福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

セレブ犬

2007年06月26日 | 過去のBLOG記事

現在、我が家には8ヶ月のなるヨーキー (名はグラム) がいるのですが、
な、何と!歯の矯正にチャレンジしているんです。驚きでしょ!
もう立派なセレブ犬ですよ。
私も初めてですよ。犬の歯の矯正なんて。



近所の獣医さんに通っているのですが、どうもここの獣医さんは
動物の歯の健康に力を入れてるみたいなんです。人間もそうですが、
やっぱり歯が健康なら長生きするし、老後も謳歌できるんですよね。



小型犬は歯が生え変わるとき乳歯が残ってしまうケースが多々あるようです。
グラムもうまく生え変わりができず、乳歯が残った状態で大人の歯が
生えてきてしまったため、噛み合わせが良くない事になってしまったようです。
噛み合わせぐらいだったらいいんですけど、下の両牙が上あごの裏にあたってる状態に
なっているため、そこが常に傷ついて膿んでしまうんです。
将来的にはガンになる可能性もあるとか・・・。
それを聞いてしまうと、やっぱり何とかしたくなりますよね。
牙を削るという方法もあるのですが、それはやっぱり力も弱くなってしまうので
避けたいということで、矯正の方を選びました。


費用が怖かったのですが、聞いてみると人間よりは遥かに安く、ちょっと安心しました。
ただ、やっぱり犬なのでうまくいくかわからないから、とりあえずのチャレンジです。
先生は 「成功しなかったら費用はいいです。」 とか言ってるのですが、
ここまで相当やってもらっているので、こちらとしてもそう言う訳にはいかないと思います。
なんせ、まず残っている乳歯を抜き、その後、型取りをして、
上あごの裏に透明の樹脂みたいのをつけてもらったのですが、
1週間後にまっぷたつに割ってはずれてしまったんです。
グラムちゃんは本当にいろいろ噛むんです。
で、堅いおもちゃはとりあげて、割れたのを修復してもらって、前よりがっちりつけました。
10日後、検診に行ったのですが、私の知らない間に半分なくなっていました。飲んだっぽいです。
とりあえずまだ残りがついていたのでそのままにしたのですが、その3日後、
ご飯後に 「カリカリ」 という音がしていて、見たら、残りがはずれて噛んでいました(涙)。
もう先生に何て言おうー!と思いながらも事態を報告しにいきました。
そして、また型取りをして、樹脂みたいなやつに針金をいれて頑丈にすることにしました。
今は、その型のできあがりを待っている状態です。
「今回はうまく行くといいなー」 と願うばかりです。



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デンタル効果のある綱ですが、もうボロボロでふさふさになっています。
どうも食べたりしているようです。


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お水を飲んでいますが、勢い余って飲む部分を噛んでたりします。



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白目チャンスを狙っていますが、なかなかタイミングが合いません。
寝ている時は、ほぼ白目です。



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セクシーショット!


* * *


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告知です。


歌舞伎公式WEBサイト<歌舞伎美人>に私のインタビューが掲載されています。



http://www.kabuki-bito.jp/special/secom/09/


よろしくお願いします。





写真童話集

2007年06月18日 | 過去のBLOG記事

いよいよ中島美嘉さんの 「写真童話集」 が発売されます。



中島さんとのお仕事は2年前の3thアルバム、コンサートツアーと2回ほど
関わらせていただいたのですが、今回でご一緒させて頂くのは3回目になります。
またご一緒出来て嬉しい限りです。
今回の 「写真童話集」 は中島さんワールド全開です。
全て本人プロデュースと聞いています。
童話仕立ての写真集なんですが、全ての役も本人が演じています。
ストーリー、スタイリング、場面設定なども全てご自身で演出されてます。



私はどこに関わっているかというと、全ての装丁に関わらせていただいてます。
今回は豪華BOXセットで、童話写真集が3冊、DVDが入っています。
BOXも含めて全ての装丁です。写真やDVDの中の方にも少し切り絵アイテムが
入ってくるのかもしれないです。



いつもアートディレクションはタイクーングラフィックスの宮師さんなのですが、
回を増すごとにどんどん私の自由度を高くさせて下さったので、とても楽しく
お仕事させていただいています。



ただ、私がいつも時間がかかってしまうので、毎回多大な迷惑かけています。
しかし、常にアゲアゲな宮師さんは毎回そんな私を盛り上げ、ねぎらってくれるんです。
嬉しい限りです。 「兄貴!ついてきますぜ!」 といった気分になります。
出来上がった物はまだ見ていないので、とても楽しみです。



ご興味のある方は、完全限定生産ということなのでお早めに!



