福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

桐野夏生小説

2007年12月18日 | 過去のBLOG記事

自分が挿絵をやっているのに何なんですが…。
ただ今ハマっています。桐野夏生さんの作品、読みまくってます。

おもしろいんです。

私が今の所読み終えてるのはこんなところです。どれもおもしろいです。
まだまだ桐野作品はいっぱいあります。次に読む作品も購入済みです。

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こちらは、最新作「メタボラ」です。
タイトルからは思いもつかない緊張感のあるお話が展開されてます。
何とも言えない切ない気持ちになりました。

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毎週、桐野さんの原稿を待ちつつ、桐野さんの今までの作品を読んでます。
電車の中など空いた時間に読もうなんて思っていたのですが、目的の駅で降りて、
そのままホームのベンチで読んだりと、むしろ読む方を優先していたりします。
寝る前に読んだりすると危険なくらい時間があっという間にすぎて睡眠不足になってしまうし、
午前中ちょっと一休みで読もうなんて読みはじめたら、あっという間に午後に突入してしまいます。
一時期、制作にも支障が出そうなくらい読みふけっていたので、最近はセーブするようにしました(笑)。

長編小説はもちろんおもしろいのですが、短編小説も素晴らしいです。
基本、ハッピーエンドにならない作品が多いところがいいです。
エッセイも読みました。桐野さんの制作でのご苦労を感じました。
女性という同性としても、とても尊敬します。
その方の、書き下ろしをどこよりも早く読めてる幸せを感じつつ、責任の重大さを感じています。

しかし、こんなに毎回時間をかけて取材を重ねて身を削って生み出している物を、
読むとなれば、あっという間に読み終わってしまうんです。
これは、私たちアート作品を作る事にも同じことが言えるのですが、
何だか切ないなあと思ってしまい、なるべくゆっくり読むようにしています(笑)。

そんな私は今週も出歩いています。

久々に映画をみました。山村浩二さんの「カフカの田舎医者」です。
本人は本当ににこやかな方なのですが、作品は(いい意味で)異常です。天才です。
山村さんはこの作品でオタワ国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞し、
前回の「頭山」と合わせて、4大世界アニメーション映画祭「広島(日)、アヌシー(仏)、
オタワ(カナダ)、ザグレブ(クロアチア)」を制した事になるそうです。
世界でも初の事だそうで、本当にすごい事です。芸大の教授にもなるそうで、増々お忙しそうです。

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パンフレットと絵本です。いい仕事していらっしゃいます。(笑)

芹沢銈介さんの作品展示があるというので、菊池寛実記念 智美術館にも行ってきました。
新しい美術館でとてもきれいでした。普段は主に陶器の展示をしている美術館なので、
展示空間が陶器を置くための設計になっているのですが、
芹沢さんの平面作品もマッチしていて美しい展示に仕上がっていました。
オフィス街にあるのですが、日本庭園と茶室のある落ち着いた空間です。
美術館の中にあるレストランで日本庭園をひたすらぼーっと眺めてお茶しました。

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入り口の様子。

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今回の展示のお知らせ。

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一応、今週の取材写真も。アート情報のWEBサイトに掲載して頂く予定です。

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やっぱり自分の作品集を持ってみました。(笑)




舞台鑑賞

2007年12月07日 | 過去のBLOG記事

フィリップ・ジャンティ・カンパニー(Compagnie Philippe Genty)」ってご存知でしょうか?
フランスの劇団?(劇団という表現が正しいのかわかりませんが。)パフォーマンスグループです。
私は今回観るまで知らなかったのですが、とってもおもしろくて感激しました。

このブログでも度々登場している、友人の久ちゃんから
「利佐ちゃん絶対好きだと思うから。」とお誘いいただきました。
舞台って結構好きなんですが、いろんなのが多すぎて機会がないと観に行ったりしないんですよね。
(歌舞伎に行ってるけど(笑))

唯一、毎年観に行っていたのが吹越満さんのソロアクトライブだったのですが、
ここ数年は毎年やらなくなったのもありますが行っていないですねえ。

今回は、舞台好きの久ちゃんお墨付きだったし、宣伝のチラシをみただけで
「これはおもしろそう!」っていう予感がありました。

実際、見てみると最初から引き込まれてしまってビックリの連続。

何て言ったらいいんでしょうか、とにかく人がいつのまにか入れ替わっていたり、
紙が生きてるように舞ったり、家の形をしたボックス達が舞台の中に消えていったり、
人形劇も入ってきて、ダンス、マイム、マジックという色々な要素の入った舞台なんです。

といっても派手な演出ではなく、いたってシンプルで愉快でありながら叙情的な要素があり、
本当におしゃれで素敵な作品でした。

人形が造形的にもよく出来ていて、動きもいいんですが、
このカンパニーの主催者であるフィリップさんがもともと人形師だったという事で納得です。
日本の文楽の師匠さんの元で1年間過ごした事もあるそうです。

私はパルコ劇場で観ましたが、これを皮切りに日本各地で公演が予定されています。
毎年来るわけではないので、この機会に是非みてみるとおもしろいですよ。子どもさんにもお勧めです。

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今回の演目のカタログからの一場面。

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これもカタログの写真から。大きい手が!しかも青い!

今週の私は、画集の制作やもう1つのお仕事も終えて一段落。
週刊誌の挿絵連載だけになりました。なので、ちょっと出歩いてます。
東京都現代美術館に行ったり、水族館なんかにも行きました。

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東京都現代美術館「SPACE FOR YOUR FUTUREーアートとデザインの遺伝子を組み替える」から。
今回の展示はお勧めです。何だか癒される展示なんです。肩の力が抜けていて、単純に楽しめます。

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水族館でマンタさんにお会いしました。

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イルカショー。気持ち良さそうだなー。

そして、ちょこっとラジオでのクリスマスコメントのお仕事。
自分の画集を持って撮影。リスナーのプレゼントになるそうです。

雑誌「装苑」の今月号にも掲載していただきました。
数年前(4~5年前)に「new comer」の特集で載せて頂いたのですが、
その「ニューカマー」のその後の活躍としてとりあげていただきました。
担当者の方も以前と変わっていなくて、
「前に取材した時より受け答えとかしっかりしてるー。」と言われました(笑)。
そんなに以前は危うかったんですねー。私。

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12月に入り、週刊誌はいよいよ年末進行です。ここでストックをしなければ正月はありません。
「頑張ってよい年を迎えたいなぁ。」と、とりあえずぼんやりしながら思いました(笑)