王 (ワン) さんに再びお会いしました。 (以前お会いしたときはこちら)
今回は雑誌BRUTUSさんで取材して頂く事になり、「是非、王さんと対談したい!」 という私の希望を
実現していただく形になりました。
ライターの大池さん、ありがとうございます。
場所は3月に私の個展開催予定のギャラリーefさんです。
前日に東京が大雪。上海もそれ以上に雪!ということで飛行機が飛ぶかわからない状況でしたが、
運良く当日は晴れたので、無事に予定通り対談ができました。
私が王さんに初めてお会いしたのもこのギャラリーefの10周年企画でした。
私にとっては、剪紙の本場中国の職人であった王さんには聞きたい事がたくさんあったのですが、
王さんは現在日本と中国を頻繁に行き来しているアート関連会社の社長さんでとてもお忙しくて、
なかなか都合があいませんでした。
今回は中国の旧正月という本来であればお休みの時期にきていただきました。
本当にありがとございました。
内容は誌面にてどうぞ。(3月1日発売号です)
その時の様子を写真で紹介します。
ギャラリーefさんは奥が蔵のギャラリーになっており、手前がカフェ&バースペースになっています。
手前のスペースで対談しました。左が王さんです。
私が学生の頃から持っている中国の切り絵集の本を見せたら、
「この本の中、私の作品いっぱいあります。」 とのこと。びっくり。長年ずっとみてました。
話が弾みすぎて終わりません。掲載ページは1pなので、どうなることでしょう。
手前の女性がライターの大池さん。
蔵のギャラリーに移動して、展示予定の私の作品について対談。
2人で写真。
対談後。
この日は個展の展示設営の打ち合わせも兼ねていたので、作品を何点か持ってきていました。
王さんが凝視してますねえ。
王さんの 「切り絵は現物をみてもらって本当の意味がある。」 という言葉の通りです。
何だかんだで4年も経ってしまいましたが、もっと展示をやるべきだなあと感じました。
私が対談用に持参したもの。
ジャワ島 (下) とバリ島 (上) の影絵の人形 (ワヤン・クリッ)。
こちらは紙ではなく牛皮 (クリッ) で作られます。
バリ島 (上) の物は人間のように見えますが、擬人化した豚なんだそうです。おもしろい。
王さん曰く中国にも牛皮の影絵があるそうなんです。見たい!
その下 (エアーパッキンの下) には、私が持っている中国の剪紙です。
中国ではお土産品として売られている物です。
王さんの作品がたくさん載っている本です。マール社から出ています。
作品というか中国で 「上海市美術工芸学校」 で職人として制作したお仕事の数々。
王さんは天才的な腕前で14歳の若さで職人として働き、28歳で引退するまでこの会社の
「工芸絵画部門」 の優秀な人材として中国の剪紙文化を支えてきました。
その後、「もっと勉強したい」 と日本に留学しにくるのですが、
そこでこの日本で発売されている本を発見して驚いたそうです。
すぐに出版社に連絡して社長と親しくなり、その後、中国文字の研究者でもある王さんの本を
数々出版する事になったそうです。
王さんは中国での文化大革命を経験していて、それはそれは口では説明出来ないような
大変辛い経験をされているのですが、そのさなか9才の頃、
祖母の故郷である南京近郊の農村に避難します。
そこで儒学者の老人に気に入られ中国の古文字を徹底的に教わったそうです。
など、何だか強運な方です。というか人間力でしょうか、王さん自身が持っているパワーというか
バイタリティーもすごくて、どんどん巻き込んで行くのだと思います。
私って本当に日本でのほほんと平和に生きてきちゃったなあと感じました。
そして、現在いわれている中国の勢いっていう物を感じた気がしました。
最近、個展の準備やら何やらでなかなか美術館などに行けないのですが、
久々に世田谷美術館に行きました。 (でもちょっと前の話かな。)
「鬼才・中島敦と日本のゴーギャン土方久功展」 でした。小さい時に絵本で見ていた
「おによりつよいおれまーい」 が土方さんの作品だったとは知りませんでした。
タイトルからして不思議な感じなのですが、絵も迫力があって子供心に印象的でした。
世田谷美術館は砧公園の中にあり、この日も多くの家族連れで賑わっていました。
もう少し暖かくなったらまた犬を連れてきたいなあと思いました。
その頃には一段落しているだろう・・・。