ちゃんの個展「衣殖展」にも行って参りました!



作品は実際に行かれる事をお進めします。
今回はちりめんなど日本の布をメインに「和」にしあげています。
かわいさと仕事量の多さに圧倒されます。


入口

銀座の古いビルのなかにある「ギャラリー巷房」さん。ビル自体がいい雰囲気です。


久ちゃん1

展示の一部。
展示は3つのお部屋にあります。


久ちゃん2

こちらも地下の展示の方。



かわいい作品達です。
実際につけて楽しんで下さい。



腰に巻いたり、首にまいたり。


ふくい

私は頭に巻いてみました。



などなど、ラブリーな気持ちになれますよ!



 


* * * *


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