詳しくはこちら↓
http://shop.wani.co.jp/shop/goods/goods.asp?goods=978-4-8470-2985-1




相国寺承天閣美術館

2007年06月12日 | 過去のBLOG記事

1ヶ月以上こもりきりの制作期間だったせいか、反動で展覧会に行きまくっています。
その様子はこちらのブログでお伝えしている通りなんですが、ついに京都まで足を伸ばしてみました。



ちょっと前なんですが、スパイラルに葉山有樹さんの有田焼きの展覧会を観に行ったんです。
そこで、このブログでお隣さんのスパイラルキューレーターである岡田さんにはじめてお会いしました。
私にとっては、ブログメンバーはすごい方達ばかりなのでメンバーに入っている事が恐縮だったのですが、
声をかけていただけるなんて本当にブログやっててよかったなあと思いました(笑)。
しかも気づい たら1年経っていました。
最初3ヶ月と聞いて始めたのに、よく続けているなあと自分でも感心しました。



話はそれましたが、そこで岡田さんと色々お話させていただき、京都の相国寺でやっている
伊藤若冲展を勧めていただきました。
私は、美術館やギャラリーは好きでよく行くのですが、近辺で済ますたちです。
(制作途中の気分転換くらいな感じで行きます。)
若沖展は気になっていましたが、京都ということで二の足を踏んでいました。
しかし、聞けば聞くほど 「行かなくてわ!」 という危機感が募り、自分のスケジュールを見たら、
この日!という日があり、ぷらっと日帰り京都して みました。
混雑が嫌いな私は、平日を選んで早朝に東京を出発したのですが、着いてみると
修学旅行生達がいっぱいいて 「しまった!」 と思いました。そんな季節だったんですねえ。


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朝早かったので、駅で朝食に「そば粥セット」食べました。
とりあえず、駅から近い三十三間堂に行ってみましたが、やはり修学旅行生だらけ。


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ご存知三十三間堂。長い!



しかも気温が30度近い状態でした。
なるべく歩きたかったのですが、タクシーの移動にして本来の目的地である相国寺へ。
最近は修学旅行生もタクシーを利用するらしく、こちらも渋滞に巻き込まれてしまいました。
運転手さんと色々お話しして、「相国寺はまず修学旅行生が来ないから空いてますよ。」 と言われ、
やっと混雑から解放されると思ったのですが、こちらの混雑具合が最強でした・・・。



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この奥が、相国寺承天閣美術館。タクシーの運転手さんもびっくりするほどの人の入り様でした。



修学旅行生は本当にいませんでしたが、地元の方を含め、私のように遠方から来てる方も
いらしてるんだろうと思います。近年の若沖人気はすごいんですね。
実際とてもよかったんです。
今回の目玉は、120年ぶりに揃う 「釈迦三尊像」 と 「動物彩絵」 ということでした。
こちらがもちろん良かったのは言うまでもないのですが、今回はふすま絵などの水墨画が展示されており、
こちらも素晴らしかったです。極彩色の印象が強い若沖ですが、白黒の世界も巧みに表現されていて
とても活き活きしていました。絵に対する飾らない素直で一生懸命な姿勢が見て取れます。



若沖さんは、こちらのお寺の大典禅師さんを慕っており、たくさんの作品を残しています。
そして、父母、弟、自分の永代供養を願って 「釈迦三尊像」 3幅と30幅の 「動物彩絵」 を
10年かけて制作し、相国寺に寄進します。
しかし、120年前に財政難から相国寺の立て直しができなかったため、
30幅の 「動物彩絵」 の方を宮内省に献じて立て直す事になったのです。
この作品は全部揃って1つなのですが、120年間ずっと離ればなれになっていました。
今回、建立者である足利義満没後六百年を記念して 「再会」 とあいなったのです。
相国寺の承天閣美術館もいつかこの作品が揃う事を前提に展示室が設計されていたのですから、
本当に 「ようやく」 といった感じなんだと思います。



こちらの33幅の作品、1枚1枚のクオリティ-の高さが尋常じゃないです。
「すごいことする人だなー。」 と思いました。そして我が身を振り返りました。
これから自身の制作の糧にさせていただきます。
「素晴らしい作品をありがとうございます。」 と、相国寺の墓地に眠っている若沖さんに
お礼してみました。いい物見れてよかったです。
岡田さんありがとうございます。